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無機定性分析について
教科書を読んでいたら、第2族陽イオンを硫化物として分析するとき、pHを約0.3N塩酸酸性にするとあったのですが、どうしてこのような操作が必要なんですか?教えてください。
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スポットの定性分析として答えます。 >pHを約0.3N塩酸酸性にする を「約0.3N塩酸で酸性にする」の意味と解釈します。 1.水酸化物や炭酸塩の沈殿生成を押さえる 2.錯生成によるかようかを押さえる
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- rei00
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教科書をお読みになっているとの事ですから,詳しくはそれを御覧になれば出ていると思いますので簡単に。 参考 URL に分析操作の一例がありますので,これを参考に教科書で「どの様な特徴で陽イオンを族分けしているか」を確かめて下さい。 第1族(塩酸沈殿族): 塩酸を加えると塩化物の沈殿を生じる陽イオン。 第2族(酸性硫化物沈殿族): 強酸性で硫化物の沈殿を生じる陽イオン。 第3族(水酸化物沈殿族): アルカリ性で水酸化物の沈殿を生じる陽イオン。 第4族(微アルカリ性硫化物沈澱族): アルカリ性で硫化物の沈殿を生じる陽イオン。 第5族(炭酸塩沈殿族): 炭酸塩の沈殿を生じる陽イオン。 第6族(無沈殿族): 以上の操作では沈殿を生じない陽イオン。 ここで,分析操作は第1族陽イオンから順に沈殿生成による分離を行いながら進めていきます。それは,先に沈殿する陽イオンの中には,後の操作で沈殿を生じるも陽イオンが含まれているからです。 強酸性になっていないと,第2族陽イオンだけではなく第4族陽イオンも硫化物の沈殿を形成してしまいます。また,先の回答にある様に,第3族陽イオンの水酸化物が沈殿してくる可能性もあります。これらを防いで第2族陽イオンだけを沈殿として分離するために強酸性にするわけです。