結論は
「だらしなすぎる」は△。
「だらしなさすぎる」が○です。
「すぎる」は動詞の連用形、形容詞・形容動詞の語幹などに付きます。
また、「欲がなさすぎる」のように、「ない」という形容詞の語幹の「な」に、「さ」という程度を表す接尾辞を付けて名詞化した「なさ」という語に付くこともあります。
しかし、「ない」という短い形容詞の語幹「な」に直接「すぎる」がつくことはありません。
「なすぎる」とは言いません。必ず「なさすぎる」になります。
さて問題は「だらしない」という形容詞です。
これが本物の形容詞、例えば「大きい」ですと、語幹「おおき」に「すぎる」がついて「大きすぎる」になります。
しかし「だらしない」は、もともと「だらし」という名詞に「ない」がついて「だらしがない⇒だらしない」という風になったものと思われます。
現在は「だらしない」は形容詞になっていますが、それでも本物の形容詞と言い難く、「だらし+ない」の感じが強いように思われます。
そういうことで、「ない」に「すぎる」を付けるときは「なさすぎる」が正しいわけですから、「だらしなさすぎる」の方が通りがよいわけです。
一方、「だらしない」が一つの形容詞のように定着したと考えれば、「だらしな」という語幹に「すぎる」を付けても変ではないという見方もありますが、私は「なすぎる」という言い方に抵抗を感じますので、「だらし+なさすぎる」を支持したいと思います。
★すぎる
7 (動詞の連用形、形容詞・形容動詞の語幹などに付いて)行為・状態などが度をこえている。はなはだしく…する。または、はなはだしく…である。「めだち―・ぎる」「働き―・ぎる」「テレビの音が大き―・ぎる」「欲がなさ―・ぎる」「地味―・ぎる着物」
★だらし
(下に打消しの語を伴って用いる)動作・態度などが、きちんとしていること。しっかりしていること。しまり。「泣くなんて―がない」「―のない服装」
「しだら」の変化した語という
お礼
丁寧なご回答ありがとうございました。