No.1です。
>平原でより遠くを見回す、手に食物を持って移動できるという観点から二足歩行できる進化に至ったということに妥協していただけないでしょうか
妥協って、別に私が進化の法則を決めているわけではないですから・・・
「平原でより遠くを見回す」と言っても、犬やその仲間のオオカミ(これらは種レベルで同じ)は別に「平原」に生息しているわけではありません。森林や山岳地方にも犬やオオカミは生息しますから、直立することが平原では仮に有利になっても、山岳地方では不利に働く可能性がありますよね。
そもそも平原で「遠くを見渡す」ことがより切実に必要なのは、犬などの肉食動物ではなく、捕食される側の草食動物なのではありませんか?
アフリカのサバンナで生息する肉食動物と草食動物をいくつか思い浮かべてください。どれも四足動物ですが「目の位置が高い」のはどちらですか?
また、犬はそもそも視覚が優れてはいないので、立ち上がって「遠くを見る」メリットはほとんどゼロと言って良いでしょう。
犬はその替わりに抜群の嗅覚を持っているわけですから、直立歩行をするメリットはないのでは。
「手に食物を持って移動できる」についても、樹上生活に適応していた類人猿ならば手が「木を掴む」ためにモノを器用に掴める構造だったのですが、食肉目は四足歩行に徹した構造に進化してしまっているため、仮に二足歩行で手が空いてもモノを掴めるような構造にはなっていません。
つまり霊長類と比較すると、「二足歩行をする」メリットが確実に小さいわけです。
まして火や道具の使用ということになると、類人猿以外の手で可能になるとはちょっと思えません。
ヒトがいなくなったからと言って、次の地球の支配者が直立二足歩行をして火や道具を使う必然性がそもそもないのです。
ヒトの遙か以前に1億年以上も地球を支配していた恐竜だって種によっては直立二足歩行はしていましたが(ヒトのとはちょっと違うけど)、道具や火を使っていたわけではありません。
まあ、類人猿が滅びれば、熱帯雨林の樹上生活のニッチは空くわけですから、他の何かが樹上生活に適応した進化をしてそのニッチを獲得するかもしれません。でもそれは犬ではない、ということは断言しても良いと思います。元々熱帯雨林に生息していないから、という単純な理由ですが。
まあそもそも、犬は食肉目の中でも身体も堅く眼も良くないので、直立歩行~道具使用といった「ヒトのような進化」からは最も遠いところにいます。
同じ食肉目だと、クマやネコの方がまだ手を器用に使えるし身体も柔らかいので、環境によっては「二足歩行をする」ような進化をする可能性が、犬よりはよほどありそうな気がしますが・・・
お礼
ありがとうございました