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化学反応でX線が放出されるのか?
- 化学反応によってX線やγ線が発生するかは疑問です。
- 一般的な燃焼や化学反応では、X線やγ線のような高エネルギーの電磁波は発生しないと考えられています。
- 一部の特殊な化学反応、例えばフッ素とアルカリ金属の反応などでは、少量のX線が放出される可能性があります。
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化学反応は化学結合の組み換えです。 組み合わせの前後でのエネルギーの違いが光や熱になって出てきます。 化学結合には原子内の電子の状態が関係しています。 反応が起これば電子状態が変化します。 従って原子内での電子のエネルギー状態の差に対応したエネルギーの光しか出てきません。 水素原子で言えば14.6eVというエネルギーが電子と陽子の結合のエネルギーです。水素の原子核が丸裸になるような変化でもこのエネルギーなのですから普通の組み換えであればこれ以下です。1eVというエネルギーは振動数に直すと2.4×10^14Hzという振動数に対応しますから13.6eVは3.3×10^15Hzです。これは紫外線の領域ですが可視光線に割合と近いところにある紫外線です。x線はこれよりも100倍以上振動数が高いです。他の原子の関係するエネルギー変化であっても数十eV当たりが限界でしょう。 化学反応に関係する電子は原子の外側部分にある電子です。それによって結合の組み換えが起こります。 内部にある電子は普通出たり、入ったりしません。 内部にある電子が移動する場合もありますがそれは最早、化学反応とは言えないものになってしまっているでしょう。特性x線はこの内殻電子の移動に伴う電子遷移によって出てきます。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E6%80%A7X%E7%B7%9A
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- km1939
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基本的なことですが、エックス線もγ線も物理的現象で発生します。 エックス線:エックス線管球から発生する電磁波です→エックス線管球の対陰極に 高速電子が衝突し、その時の制動エネルギーが電磁波として放射されるのがエッ クス線です。 γ線:原子核内部から放射される電磁波です→通常αおよびβ崩壊後の原子核 内部の安定のためにγ線(電磁波)が放出されます。 つまり、エックス線とγ線はどちらも波長の短い電磁波で発生源が異なるだけで 波長が同じならば、両者の電磁波的性質は区別できません。 一般的に両者は化学反応で発生するとは言いません。
お礼
ご回答ありがとうございました。 X線やγ線は物理的な発生の仕方が決まっているということなのですね、 では、No1の回答者様にご説明頂いた、ロウソクの炎からも測定できないほどわずかにX線が発生する、ということはないのでしょうか?
- kagakusuki
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>※いや逆に、実はロウソクの炎からも観測が困難な程、極めて微量のX線が出ていたりしますか?私が知らないというだけであって。 理屈の上では、温度がある物体からはあらゆる波長の電磁波が放射されていて、最も強く放射される波長域は物体の温度によって決まり、そのピークの波長域よりも波長の短い電磁波の放射強度は、波長が短くなるに従って急激に弱くなります。 このため、X線等の様な極めて波長の短い電磁波は、ロウソクの炎程度の温度では極端に僅かな量しか放射されませんが、「あくまで理屈の上では」放射されるX線の量は0ではありません。 尚、これは化学反応によらずとも、温度の高い物体であれば、全く同様の原理で極微量のX線が発生している筈です。 但し、発生するX線の強さはあまりにも弱過ぎるものと思われますし、X線は空気に極めて吸収され易いため、ロウソクの炎の外部から、X線の強さを測定する事は出来ないと思います。 【参考URL】 啓林館ユーザーの広場 > 物理II 改訂版 > 第3部 原子・分子の世界 > 第2章 原子と電子 > 第2節 光の粒子性 http://www.keirinkan.com/kori/kori_physics/kori_physics_2_kaitei/contents/ph-2/3-bu/3-2-2.htm
お礼
ご回答ありがとうございました。 温度のある物体からはあらゆる電磁波が出ていて、理屈の上ではロウソクの炎からもX線が測定できないほど僅かに出ているということなのですね、まさかと驚きました。関連はありませんが参考URLの中で得に最後の、暗い星が見えるのは光の粒子性によるものだという説明はとても興味深かったです。
補足
では、測定できるレベルでX線が放出される化学反応や燃焼などはあるのでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございました。 詳細にご説明頂きありがとうございます、水素原子を陽子と電子に引き離すほどのエネルギーですら可視光に近い紫外線レベルであるということなのですね、 また、化学反応とは外部の電子の移動のことで、内部の電子の移動は化学反応とは言えないものになってしい、特性X線などは内部電子の移動により発生するので、つまり、化学反応でX線が発生することはないということなのですね。 では、No1の回答者様のご回答にある、ロウソクの燃焼であっても、理論上はX線の発生がゼロではなく、測定できないレベルでわずかに発生しているというのはどのように解釈すればよいのでしょうか? それとも、ロウソクの燃焼からはX線の発生がゼロであるということなのでしょうか?