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4-メチルー2-ペンタノール
これを80度で硫酸と反応させると主生成物として何ができますか?僕は4-メチルー2-ペンテンができると思うのですが、国試過去問の答えは2-メチルー2-ペンテンです。どっちが正解ですか?
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みなさんこんばんは、 いろいろと混乱させてしまったようですね。 申し訳ありません。 Ichitsuboさん、カルボニウムイオンにおける転移反応は水素よりもメチル基の方が起こりやすいのは、事実だと思いますが、この問題の場合は水素が転移しないと過去問の答えにはならないと思います。 その後、調べたところによると硫酸触媒による脱水反応ではかなり転移反応が起こりやすく、Ichitsuboさんがご指摘の水素が転移する事例もかなり多いとのことです。 私が前の投稿で示した事例は、私が調べた専門書の解説を参考にしましたが、EBISHIさんがご指摘されたように水素が転移してから脱離したかは反応式からだけでは区別できません。(どちらだと断定できる証拠がありません。) 大木道則訳;ロバーツ有機化学(上)P410には次のような事例が紹介されています。 「脱水に際して、アルコールのアルキル基が転移することが多く、特にカルボニウムイオンが生成しやすい硫酸を用いるとそうである。メチル基と水素が移動する典型的な例を次に示す。」ということで、水素が移動する例として 3-メチル-1-ブタノールを硫酸にて脱水した場合、2-メチル-2-ブテンが生成することが示されています。 この場合、OHは1級で、この化合物にメチル基がついて2級アルコールになったのが、今回問題の化合物です。 1級と2級との違いがありますので、自信ありとは言えませんが、Ichitsuboさんがはじめに言われていたのが正解かもしれません。 混乱させてしまったかもしれませんね。(ごめんなさい。) 私自身も勉強になりました。
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- Ichitsubo
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#3のpsa29さんのご指摘の通り、メチル基の転移ですね。失礼しました。 ただやはり、最初に生じるカルボカチオンとメチル基はやはり近い位置にあるため、転移を起こすには十分でしょう。
お礼
ありがとうございました。最初のご指摘であっていたんですね。
- EBISHI
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結論から言うと私は国試過去問解答支持派です。 前のお二方はいずれも間違ったことは言っていないと思います。 ただザイツェフ則はカルボカチオンからプロトンが脱離してオレフィンを生ずるときに考慮されるものであって、これによってカルボカチオンの転位反応を否定するのはどうかと思われます。 psa29さんが反証として示した論文中においても4,4-ジメチル-3-エチル-2-ペンテンは単純に2位のヒドロキシル基がとれたカルボカチオンがプロトン脱離を起こしたというよりむしろ3位の水素が転位したt-ブチルジエチルメチルカチオンからプロトンが脱離したと考えるほうが良いかと思います。
お礼
ありがとうございます。今回はポイントをさしあげれませんでしたが、またよろしくお願いします。
補足
本件の場合、やっぱり2級カルボカチオン生成後、4位のヒドリドが転移して3級カルボカチオンが生成すると考えていいのですか?
- psa29
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強酸によるアルコールの脱水反応は、E1反応機構により進行するため、反応中間体としてカルボニウムイオンが生成し、Saytzeffルールに従った生成物が生じます。 Saytzeffルールに従うと、hiro2000さんが考えられた4-メチル-2-ペンテンが生じると思います。 カルボニウムイオンが中間体として生成しますので、Ichitsuboさんがお考えのような転移反応が生じてもおかしくありませんが、私の記憶では、一般的にカルボニウムイオンにおける転移反応は水素よりも、むしろメチル基の方が転移しやすいと思います。 W.A.Monsler,J.C.Cox, J.Am.Chem.Soc.72卷,3701(1950)に(孫引きです。) 4,4-ジメチル-3-エチル-2-ペンタノールをβ- ナフチルスルホン酸で脱水した例が紹介されています。 これは、弱酸を用いて転移反応を起こしながら脱水させた事例です。 生成物は4,4-ジメチル-3-エチル-2-ペンテンが58%、メチル基が1,3-移動してから脱離したと考えられる2,4-ジメチル-3-エチル-2-ペンテンが42%生成したそうです。 この事例は、このような特別な場合でも主成分はSaytzeffルールに従うという紹介だそうです。 私はhiro2000さんが正しいと思います。 正しい答えを出されているので、Saytzeffルールについて、特別説明する必要はないと判断しました。
お礼
ありがとうございます。わざわざ文献まで調べていただきまして誠に恐縮です。
- Ichitsubo
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>2級カルボカチオンの4位のHがヒドリドとして、2位に転移するってことですか? 見た目そういうことになると考えてよいと思います。
補足
見た目ということは、実際は違うってことですか?
- Ichitsubo
- ベストアンサー率35% (479/1351)
2-メチル-2-ペンテンのほうが多くなりそうですね。 反応中間体のカルボカチオンの安定性または生成アルケンの安定性でしょう。 反応機構は、 1)水酸基にプロトンが付加し、水が脱離、2級のカルボカチオンが出来る。 2)カルボカチオンは3級が最安定で、転移を起こし、 CH3-C+(CH3)-CH2-CH2-CH3 となる。 3)安定なアルケンを生成する方向にプロトン脱離する。
補足
2級カルボカチオンの4位のHがヒドリドとして、2位に転移するってことですか?
お礼
いろいろお調べいただきましてありがとうございます。ようやく結論が出たような気がします。みなさんに20ポイントずつさしあげたいのですが、かなり迷ってます。また、有機化学の質問があればお世話になりたいと思いますのでよろしくお願いします。