ご質問の言葉から(1)古語では「とり」や「はね」と違う言葉があった、(2)それも沢山あった、という前提のようですが、僕の印象とはいずれも違います。
1.とり
万葉仮名では、登理、苔利、等利、などと音を写して書かれ、鳥、鶉+(左が矢、右が鳥)などと意味を写して書かれています。
「とりがなく」東国(あづま)、「とりかよふ」地名の羽田(はた)などの枕詞に使われていますから、日本語の初期からあるものと思われます。
2。はね
万葉仮名では波禰、羽根、の音写、があり、意味を写した翼、があります。意味は鳥のはね、つばさ。
これと関連して「は」という単語もあります。羽毛も、翼の意味もあります。『和名抄』には「羽」と書いて読みを「波」(=は)とし、意味を「鳥翅也」とありますから、「は」と「はね」は、同じような意味だと思われます。
したがって「とり」も「はね」も、日本語の上代からある言葉です。上記の情報源は『時代別国語大辞典 上代篇』(三省堂)です。