喉元過ぎれば厚さを忘れるという言葉のように、今は高台に
移転しても必ず100年後には便利な沿岸部に戻ることでしょう。
また、生活基盤から遠い高台への移転は現実問題として不可能です。
交通事故で10年で5万人の人が亡くなっていますが、車の使用が
やめられるでしょうか?
私が考える災害対策(特に津波)は以下のものです。
(1)避難経路の確保
津波はほとんど到達時間が予測できる災害です。
1分以内に高台に逃げられる経路を事前に確保しておくことです。
コスト0円で実現できます。
大川小学校の悲劇を繰り返してはいけません。
(2)津波タワーの設置
沿岸部ではどうしても逃げられないエリアができます。
建物の被害は避けることができませんが人命は失われてはなりません。
沿岸部には20m以上の津波タワーが必要です。
(3)エアーバブル装置
津波の被害が大きいのはリアス式のV字形の港湾です。
そこの開口部にエアーバブル発生装置を設置するのです。
そうすれば津波の海水にバブルが混ざり、質量が軽くなるので被害が
低減されます。また、波が移動するときにバブルが減っていくので
結果的に波が小さくなります。
(4)防潮堤の形状の工夫
現在多いのは断面が台形の防潮堤です。
これが最も巨大な構造にでき、津波を100%ガードするのには有効だと
考えられました。しかし、今回のように想定を超える津波では住民を
ガードするのには不十分でした。
このような大型の防潮堤よりも、逆傾斜のついた3m程度の防潮堤を
設置する方が効果的でしょう。逆傾斜により、津波の前部のエネルギーが
跳ね返されて逆流となり、後部のエネルギーと中和されてピークの高さが
低くなります。
(5)災害対策船の建造
災害で大きな被害を受けるのはたいていは沿岸部の都市です。
1万tクラスの船に病院施設、淡水化施設、簡易工事基材、備蓄食糧を
積載し、このような船を2~3隻用意しておきます。災害があった時点で
船を被災地に回想すれば二次的に亡くなる人が減らせます。
お礼
全く同感です。 提案型の回答をしてくれてありがとうございます。非常に頭のよい方ですね。 確かに、120%津波被害を防御できる完全無欠で遺漏ない対策を講ずるのは困難ですが、だからといって不作為に放置していていい問題ではないと思います。