主張する勢力としてはないと存じます。
かって60年くらい前の論調に使われたフレーズで、“日本には革新はない。保守と反動しかない。”というのがありました。
護憲とは保守です、現状の憲法を守るという事です。
憲法改正を通常主張しているのが、革新していく方向での改正ではなく人権や自由を制限したり、軍備を正式に認めたり、或いは天皇制を利用した国家体制を構築するとかの元へ戻ろうとする主張です。
これは保守というより反動といった方が適しているという見方です。
だからこういう反動といわれる主張をなんとか食い止めたいというのが護憲という保守ですね。
そしてそれを革新という勢力の人たちが与しているんですね。
そういう人たちにとって、ご質問のような意味での憲法改正をしようとすることは、護憲ということを崩してしまう。だからそういうことはやる時期になっていない、ということでしょう。
外国人の参政権はここ数年出てきましたが、革新側も考えてていなかったろうし、今後も大きなことにはなりえないでしょう。
天皇制のことについては憲法改正の話以前として、問題にはされているようですが、具体的な話とはなっているとはいえないようです。
文言や構成の上の整合性は話はでていないこともありませんが、それほどの必要性はないということでありましょう。それに解釈学という憲法学では現行憲法の意味を整合的に構築することですから。
時に全く疎い人の側から、漠然とご質問のような話がないわけでもありませんが、護憲側も憲法学者もあまりその中に入る事はしていないようです。
天皇制については論議はありますが、決して憲法論にはいっていないと思います。全くそれ以前の話ですね。
お礼
>主張する勢力としてはないと存じます。 明快なご回答ありがとうございます。