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π+中間子の質量に関して
Wikiの記事から次の資料が得られます(π+の+の位置は本来、右肩です。また、ここではdの反粒子をd’で表すことにします)。 1. 陽子の構成はuudで質量 1.672 621 777(74)x10-27kg 2. 中性子の構成はuddで質量 1.674 927 211(84)×10-27kg 3. π+中間子の構成はud’で質量 約2.5×10-28 kg 上のデータを基に実際に割り算をしてみると、パイオンの質量は陽子の1/7だと一口に言われている事実に良く合います。 ところで仮に以下の推理をするとします。 ア)1、2からuとdの質量は、ほとんど変わらない。 イ) よって、π+中間子ud’ は陽子uudの2/3程度の質量をもつ筈だ。 さて、質問です。 上の素朴な推論は定説の1/7に合いません。2/3と推論することの誤りは如何なる物理現象に基づきますか。 一般人が知っていても悪くない程度の知識で十分です。よろしくお願いします。
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クォークの質量を全部加えてもバリオンやメソンの質量にはなりません. 例えば, 陽子の質量はおよそ 938 MeV ですが, それを構成するクォーク u, d の質量はそれぞれ 1.7~3.1 MeV, 4.1~5.7 MeV しかなく, u+u+d を計算してもせいぜい 15 MeV 程度しかありません.
お礼
毎度お世話になります。 よく分かりました。何が?。さっぱり分からないことが…。 u+u+d を計算しても高々 15 MeVに過ぎないのに陽子の質量が約 938 MeVにまで膨らむ仕組みを理解するには「カイラル対称性」や「ハドロン内部の状態(バレンスクォーク、シークォーク、グルーオン)」などの予備知識が必須らしいと感じました。 キーワードが得られたので、今はこれで十分です。有り難うございました。 24時までに、どちら様からも新たな寄稿がないときは締め切る可能性大です。