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弦楽器と管楽器のチューニングについて
- 弦楽器と管楽器のチューニングについて調査してみました。
- 管楽器と弦楽器ではチューニング方法が異なることがあります。
- 管楽器の人が弦楽器のチューニングについて言うこともありますが、正確なチューニングは難しいかもしれません。
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こんにちは。 アマチュア(吹奏楽&オーケストラ)のトロンボーン経験者です。 その先輩のおっしゃっている事は3分の1くらい正解です。 管楽器,というか,金管楽器と弦楽器では基本とする音律が少し違います。 しかし,チューニングはまったく別の問題で,どんな音律であろうともA=440Hzでチューニングするなら弦でも管でもAは440Hzでなければなりません。 以下,もう少し具体的に。 限られたスペースの中で端折って説明しますので,興味があれば,詳細は文献を読むなり,「音律」というキーワードでいろいろ検索してみるなりしてみてください。 <音律って?> 音の高さは周波数によって違うというのはご存知と思います。特に周波数の比が重要なのですが,実は,その比の決め方には何種類かあり,決めるためのルール(法則)を「音律」といいます。 「平均律」「純正律」「ピタゴラス律」「中全音律」などの種類があります。 <金管楽器の場合> 金管楽器の基本原理は,自然倍音列を使い,それと管の長さを組み合わせて音の高さを変えます。例えばトロンボーンの第1ポジションだと,ペダルのB♭から始まって,そこから周波数が2倍,3倍,・・・で音が変わりますが,ここで順番に出てくる音の並びが自然倍音列です。ちょっと端折った説明ではありますが,このように自然倍音列から導かれる音の高さを使う音律を「純正律」といいます。 純正律で和音を作ると澄んだきれいな響きが出せるので,オーケストラのトロンボーンセクションにとっては非常に重要な音律です。ぜひ基本的な考え方を勉強してみてください。 <弦楽器の場合> 弦楽器はチューニングのとき,基準の弦の音から完全五度がきれいに響くように他の弦の音程を決めていきます。このように,ある音を基準に完全五度の響きを基準に音の高さを決めていく音律を「ピタゴラス音律」といいます。 ちなみに,完全五度がきれいに響くとき,高い方の音の周波数は,低い方の音の周波数の2分の3倍(1.5倍)になっています。 <何が違う?> 最初の基準点は決め事だけなので,一緒にしよう,と決めれば一緒です。 (A=440Hz,と決めたなら,弦でも管でももちろんA=440Hzです) ただし,他の音では違いが生じます。一番最初に違いが出そうなDの音で説明してみます。 ヴァイオリンの下から二番目の弦はDの音です。これをA=440Hzを基準に完全五度がきれいな響きになるように音を決めます。このDの周波数は,Aの3分の2倍,つまり440×2÷3=293.3Hzです。 トロンボーンの場合,原理的には,Dの音はB♭の4分の5倍の周波数になります。で,B♭はA=440Hzを基準の平均律(どこの半音の間も周波数比率が一定となる音の決め方)で決まると仮定すると,Dの周波数は,220(ヴァイオリンが合わせるAのオクターヴ下なので1/2倍)×1.059(平均律での半音の周波数比)×5÷4=291.4Hz!となり,なんと違う周波数になりました。 #でも,トロンボーンの方が低いんですけどね(^^; 一般論としては,ピタゴラス音律で音程を取ると,少し高くなる傾向があります。ピタゴラスの基本原理の完全五度の音程が,現代の標準的な音律である平均律よりもちょっとだけ広いからです。 <じゃあ,弦と管は合わないの?> もちろん合います。というか,一緒に合奏する以上,合わせなければなりません(笑)。 ただ,実際にはそれほど難しい話ではなくて,違うのはあくまでも基本原理だけですから,弦楽器なら音程は右手のポジション,トロンボーンならスライドのポジションでどうとでも調整できます。 最後に結論として,理論的にその先輩を論破する(笑)ことは可能ですけれども,合奏において大切なのは,絶対的な音の高さではなく,みんなが同じ音程に合わせることです。 A=440Hzと決めて,半分の人が441Hzにちょっとだけずれてあとの半分が440Hzにキープしているよりも,全員が443Hzにずれてしまっていた方が結果的にはきれいに響きます。(こういう合い方,というかずれ方は,絶対音感の人にはつらいという話は聞いた事がありますが・・・) オケはいろんな音程が入り乱れるので,敏感な絶対音感の人にはけっこう大変らしいですが,頑張ってくださいね♪
その他の回答 (1)
バイオリンは調子笛でチューニング出来ます。 管楽器は1番チューニングが難しい オーボエに合わせるじゃなかったですか? 違ってます?
お礼
トロンボーンはチューニングしてもポジションでどうにでもなります笑 オケのチューニング方法についても無知なので勉強してみたいと思います。 ありがとうございました。
お礼
とてもわかりやすい回答ありがとうございます。 書き忘れましたが私が口を出した音は、Gの音だったので、先輩はそのことを言ってたんですね。 とても勉強になりました。 最後に弦と管は合わないの?というところ、正直私もそう思っていました。管は違うからって言われても最終的に合わせるんだから、と言いそうになりましたがおさえました笑 余談ですが私は精密な絶対音感ではないことや、スイッチを入れないと絶対音感モード(笑)にならないので吹奏楽・マーチングの演奏のときも周りの響きを聞いて合わせていました。そのことが辛いと思ったことや、気持ち悪いと思ったことはないです。 いつものように周りを聴いて合わせたいと思います。トロンボーンってピッチの調整しやすいので便利な楽器だといつも思います。(練習しないと音が一発で当たりにくいですが笑)