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ヘッドホンアンプのインピーダンスについて
beyerdynamic のA1は600Ωで100mW、250Ωで170mWとありますが、これは、任意のインピーダンスを例に上げているだけなのか、それとも600Ωモード 250Ωモードがあり、それぞれの場合なにかがちがうのでしょうか? また、X HA1は300Ωまでの対応とありますが、300Ωで180mWと書いています。 これは、250Ω170mWよりも高出力のような気がするのですが、600Ωのヘッドホンを鳴らすときに600Ω対応のヘッドホンと比べて、何か劣る部分があるのでしょうか? ダンピングファクターのようなものがあるのでしょうか?
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>> 任意のインピーダンスを例に上げているだけなのか、それとも600Ωモード 250Ωモードがあり、それぞれの場合なにかがちがうのでしょうか? // 代表値を挙げているだけでしょう。仕様表によれば、ヘッドフォン出力のインピーダンスは100Ωです。 http://tascam.jp/product/a1/specifications/ >> X HA1は300Ωまでの対応とありますが、300Ωで180mWと書いています。これは、250Ω170mWよりも高出力のような気がするのですが // 仕様をよく見てください。 beyerdynamic A1は「歪率0.001% (170mW/250Ω)」であるのに対し、Nmode X-HA1は「185mW(300Ω負荷 THD1%)」です。THDとは "Total Harmonic Distortion" の略で、日本語では全高調波歪率と言います。「A1の『歪率』」と「X-HA1の『THD』」が同じ意味かどうかは1つ問題がありますが、いずれにせよ比較する前提条件が異なる訳です。 人によって差はありますが、歪率が1%を超えると音質の変化に気づく人も少なくないでしょう。実用的にはその6~7割程度、つまり、X-HA1の実用的な出力は130mW/300Ω程度と見ておくのが良いでしょう。 負荷が250Ωか300Ωかは、それほど重大な差ではありません。インピーダンスは交流に対する抵抗値のことで、周波数によって数倍の差が生じます。従って、少なくともヘッドフォンに関する限り、2割程度の差は誤差の範囲内と言ってもあながち間違いではありません。 >> 600Ωのヘッドホンを鳴らすときに600Ω対応のヘッドホンと比べて、何か劣る部分があるのでしょうか? // 基本的には、ヘッドフォンのインピーダンスが高くなることは、アンプにとっては負荷が軽くなることを意味します(流れ出す電流が少なくなるから)。その意味では、特に問題ありません。 しかし、インピーダンスが高いということは、より高い電圧をかけなければ電流が流れないという意味でもあります。従って、もし「高い電圧を生じさせられない回路」であれば、十分な音量が得られなくなる可能性があります。「600Ω対応」というのは、そういう可能性がない(低い)ことを保証する、ということです。 また、X-HA1はデジタルアンプなので、負荷インピーダンスによって周波数特性が変わる可能性があるかも知れません(確認がとれないので、不安があればメーカーにお問い合わせを)。 >> ダンピングファクターのようなものがあるのでしょうか? // ダンピングファクタは、「スピーカー(ヘッドフォンでも同じ)から見たアンプの出力インピーダンス」によって決まります。計算式は、 DF = A / (B+C) ただし、 DF: ダンピングファクタ A: スピーカーの公称インピーダンス B: アンプの出力インピーダンス C: ケーブルの直流抵抗値 です。従って、アンプの出力インピーダンス(B)が一定であれば、スピーカーのインピーダンス(A)が高い方がDFは高くなります。つまり、敢えて言えば、スピーカーのインピーダンスが高い方が「締まりのある音」になります。 もっとも、ヘッドフォンの場合は振動系質量が小さいので、DFはそれほど気にしなくても良いでしょう。 ヘッドフォンのインピーダンスは、むしろ聴感上のS/N比の改善に繋がります。つまり、もしアンプのボリュームを上げても(出力を上げても)音声だけ大きくなり、ノイズが大きくならないならば(そうならないアンプもあります)、インピーダンスが高い方が相対的にノイズが小さくなります。