「洗って+あげて+ください」は、「動詞の連用形+接続助詞「て」+補助動詞の連用形+接続助詞「て」+補助動詞」と言う、確かにちょっとしつこい表現ですね。
「洗ってください」で意味は充分に伝わります。
尚、敬語は「ください」の部分のみで、これは丁寧語ですから、最も敬意が低いです。
「あげて」は授受動詞で、これの尊敬語は「差し上げて」となります。
「洗って差しあげてください」ですと、かなり敬意の高い敬語表現になります。
ただ「あげて」と言う授受動詞の、授受の対象が、料理を供す相手なのか食材なのか、ちょっと判りにくいですね。
対象が料理を供す相手だとしますと、「食べる人のために、洗ってあげてください」と言う解釈が出来ます。
「ご両親に親孝行をしてあげてください。」と同じ様な感じで、別に変な表現ではありません。
一方、食材とすれば、料理人が無生物と授受をすることになりますので、違和感はあります。
ただ、料理人が食材に愛着を感じていて、食材を擬人化して表現していると言う可能性はあります。
これを意図しているとしますと、擬人法と言う修辞技法かも知れません。
もし仮に川越シェフが、「丁寧感が増す」などと考えて、「〇〇(し)てあげてください」などと言っているのであれば、完全に間違いです。
コンビニ敬語や過去形敬語などと言われる「以上で宜しかったでしょうか?」などの表現と同種で、遠回し・婉曲に表現することで、「丁寧感が増す」と言うだけのコトです。
国語的には敬語でも何でもありません。
正解は本人にしか判らないコトですが・・・勘違い敬語ではないかな?と言う気はしますね。
川越シェフの言葉については、ぶっちゃけ私も、「ネチネチしたキモい言い回し」だとは感じます。
しかし「宜しかったでしょうか?」などと同様、国語的には「敬語ではない」「敬意は高まっていない」と言うだけで、誤用・大間違いと指摘するほどのコトではありませんし、これらの言葉に対し、違和感を感じると同時に、丁寧感が増していると感じてしまう点も否めません。
お礼
ありがとうございます。 川越は オネエっぽいというか あま~い しゃべりかたしますよね。 不快ではないのですが。