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教育機関における複製の許諾他について
- 著作権法35条には、学校その他の教育機関における著作物の複製が、著作権者の許諾なしに許容される旨が規定されています。
- 「教育機関」とは、組織的・継続的に教育機能を営む機関を指し、単発的なものは適用されないとする見解と、単発的なものも含むとする見解があります。
- 他人の著作物を営利を目的とせずに上映する場合、著作権法38条に該当すれば、著作権者の許諾なしに許容される旨が規定されています。ただし、盗品や違法コピー品である場合、適用に影響が出てくる可能性があります。
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1営利を目的にしていない教育機関としか書いていないから、単発的でも含まれる気がしますが、ちょっとわかりません。 238条の成立条件に適法に入手したものとは書かれていないから、影響はないでしょう。条件は「公表された著作物」 もっとも、映画会社は適法に購入したDVDであっても違法だと主張しているところが多いようですが。実際にとある販売会社に問い合わせた人によると、家庭内視聴を目的に販売しているから非営利であっても著作権侵害だと回答されたそうです。著作権が及ばない例外だというのに。まぁ、映画会社が都合の悪いこといいませんからね。 個人的に使用する目的で複製した物を公衆上映した場合は目的外使用となり、複製権侵害となります。複製権は38条で制限されないので。他人が私的使用目的で複製した物を譲り受け、公衆上映した場合は目的外使用となるのかどうか。自分が複製して作った訳じゃないけど、誰とは書かれていないからやっぱりなりますかね。 盗品や違法コピーであった場合に影響がでる著作権の制限は たとえば前回の改正で加えられた第47条の2美術の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等 「第二十六条の二第一項又は第二十六条の三に規定する権利を害することなく」と書かれた部分は譲渡権と頒布権のことですが、違法コピー品は譲渡しようとすればこれらの権利を侵害することになるので、オークション出品のために商品画像として複製することはできません。まぁ、違法コピー品の転売が当然違法だから、そんな人はその程度のこと今更気にしないでしょうけど。 あと113条にみなし侵害の規定があり、著作権侵害によって作成された物を頒布等すると著作権侵害となります。しかし、著作権侵害によって作成された物を提示すると著作権侵害になるとは書かれていません。頒布は複製物を譲渡すること、提示は演奏や上映、展示など無形的な伝達。
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- granville2005
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1.教育機関として,「組織的・継続的に教育機能を営む機関」であるとして,その機関自身が単発的な講座を開設することはあり得ます.たとえば,公民館や青年の家などの社会教育施設,職業訓練所などの職業能力開発施設などで短期の講習を提供することはあります. 「単発的な教育機関」というのは,組織的・継続的な機関に該当しません.たとえば,非営利で企業が短期的で特定目的の教育を提供することもありますが,著作権の制限の対象外です. 2.上映者自身がその上映以前に,その上映のための著作権侵害物を作成していない限り,38条の制限が適用されるでしょう.上記以外の場合で,現実に,上映者が侵害物かどうか認識していたか否かは問われないでしょう.38条は35条と別ですし,複製権の侵害を述べてはいません.
お礼
ご返答有難うございました。 まず,1については,別の回答者さまのお教えいただいた「日本弁護士会関西支部」委員会のレポートを見ると,反対説もあるようで,実務上扱いが難しそうですねえ。 次に,2については,仰せのとおりだと思いますが,上映者に上映物を貸与(譲渡)した第三者は,26条の映画の頒布権を侵害していると思うのですが,どうでしょうか?
- yana1945
- ベストアンサー率28% (742/2600)
私も、適用の外と考えます。(その弁護士の見解は間違いです。) 参考URLのP.27 Q6-7 〇2の回答を見てください。 URL:http://www.kjpaa.jp/public/pu_01studies/pdf/070404gakko.pdf
お礼
早々のご返答,有難うございました。 早速参考にさせていただきます。
お礼
ご多忙のところ詳細なご説明をいただき,有難うございました。 >営利を目的にしていない教育機関としか書いていないから、単発的でも含まれる気がしますが、ちょっとわかりません。 了解いたしました。 >238条の成立条件に適法に入手したものとは書かれていないから、影響はないでしょう。条件は「公表された著作物」 もっとも、映画会社は適法に購入したDVDであっても違法だと主張しているところが多いようですが。実際にとある販売会社に問い合わせた人によると、家庭内視聴を目的に販売しているから非営利であっても著作権侵害だと回答されたそうです。著作権が及ばない例外だというのに。まぁ、映画会社が都合の悪いこといいませんからね。 「238条」とは,たぶん第38条のことですね。 了解いたしました。 映画会社の主張については,どうなんでしょうね。 でも,映画会社にとってはとても大事な問題ですね。是非について大変知りたいです。 >個人的に使用する目的で複製した物を公衆上映した場合は目的外使用となり、複製権侵害となります。複製権は38条で制限されないので。他人が私的使用目的で複製した物を譲り受け、公衆上映した場合は目的外使用となるのかどうか。自分が複製して作った訳じゃないけど、誰とは書かれていないからやっぱりなりますかね。 了解いたしました。 >盗品や違法コピーであった場合に影響がでる著作権の制限は たとえば前回の改正で加えられた第47条の2美術の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等 「第二十六条の二第一項又は第二十六条の三に規定する権利を害することなく」と書かれた部分は譲渡権と頒布権のことですが、違法コピー品は譲渡しようとすればこれらの権利を侵害することになるので、オークション出品のために商品画像として複製することはできません。まぁ、違法コピー品の転売が当然違法だから、そんな人はその程度のこと今更気にしないでしょうけど。 あと113条にみなし侵害の規定があり、著作権侵害によって作成された物を頒布等すると著作権侵害となります。しかし、著作権侵害によって作成された物を提示すると著作権侵害になるとは書かれていません。頒布は複製物を譲渡すること、提示は演奏や上映、展示など無形的な伝達。 有難うございました。 大変参考になりました。