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破産について
友人の仕事の相手の業者(個人事業者)が破産申立をして現在破産申立の通知を待っている状態です。申立代理人のほうにたずねると管財事件だということです。いきなりのことで、なんせ相手が事務所に置手紙(破産する旨の)をしていなくなって、2日後に受任通知がきて、でも債権届の用紙が同封されていなかったので、債権届が来るのかなと思って問い合わせるとすでに申立を済ませたということで、この間5日間のことでした。 そこでお聞きしたいのは (1)この破産申立書は閲覧できるのでしょうか。 (2)この業者は直前に所有していた建売の土地を処分したり、家の名義を親族に変更したり、個人名義の国債を処分したり、また同じく直前に6ヵ月後の手形も切っているのですが、たとえば異議を申し立てたりする事はできるのでしょうか。できるとすればどういう方法によらなければならないのでしょうか。 素人なので対応も思いつかないし、1ヶ月前には下請けの取引業者をつれて(会費制ですが)韓国旅行までしているぐらいなので、計画的なのだろうし、まして相手は弁護士が代理人なので、もちろん申立できるからしているんだろうとは思うのですが・・・。 どうかよろしくお願い致します。
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破産の申立書は,破産宣告がされるまで閲覧できません。また,裁判所は,破産の申立てがあったかどうかも教えてくれません。それは,駆け込みの取立てを防ぐためです。 しかし,債務者が弁護士に債務整理を委任した場合や,破産の申立てをした場合には,金融業者は取立てをしてはならないという国の指導がありますので,代理人の弁護士は,受任通知や破産の申立書の受理票を債権者に送付することが事実上行われています。 債務者が支払不能状態である場合には,破産宣告がされます。この場合,いわゆる「否認対象行為」がある場合であっても,破産の申立て自体に異議を申し立てることはできません。ただし,隠している財産があって支払不能ではないというのであれば,破産決定に対して即時抗告を申し立てることは可能です。 建売の土地の処分や家の名義の変更は,破産管財人による「否認権行使」の対象となる行為である可能性があります。破産宣告がされて破産管財人が選任されたときは,できるだけ破産管財人に情報を提供する必要があります。免責云々よりも,まずは破産手続において取り返せるものは取り返す方向で考える必要があるわけです。 しかし,難しいのは,建売の土地を処分したといっても,処分した相手方が売主が破産状態であることを知っていたかどうかや,処分の金額や目的によっても,否認できるかどうかが変わってくることがあります。否認が可能かどうかは,やってみなければ分からないところがあります。 事業を行っている者は,経営が苦しいことはできるだけ隠して事業を継続しようとします。これがあとで計画倒産であるという非難を生む基になるわけですが,やるだけやって,最後にどうしようもなくなって破産の申立てをしたということは,よくあることですので,事業が順調であると見せかけたことだけで,法的な効果を期待するのは難しいところです。 一般に計画倒産として非難されるのは,事業の経営が順調であると見せかけつつ,事業に投入していた財産を他に隠してしまった上で破産の申したれをした場合であるとか,「取込詐欺」といって,大量の商品を仕入れてそれを他に叩き売って現金を得た上で,その現金を隠して破産の申立てをしたような場合です。 このような場合に当たるかどうかは,破産管財人に情報を提供して,慎重に調べてもらう必要があります。現実に破産管財人がやってくれるかどうかは,一概にはいえませんが,情報の提供はしておくのがよいと思います。 このように,できるだけ破産手続の中で問題を明らかにしておく方が,多様な対応をとることができると思われます。 なお,一般的に破産手続が終了すると,免責の手続になりますが,このときに財産隠しなどが,免責不許可事由に当たることは,他の回答にあるとおりです。そして,個人のは参事兼では,破産管財人が,免責不許可事由の有無について裁判所から意見を聞かれることになっていますので(破産法366条の5),予め破産管財人に情報を提供しておくことは有益です。
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>免責についてそういった異議申立ができるかどうか 免責についてはすでに他のご解答がついているように破産管財人とは関係がありません。 独自に行動する必要があります。免責審査の時には、裁判所から債権者に対して通知が行くはずです。 破産処理が完了して廃止となった後に免責審査がありますので、まだ先のことですが、異議申し立てを行うというのであれば、専門家にご相談されたらよいかと思います。
お礼
あぁ、私の理解不足ですね。何度もありがとうございます。やはり専門家に相談するべきですよね。友人のまわりで同じくこの業者から回収できていない他の方と一緒にまとめて相談したほうがいいかな、と話していました。
- daytoday
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破産管財人が就く事件かどうかを判断するのは,裁判所ですから,申立代理人が勝手に管財事件と言っても信憑性に問題があります。 (1)記録の閲覧申請は裁判所に対して行うものですから,事件番号を特定の上,契約書などの疎明資料を用意して事件が係属している裁判所の書記官に問い合わのが良いでしょう。 ただし,申立書を見たからといって特段,有益なことが生じることは少ないと思います。 事件番号や係属裁判所は,申立代理人から受理票という裁判所からはずの書類を送ってもらうことにより判明させることになります。 (2)質問文に書いてある内容は,破産法72条以下に規定する否認権の対象となりそうな行為です。 管財人が選任される前,或いはされないようであれば,書記官に債権者への意向聴取をした方が良い事案と思われる旨,報告・相談するのが良いと思います。 管財人が選任されていれば,その者に報告・相談してみても良いでしょう。 免責に対する異議については,管財人に相談するような事項ではありません。 異議を述べる場合は,裁判所に対し,破産法366条の9に規定する内容を具体的に報告する必要があります。
お礼
ご回答ありがとうございました。「参考URL」とてもよくわかりました。早速友人に話してみます。
破産管財人とご相談ください。 破産管財人(弁護士がなることがある)は破産した人とはつながりのない公正な立場で破産者の資産を調査、査定し、債権者に分配するひとで、裁判所が指名した人物となります。 ご質問に書かれているような状況についてもご相談すればよいでしょう。 なお、破産自体に異議申し立てというのはありません。それは免責の話でしょう。
お礼
早々のご回答ありがとうございます。 では、閲覧できるかどうか、免責についてそういった異議申立ができるかどうか、またできるとしてその方法等というのも全て管財人に相談すれば良いということなのですね。早速友人に伝えます。
お礼
ご回答ありがとうございました。私にでも本当にわかりやすくまた知りたいことを書いてくださって、とても参考になりました。事業が上手くいかなくてどうしようもない事は仕方がないことだけど、その説明もなく支払日当日に姿をくらますそのやり方がなんともやりきれないと言ってました。破産されてしまえば本当にどうしようもないのでしょうが、見ていて大変そうです。