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リチウム電池とニッカド電池、鉛電池
今回、Boeing787でリチウムイオン電池でトラブルがでました。普通のニッカド電池や鉛電池とどう違うのでしょうか?長所短所など判る方いらっしゃいましたらお教えください。
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まず、ごく基本的なことですが、 リチウム電池とリチウムイオン電池は全く別の種類の電池です。 リチウム電池は金属のリチウムを用いた充電不能な一次電池です。 リチウム二次電池は実用化に至っていません。 充電すると金属リチウムがセパレーターを破ってショートし、発火の危険性があります。 起電力が3.0Vと高く、また長寿命であることが特徴です。 さらに、電池内部の電解液に水が使えず(金属リチウムは水と反応してしまう)、 有機溶媒を使用しているため低温でも使用可能です。 リチウムイオン電池は リチウムイオンが正極負極間(電池内部の)を移動することにより起電力を得る電池であり、 金属リチウムを用いていません。 一般的なリチウムイオン二次電池は3.7Vの起電力をもちます。 この電池もまた別の理由で有機溶媒を使用しており、低温下での使用が可能、 またメモリー効果をほとんど起こさない電池です。 しかし、過充電や過放電には非常に弱く、その使用(特に充電)には慎重な扱いを必要とし、 一般用のリチウムイオン電池は必ず保護回路を組み込んで(電池パックとして)販売されています。 また衝撃にも弱く、過充電や衝撃に伴い発火・爆発の危険をはらんでいます。 B787のリチウムイオン電池は一般用ではありませんので電池単品での納入となり、 電源部はフランスメーカーの施工だったようです。こちらも同様に調査が必要ですね。 鉛蓄電池は、構造を簡単に言えば鉛2本を硫酸に刺しただけという非常に単純なもので、 硫酸の液漏れ(上記2電池に比べればたいした害はない)さえ気をつければ便利な電池です。 メモリー効果はありませんが、過放電に対して弱く劣化が進行します。 (自動車のバッテリーあがりが起こったら交換した方が良いのはこれが理由でしょう) 鉛を使用しているので非常に重いのが残念な電池です。 ニッケルカドミウム電池(ニッカド)はカドミウムの公害の観点からあまり使用されなくなってきています。 メモリー効果を非常に強く起こすこともあり、現在では用途は限られてきています。 変わってニッケル水素電池が二次電池としては広く使用されています。 メモリー効果はニッカドより少なく、自己放電がニッカドより多い,と言ったところでしょうか。
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- windwald
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お礼いただきありがとうございます。 誤解の内容に補足いたします。 >787の場合は~ これは情報の少ない状態での私の見方であり、一般的な見方ではありません。 ただ、マスコミではあまり報じられていない可能性について言及しました。 >ニッケル水素電池が現状一番良いのですね。 いえ、これも用途によります。 メモリー効果はニッカドほどには起こさないにしてもかなり強く現れるほうですので、 継ぎ足し充電を繰り返す用途には不向きです。 継ぎ足し充電を繰り返すのは携帯電話などポータブル電子機器、電気自動車やハイブリッドカーなどがあります。 携帯電話の待ち受け時間を長く伸ばしたのは電池技術によるところが大きいですね。 ハイブリッドカーの代名詞的存在プリウスはながらくNi-MH電池を用いていましたが、 リチウムイオン電池の価格的・技術的制約を乗り越え、プリウスαの一部モデルに採用されています。 (7人乗りでも30km/Lを超える低燃費を実現しています)
お礼
再回答ありがとうございます。 今日の報道でもユアサのバッテリーが問題なのではなくフランスのメーカの保護回路が問題かもしれないと言っており、専門家として間違っていない回答と思います。 トヨタもプリウスでリチウムイオン電池を採用始めたということは、Boeingの選択も間違いではなく、Boeingが乗り越えていかねばならない技術課題ということですね。 今回の質問には関係ないですが、TVというかマスコミに出る専門家というのはあまりに無責任な発言が多いなとも感じました。飛行機が初めて客先に渡るまで何千時間というFAAの厳しい要求に従いテストしており、また既に1年以上も商業飛行を続けていると聞いてますが、今日の専門家という人は、そういう事を知らない人のようで、単に「受け」狙いで「開発が遅れたので中途半端な試験時間で客先に渡し、運航開始したらこうやって直ぐに問題が出てきた」と言ってました。
- umamimi
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>普通のニッカド電池や鉛電池とどう違うのでしょうか?長所短所など ざっくりと。 リチウムイオン電池の長所 ・エネルギー密度が高い。つまり体積、重さに比べ容量が大きい。 短所 ・ニカド、鉛蓄電池ほどの大電流は流せない。 ・充電方法を誤ったり、物理的に破損すると爆発する危険がある。
お礼
回答ありがとうございます。 まさしく、今回その短所が出たのですね。
お礼
回答ありがとうございました。 一長一短なのですね。 リチウムイオン電池とリチウム電池は全然違うんですね。 787の場合は、フランスメーカの保護回路技術が悪かった可能性が高く、 ユアサは被害者の可能性が高いのですね。 ニッカドはカドミウム公害以外にメモリ効果による充電問題があり、 ボーイングがリチウムイオン電池を選択した理由がここにあるのですね。 ニッケル水素電池が現状一番良いのですね。