動機は当人に聞いてみるしかないように思いますが、想像するにそれは復讐ではなく金銭的動機なのではないでしょうか。
まずマルチ商法(ネットワークビジネス)は商品販売付きねずみ講であると言われます。
ねずみ講とは、参加動機が金銭的利益にあり、その源泉が結局は新たな参加者の参加費用に由来するという事です。
全てマルチ商法はこの両方の性格を持ちますが、商品とねずみ講のどちらに重点を置くかによって、そのマルチの性格が決まってきます。
いうまでもなくねずみ講に重点を置くものの方が社会問題を引き起こしやすく、早く破綻します。そして内紛を引き起こしやすいのもこのタイプのマルチです。
このタイプのマルチは会員を常に増やしていかなければ、組織が崩壊するという宿命を抱えます。
参加者は金儲けの為に参加しているのですから、儲からないと分かれば離れてしまいます。
まずダウンのいない儲かっていない最末端の会員が脱落します。するとその上の会員が末端になり収入が無くなるので脱落していきます。会員の脱退が最上層部まで到達したところでその組織は終わりです。つまり停滞=組織の終焉です。
さて、こうした組織に参加している人間(それもかなりの上位に)が、所属組織が成長限界・飽和に達していると感じた時にどう考え行動するかですが、
このまま待っていればジリ貧になる事は明らか。
→独立すれば活路が開けるかもしれない。
→自分のダウンが崩壊してからでは遅い。やるなら今しかない。
→独立しよう、となるわけです。
マルチ参加者の大多数は儲かりません。それについて彼らが考える事は、精々「儲からないのは参加が遅かったから。次はもっと早く参加しよう」という程度です。というわけで、彼らは常に新しいマルチを求めています。妙な話ですが、会社の歴史が浅い、販路が構築されていない等々普通の企業ではマイナス評価にしかならない要素が彼らには大きな魅力と映るのです。
従って既存のマルチ組織というものは新組織にとって最高の草刈場になるわけです。独立についても同様です。だから新しい組織を立ち上げれば、元の組織にいた大勢の参加者がこぞって移行という事もありえない事じゃない。上手く行けば大儲けができる、というわけです。
しかも手を拱いていればダウン崩壊→収入無しなのだから、失うものもありません。
独立後どうなるかは当人達の実力次第でしょうが、上手くいって大組織を作り上げたら・・・同じ経緯を辿って内紛でしょう、きっと。この繰り返しです。