>そもそも議事録とはなんの為に記録するものなのでしょうか。
野田首相ら6人の協議の議事録は、下記公文書管理法第一条の
目的に基ずいて作成されるべきものです。
第一条 この法律は、国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的
事実の記録である公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える
国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し
得るものであることにかんがみ、国民主権の理念にのっとり、公文書
等の管理に関する基本的事項を定めること等により、行政文書等の
適正な管理、歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって
行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、国及び独立
行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する
責務が全うされるようにすることを目的とする。
6人の協議は同法第四条の第二事項に相当します。
第四条 行政機関の職員は、第一条の目的の達成に資するため、
当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該
行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証する
ことができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、
次に掲げる事項その他の事項について、文書を作成しなければなら
ない。
一 法令の制定又は改廃及びその経緯
二 前号に定めるもののほか、閣議、関係行政機関の長で構成される
会議又は省議(これらに準ずるものを含む。)の決定又は了解及び
その経緯。
>議事録作成責任者は責任を取らなくてよいのでしょうか
議事録作成の方法や期限は決められていないから、 6人の協議の
場合は、「正確を期す為に後で細野大臣から出席者に面談して作成
する予定でいる」という弁明でした。
未作成が問題になった場合は、このように知恵を働かします。
>こうしたことは国民に対する「情報公開」の観点からおおきな問題が
あるのではないでしょうか。
誰がどんな発言をしたかを額面通り正確に記録に残したくない場合も
多いでしょう。
それと、官僚や政治家の心中には、「由らしむべし知らしむべからず」
国民は知らなくていい、我々にまかせておけ のおごりもあるはず。
日本社会は個人の責任と権限に関して、深く追求しない文化のような
ものがあります。農耕民族だからでしょうか個人の自己主張も弱い。
従って現状では国民に対する「情報公開」を求める姿勢が欧米諸国に
比べて日本国全体として低い。それがいいか悪いか一概に言えないと
思いますが、徐々に「情報公開」をより進める方向ではあるでしょう。
お礼
情報公開は一見単純に見えて、どこからどこまでを公開要求するのか、という難しい問題なのですね。 ありがとうございました。