「実行する」は「実際に行う」という意味ですから、「行うかやめるか迷っていたけれど、思い切ってやる」とか「他の人ならやめた方がいいと思うことをやる」「迷わずにやる」という感じがあります。
「犯罪の計画を実行する」には「してはいけないことをする」という感じがありますし、「家の改築を実行する」というと「お金がかかって大変だけど、思い切ってやる」という感じがあります。
だから、ちょっと強い決意を持って行うときに使いますね。例えば「部屋の掃除を実行する」とは普通は言いません。強い決意がありませんからね。
「実施する」には、予定されていたことを予定通りに行う、という意味があります。また、それをすることで何か「いいこと」がある、と考えられることをするときに使うようです。
たとえば「アンケートを実施する(→人々が考えていることがわかる)」「試験を実施する(→生徒たちの力が分かる)」「大地震があったときのために避難訓練を実施する(→大地震のときに落ち着いて避難できる)」「病気の治療を実施する(→病気が治る)」というように使います。
あなたが例にあげていた「アンケートを実行する」はあまり聞きません。「アンケートを実行する」というと、他の人は反対しているのに「いや、それでも俺はやるぞ」とがんばってアンケートを行う、というような感じがしますね。「試験を実行する」も同じで、あまり聞きません。何か事情があって試験を行うことを迷っていたけれど思い切ってやった、という時なら使えますが、そういうことってあんまりないですから。
「行う」は「実行する」「実施する」より幅広く使えます。「これから日本語の試験を行います」「健康についてのアンケートを行うつもりだ」「家の改築を行って貯金がなくなった」「自分が彼に対して行ったことを反省する」などなど。
ただ、「行う」はちょっと硬い表現で、気軽な日常会話ではあまり使いません。「する」を使いますね。
たとえば「掃除を行うのはいやだなあ」とは言いません。「部屋の掃除をするのはいやだなあ」「部屋を掃除するのはいやだなあ」となります。「部屋の掃除を毎日行うことは、快適な生活を送るためにとても大切です」と書くと、学校の教科書みたいですね。
また、「ではこれから商品開発についての会議を行います」はありそうですね。真面目な場では「行う」がいいですね。「ではこれから商品開発についての会議をします」だと、軽い感じがします。でも友達と「あんなことで何度も会議をするなんて無駄だよな」。これはやっぱり「する」がいいですね。
と、こんな感じですがいかがでしょうか。専門家ではないので、間違っているところもあるかもしれませんが。
お礼
わざわざ書いてくださってありがとうございます。 役に立ちました。