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磁石はエネルギー保存法則に反している?
- 磁石のくっつき合う2つが摩擦によってエネルギーを外部へ失っていると仮定すると、磁石の質量は減ることになります。しかし、磁石の質量が引力に変換されているというのは考え難いです。
- もうひとつは、磁石の質量が減らない場合、摩擦によって外部へエネルギーを放出し続けながらも磁石の質量が減らないことになります。これはエネルギー保存則に反していると言えます。
- したがって、磁石のくっつき合う2つがエネルギーを失っている場合には、磁石の質量が減る可能性があります。しかし、磁石の質量が減らずに摩擦によってエネルギーを放出し続ける場合には、エネルギー保存則に反することになります。
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> 先の回答者様もおっしゃるように、磁石はくっつき合っていても、どちらかが動くことがなければ、摩擦は起きない、仕事したことにならない、エネルギーを失うことにはならないという事だと分かりました。 > しかし何故、動きがなければ、エネルギーを失う事にはならないのでしょうか?動きがなくても確かに磁石は磁石を引き付け放しません、これは磁石同士の間にエネルギーが存在していることのあかしだと思うのですが。 もちろん,磁石同士がくっつきあっているということは2つの磁石は周りに磁場を作っており,その磁場が存在するだけでエネルギーがあります. # というか,磁石1つだけでも周りに磁場があるだけでエネルギーがあります. でも,磁石同士がくっつきあって静止していれば,磁場のエネルギーも一定であり変化しないので,そのエネルギーは失われません. > 圧力という形で仕事が働いてることにはならないのでしょうか、 圧力とか摩擦力などの「力」と「仕事」とは別のものです.圧力や摩擦力などの力が働き続けていても,物体の移動がなければその力は仕事をしません. # 単純にいうと,仕事 = 力×移動距離×(移動と力のなす角のコサイン). たとえば,気体を変形しない密閉容器に閉じ込めれば,容器には気体からの圧力が働き続けますが,その圧力は仕事をしません. > 接触面で圧力が存在すれば観測できないほど極微の熱も発生し外部に発散しエネルギーを失っているとはならないでしょうか? 微視的には,「熱」というのは物質を構成する原子・分子の運動エネルギーです.原子・分子同士が相互作用することで,一方の原子・分子の運動エネルギーの一部が他方に渡されるものです.ただし,その熱(運動エネルギー)の授受は,ランダムなものであり,大磁石から小磁石へも,小磁石から大磁石へも,熱(運動エネルギー)の移動は起こっています.そうして結果的に2つの磁石の温度は同じになるのですが,同じ温度になってからも微視的なレベルでの原子・分子同士の相互作用は起こっていますからエネルギーの授受は続いています.もちろん,磁石同士だけでなく,周りのものすべて(空気とか床とか)とも熱の授受はありますから,そういうものを考えるのであればエネルギーの移動は起こっています.でもそれは「磁石云々」の話とは全く関係がありません. > 例えば人間が握力で物を掴んでいるとき、食べ物から得たエネルギーが筋肉で消費され、その人間の体重はその分だけ極微量に減っているはずです、 減っていません.人を密閉容器に閉じ込めてその箱の中で握力で物をつかませ続け,その密閉容器ごと質量を測定しても,質量は変化しないでしょう.人が痩せるのは体を構成する物質を排泄物に変えて体外に放出するからであり,排泄物も合わせて質量を測定すれば変化はありません.
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- haruka6279
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特に補足内容にあわせてご回答します。 原子のレベルで、それもすごく厳密に見ると、磁石同士の接触により磁石表面の原子は確かに変形するでしょう。 ところが磁石が引き合う力に比べて、原子がお互いの結合距離を保持する力はあまりに大きいので、世の中にあるような磁石の力ではとても変形したとか原子が圧縮されたと呼べるような変化は起こりません。 変化があまりに小さいので、現象として考えるだけ無駄なので、みんな「磁石の力で原子が圧縮されるなんてことはない」と言うと思います。そして熱が発生するかについてですが、世界中のどんなに精度のよい熱量計でも測定できない小さな熱なら発生するかもしれない、としかいえませんね。 あと質量がエネルギーに変わって失われる、太陽の核融合反応みたいなことというのは、磁石の持ってるような力では絶対に起こりません。なので、質量が減る可能性は完全に忘れてくださって大丈夫です。 また重いものに挟まれた指が痛みを訴え続けるのは、重力が体にエネルギーを供給しているのではなくて、重力はただのスイッチで人間が栄養を使って神経に電流を流し続けているのだと思います。ですのでこちらは完全に無関係でしょうね。 皆さんと同じ結論を再度申し上げると、磁石同士がくっつき合っているとき圧力という仕事が発生し、それが外部に熱エネルギーとして失っているというのは間違いになりますね。ついでにエネルギー保存則に反することもありません。
お礼
本当にお礼が遅くなりますが、回答ありがとうございました。 物理学の勉強になり、助かりました。
- 中村 拓男(@tknakamuri)
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空気ややわらかいものに強い圧力を加えると暖かくなるので、圧力が エネルギーを起こすような気がするのは無理はないと思いますが、 実際に物体のエネルギーが増えるのは物体が縮んで(変形して)行く時だけです。 力と物体が縮む(変形する)距離がエネルギーを生み出すわけです。 縮み(変形し)きった後では発生しません。
お礼
回答ありがとうございます。 その通りですね、例えば、ガスボンベはつねに内圧が高い常態ですが、そのとき熱は発生していません、しかしボンベをより圧縮したとき熱をもつ、というようなことだと理解できました。
- htms42
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なぜ磁石で考えたのでしょうか。 2つの物体が引力くっついているものというのは他にもあるでしょう。 「地面に石がある」という状態では駄目でしょうか。 この状態は地球の引力によって実現しています。 ただ石があるというだけでは摩擦も仕事も関係がありません。 この石を動かそうとした時に摩擦やしごとが関係してくるのです。 磁力のような昔から「魔法」のようなイメージの取りついているものからスタートするから余計にややこしくなっているのではないでしょうか。
お礼
質問は締め切りまして、今更ですが、回答して頂きありがとうございました! 勉強になりました!
補足
質問に補足します。 2つのくっつき合う磁石同士の間に摩擦ではなく圧力が発生しています、この圧力により磁石を構成する原子が圧縮されています、その圧力から小さな熱エネルギーが発生し、外部にエネルギーを失うということはありますでしょうか? 例えば、極端な話し、太陽は自身の重力という引力で圧力が発生し核融合が起き、熱エネルギーを外部に放出し、質量を失っている。 例えば、人間が握力で物を掴んでいるとき、食べた物のエネルギーを筋肉で消費し、そのとき体重が極微量、消費した分だけ減っている、など。 例えば、重い物の下に、指を挟んでいるとき、挟まれている間中、重力が痛覚を刺激するエネルギーとなり、痛みの電気信号となり脳に伝わり続け、重い物が動くことなく圧力という仕事がされ続けている、 以上の様なことは磁石で起きている現象と違うのでしょうか、同じなら磁石同士がくっつき合っているとき圧力という仕事が発生し、それが外部に熱エネルギーとして失っているというのは間違いでしょうか?
添付図のように,床に固定された大きな永久磁石に,小さな永久磁石がくっついて静止している状況を考えます. 小磁石には左向きに磁力Fが働いているにもかかわらず,小磁石は左には動きません.これは小磁石が大磁石から右向きに垂直抗力Nを受けていて,FとNが釣り合っているからです: N = F. また,小磁石には下向きに重力mgが働いているにもかかわらず,小磁石は下には動きません.これは小磁石と大磁石との間に摩擦があり,小磁石に静止摩擦力Rが上向きに働いているからです: R = mg. # 小磁石は静止しているので,両磁石間の静止摩擦係数をμとすると,小磁石が静止しているためには mg = R < μN であることが必要です.今はこの条件が満たされている場合を考えます. 小磁石が静止しているということは,確かに摩擦があって,確かに摩擦力が働いているからこそです. で,ここからが本題なのですが,結果として小磁石が静止しているということは,以上に登場したどの力も仕事をしません.仕事をしないということはエネルギーの移動とか変換はないわけで,そのままの状態が保たれます. つまり, > 1、くっつき合う2つの永久磁石は質量が減っているのでしょうか? 質量は減りません. > 2、それとも磁石の質量が減らない場合、エネルギー保存則に反することになるのでしょうか? 質量は減りませんが,仕事をしないのでエネルギー保存則にも反しません. -------- 一方,静止摩擦係数μが小さく,条件mg = R < μNが満たされないときは 小磁石に上向きに働くのは動摩擦力R'となり,R' < mgなので小磁石は下に滑り落ちるでしょう.このとき,重力mgと動摩擦力R'は仕事をします.その合力(下向きにmg - R')がした仕事は小磁石の運動エネルギーになります(エネルギー原理). そうすると,元の位置よりh低くなった時点での小磁石のエネルギーは,元の位置を位置エネルギーの基準として 0 = (mg - R')h - mgh + Q. …(1) 右辺第1項(mg - R')hは重力と動摩擦力との合力がした仕事であり,小磁石の運動エネルギーそのものです 右辺第2項 -mgh は小磁石の位置エネルギーです. で,(1)より Q = R'h (> 0) このQこそが摩擦熱です. 磁石の摩耗とかめんどくさそうなことを考えなければ,やっぱり磁石の質量は減らなくても,現象は説明できます.
お礼
図で詳しく説明して頂きありがとうございます。 先の回答者様もおっしゃるように、磁石はくっつき合っていても、どちらかが動くことがなければ、摩擦は起きない、仕事したことにならない、エネルギーを失うことにはならないという事だと分かりました。 しかし何故、動きがなければ、エネルギーを失う事にはならないのでしょうか?動きがなくても確かに磁石は磁石を引き付け放しません、これは磁石同士の間にエネルギーが存在していることのあかしだと思うのですが。 素人の考えですが、2つの磁石が互いに引力に縛られ接触面では、磁石を構成している原子自体に圧力が及ぼされていると思うのですが、圧力は摩擦と違い動きは必要なく、圧力という形で仕事が働いてることにはならないのでしょうか、接触面で圧力が存在すれば観測できないほど極微の熱も発生し外部に発散しエネルギーを失っているとはならないでしょうか? 例えば人間が握力で物を掴んでいるとき、食べ物から得たエネルギーが筋肉で消費され、その人間の体重はその分だけ極微量に減っているはずです、これと磁石で起きていることは同じでは無いのでしょうか?
- mtaka2
- ベストアンサー率73% (867/1179)
力学的には、なんらかの「力」による「仕事」(エネルギーの増減)というのは、その「力」にそって動いた時に発生します。 力がかかっていても、動きがなければ、そこにエネルギーの増減はないのです。 質問者さんのイメージしている「摩擦」というのが何を意図しているのかがちょっとわからないのですが、通常、「摩擦」というのは、接触した状態で「動かした」ときに発生するものです。 一方、「2つの永久磁石がくっつき合って」いるときには、動きはありません。ですから、摩擦は発生していませんし、エネルギーの増減はありません。
お礼
質問を締め切りまして、今更ですが、回答して頂きありがとうございました! おかげさまで、勉強になりました!
補足
質問に補足します。 2つのくっつき合う磁石同士の間に摩擦ではなく圧力が発生しています、この圧力により磁石を構成する原子が圧縮されています、その圧力から小さな熱エネルギーが発生し、外部にエネルギーを放出するため、磁石の質量が減るということはありますでしょうか、また、減らなかった場合圧力が熱という形でエネルギーが増えていることになり、エネルギー保存法則に反しているでしょうか? 例えば、極端な話し、太陽は自身の重力という引力で圧力が発生し核融合が起き、熱エネルギーを外部に放出し、質量を失っている。 例えば、人間が握力で物を掴んでいるとき、食べた物のエネルギーを筋肉で消費し、そのとき体重が極微量、消費した分だけ減っている、など。 例えば、重い物の下に、指を挟んでいるとき、挟まれている間中、重力が痛覚を刺激するエネルギーとなり、痛みの電気信号となり脳に伝わり続け、重い物が動くことなく圧力という仕事がされ続けている、 以上の様なことは磁石で起きている現象と違うのでしょうか、同じなら磁石同士がくっつき合っているとき圧力という仕事が発生し、それが外部に熱エネルギーとして放出されている、その分だけ磁石は質量が減る、というのは間違いでしょうか、また、質量が減らない場合、エネルギー保存法則に反しているのでしょうか?
- MOMON12345
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もしも仮に摩擦が発生しているとすれば、そこで摩擦熱が発生してエネルギを放出するでしょうね。 しかし実際には熱は発生しないので摩擦はないと考えられます。
お礼
回答ありがとうございます。 確かに磁石を触っても摩擦熱で熱いってことはないですよね。 摩擦は発生しなくても、磁石同士のあいだには圧力が存在すると思うのです。 例えば、極端な話し太陽は自身の重力によって、とてつもない圧力が発生して核融合が起きて熱として外部にエネルギーを放出して、太陽の質量が減っています、スケールが違いますが磁石も同じだと思うのです、磁石も圧力で観測出来ないほど微量の熱が発生してエネルギーを失うとというのは間違っているのでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 >圧力や摩擦力などの力が働き続けていても,物体の移動がなければその力は仕事をしません。 引力が磁石同士の間に存在していても仕事にならないというのは不思議ですね。磁石同士が引き付け合う様につねに発生している引力が仕事の様な気がしてしまいます。 >気体を変形しない密閉容器に閉じ込めれば,容器には気体からの圧力が働き続けますが,その圧力は仕事をしません。 確かに、例えば、ガスボンベの内圧が高いとしても、ボンベが熱をもつということはないですよね、とてもわかりやすかったです。