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使用貸借について。
昨日借地権について質問をさせてもらったものです。 そこで次のような回答を頂きました(一部です)。 「家主とその妻の伯父との間の部屋の貸借関係において、金員を支払っている場合に、その金員が部屋使用の対価というよりは夫と妻の伯父という人間関係にもとづく「謝礼」とみるのが相当であるとして、使用貸借とした判例があるようです。(最判昭和35年4月12日)〔間借人の毎月一、〇〇〇円の支払いを賃料でなく謝礼であるとし、使用貸借の成立を認めた事例。〕 」 ここで質問なんですが、 (1)甲さんが所有している土地とその上に建っているビルを甲さんが経営している同族会社に貸し付けて 、その同族会社が第三者に貸しているとします。 この同族会社からは甲さんに使用料が支払われています(甲さんはこの他に同族会社の役員として役員報酬が払われています)。 この場合、その使用料が適正な額であれば、上記の回答のような使用貸借とされることはないのでしょうか? なぜこのような質問をするかというと、相続税の財産評価の話で、そこで使用貸借となると借地権割合の計算ができなくて、価値が高くなってしまいますので。 (2)上のような状況でも契約書がなかったり契約書に賃貸借契約と書いてなければ、使用貸借となってしまうのでしょうか? どうかお願いします。
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>この同族会社からは甲さんに使用料が支払われています 使用料を払っている以上、原則賃貸借でしょう。私が挙げた判決は特殊な人間関係であり、さらにその支払っていた金員が一般の相場からするとたったの一畳分しかない(実際には七畳と六畳の二室を借りていた)という事案だったのです。 あわせて13畳の二部屋を借りていたのに1畳分のお金しか払っていない事案ですからかなり特殊です。さらには家主の妻の伯父が借りていた特殊な人間関係だったことも考慮されています。 会社と個人の間に「人間関係」なんてないですから使用料が一般の相場に比してどうかで決まるんじゃないでしょうか。
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- sauzer
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土地の評価について、で回答したものです。 私が回答の中で使用貸借という言葉を用いたため混乱させてしまったようで失礼しました。 ただ、相続税の財産評価の質問であったため、相続税法上の取り扱いとして回答したのです。 借地権は、借地権自体を登記するか、その上に建物等を建築して登記することによって抗力を発揮します。 ですが、法律上借地権が存在するかしないかと、相続税法上で借地権を考慮するかしないかとは、別の話になります。相続の財産評価では、法律上ではなく、実態で判断します。(借地権を登記するだけで、貸主の土地が貸地として不当に評価額を減少させることを防ぐため) 借地権が存在していても、権利金・賃料から考えて考慮できない(借地権割合をかけることができない)場合もありますし、登記をしていないために借地権がない場合でも、借地権を考慮できる(借地権割合をかけることができる)場合もあります。 したがって、(1)(2)共に適正な賃料が払われているため、借地権割合をかけることができる、となります。
お礼
パソコンの調子が悪くインターネットができなかったため、お礼を書くのが遅くなりました。どうもすみませんでした。 何度も回答いただき本当にありがとうございました。
補足
適正な診療が支払われていれば、借地権割合を掛けることができるんですね。そこが1つの大きな疑問点でした。 ところで、税務署は実態が税務署にとって有利だった場合実態で見て、形式が有利だった場合は形式で見るというようなことはないのでしょうか? そこがちょっと気になったのですが。
(1)個人と法人とは別人格ですから、原則として、賃貸借契約であれば、必ず賃貸借であり、使用貸借にはなりえません。私が答えたように、原則として、賃料が支払われれば、賃貸借です。 別の人が示した判例は、自然人の話で、親族同士の賃貸借で、しかも、異常に安い賃料の場合には、使用貸借類似の契約として、そのように解されたのです。したがって、自然人と法人には適用できません。判例の適用は、安易に決められません。賃料として支払われていれば、必ず賃貸借と思っていれば間違いないのです。 (2)したがって、この場合には、使用貸借にはなりえません。これが正しい答えです。
お礼
回答どうもありがとうございました。大変参考になりました。
お礼
早速回答をいただきました本当にありがとうございました。本当に難しいですね。でも同時に面白いですね。大変勉強になりました。どうもお世話になりました。