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銀行はなぜ、立ち退き案件を極度に嫌うのでしょうか?
不動産会社経営者です。 立ち退き案件で、 融資を銀行にお願いしても、断られてしまいます。 不動産を購入後、賃借人と話し合いをして、 経済的合理性で合意していただいた上で、立ち退いていただいて、 (スクラップ後)、転売ということです。 結局、不動産担保融資のノンバンクから借入れましたが、 銀行はなぜ、立ち退き案件を極度に嫌うのでしょうか?
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不動産業界に身を浸しているとこのような案件は当たり前のビジネスだと思っていますが、銀行員からすると「地上げ」に類似する行為と受け止められ、リスクに敏感なセンサーが反応します。 こちらとしては「経済的合理性に基づく合意」を予定してお互いに損のない(少なくとも自分は損をしない)着地点を想定していますが、銀行員からすれば交渉の推移によっては元本の回収さえおぼつかない決着になる懸念を捨てきれません。 これは銀行員個々人の保身というよりも銀行業界全体が具えている保身本能とでもいうべきもので、バブルの一時期には喪失状態だったものが蘇ったものです。 せっかくの商機をもったいないと思いたいのですが、リスクを吸収できるだけのもうけ(利ざや)を採っていませんからやむを得ないところです。
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- fujic-1990
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不動産賃貸業を営んでおります。 一口で言えば、トラブルが多かったからです。 1番さんもお書きのように、別な人間が短期賃借をして居座ったり(買主は換金できず返済が遅れる)、買主が強引な手を使って賃借人を追い出しをかけ、困った賃借人が銀行に押しかけたり銀行を非難したり・・・ 。曰く「銀行はあんな奴らにカネをかして儲けようとするのか、オレたちのようかわいそうな人間から住む家をむしり取るのか」などなど。 お金を質問者さんのような立場のかたに貸しても、5分も1割も利息がとれるわけではありませんし、質問者さんのような立場のかた以外借り手がいないわけでもなし、無理して貸して上記のようなことを言われて新聞沙汰になったらとてもソロバンに合いません。 触らぬ神に祟りなし、というところでしょう。
お礼
ご回答いただき、ありがとうございます。 銀行にとって、借主から非難されるリスクもあるわけなんですね。 確かに、4%以下の金利では、そのリスクにもあわないですね。
- bara2001
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銀行は基本的に書類だけで審査します。 案件ごとのリスクを、個別に判断する気も能力もありません。 膨大な数、膨大な種類(不動産だけでなく)の案件をかかえて、個別の案件にいちいち時間をかけられないってことは同情すべきかもしれません。 本当は担当者がそれをするべきなのですが、銀行は減点主義の世界なので、担当者も危ない橋は渡ろうとしません。 となると、銀行が過去に経験したなかでリスクの高い方を基準に判断して、万が一の場合の自らの損失を最小限にしようとします。 賃借人は退去してもそのあとに占有屋が入ったり、賃借人と悪徳不動産屋がつるんで不動産屋を計画倒産させたり、そこまで悪質でなくても、転売が完了するまでのスキームの中のどこかがトラブルで停滞すれば融資が焦げ付く恐れがあります。 立ち退き案件ではいろいろと銀行も苦い経験を重ねていると思います。 不動産担保融資専門のノンバンクならそのあたりのノウハウを持っているということでしょう。
お礼
なるほど。 占有屋や悪徳不動産屋が邪魔をすることは、十分に考えられますもんね。 トラブルが起きれば、期日通りに返済されないので、銀行は嫌うわけですか。 ノンバンクはその点、 期限の利益を喪失したら競売することを前提に融資しているわけだから、 競売前提でも回収できる可能性が高ければ融資するノンバンクと、 そもそも競売前提では融資できない銀行という違いがあるのでしょうかね。
補足
早速回答してくださり、本当にありがとうございました。
お礼
回答いただき、ありがとうございます。 正直、もし返済が期日どおり行われなければ、競売をかければよいし、回収には何の懸念もないような案件でも、銀行は貸さないんですよね。 バブルの頃に担保主義で貸してくれた銀行のイメージが強いもので、 なぜ回収の懸念がないのに融資しないのか、不思議でしたが、今回の皆さんの回答によって、納得できました。 銀行が貸さない結果、東証一部上場の不動産担保融資のノンバンクが高金利で貸付け、その利益を上げていますよね。 今回は、最初から出口の大手デベロッパーの強い買い付け意向もあり、現行賃料が高いためにテナントの立ち退き意向もあり、立ち退き料の多寡だけが課題となっていた案件でした。 とはいえ、確かに交渉の途中で変な輩が介入するリスクもあったので、そこはテナント料の利回りから見た不動産の価値でも、売却できる金額なので買いました。 不動産担保融資のノンバンクの貸付市場は、当分競争がなさそうですね。 回答くださった皆様、ありがとうございました。