社会的なメリットはあるから廃止されないのだと思います。
連帯保証人がいないとなると、金融機関は不動産を所有している人物(既にある程度の財産を持っている者)にしか融資しないと思われます。いざというときに回収先がなくなるからです。
そうすると現在アパート暮らし等で不動産を所持していない人は、いくら収入があってもローン(自動車や住宅)等が組めない場合があります。
連帯保証人制度は悲劇を生む場合がありますが、それは無知ゆえの悲劇。恩恵を受ける人の方が多いです。
現実問題として連帯保証人制度がなくなると、預貯金+収入の25%を借りるのが限度額になると思います。そうなると大半の個人が金融機関で融資を利用できなくなります。融資されたとしても預貯金の範囲内で、それを担保にされてしまうでしょう。借りる額も制限されますし、預貯金の範囲内でしか借りられないのであれば、借りない人の方が多いと思います。
中小企業相手の融資も金融機関は貸し渋るでしょう。どんなに素晴らしい事業計画で、日本経済に貢献しそうな会社でも、絶対の保証はありません。貸し倒れのリスクを回避する手段がなければ融資しないだろうと思われます。結果、金融機関を頼らないで独自の資本のみで事業展開できる会社しか存在しなくなり、そのような会社は金融機関を必要とはしていません。
ベンチャー企業や、起業家、中小企業はなくなります。
連帯保証人制度は意外と有効な制度なのです。これを廃止する代わりに、自己破産制度もなくして、個人に無限に債務を負わせるというのも一つの考えではありますが、これはこれで悲劇になりそうです。
自分で借りたお金は、他人に頼らず自分で返せればよいのですけれども。