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「わたしを束ねないで」新川和江が書いた詩について。
国語の教科書に「わたしを束ねないで」新川和江が書いた詩があって、宿題として、作者の思いと訴えを書かないといけないのですが、作者の思いや訴えはどんなことか分からないので、自分でも努力しますが、 皆さんの力を貸してください。
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各節、2つのものを比較する形で書かれていることはおわかりだと思います。 下に示すように[]で囲んだ箇所と【】で囲んだ箇所が対比される形になっています。 それぞれ正反対の意味を持っています。 たとえば最初の節では、 「白い葱のようには扱わないでください」と言っていますね。 [束ねられた白い葱] と 【見渡す限りの金色の稲穂】 では何が違うでしょうか。 束ねられた葱はどんな気持ちでいるでしょうか。 それに対して見渡す限りに広がる金色の稲穂の気持ちは? 一方に無くて一方にあるものは何でしょうか。 4番目の節も面白い比較ですね。 [娘という名 妻という名 重々しい母という名でしつらえた座に 坐りきりにさせないでください] と言っています。そして、 【 わたしは風 りんごの木と 泉のありかを知っている風】 と続いている。 [娘、妻、母という世間的な役割に座りきりになっている女性]と【りんごの木と泉のありかを知っている風】では何が、どう違うと思いますか? このように対比して他の節も読みながら、あなたの思ったことを書けば良いのです。 ◇◇◇◇◇ [わたしを束ねないで あらせいとうの花]のように 白い葱のように 束ねないでください] 【わたしは稲穂 秋 大地が胸を焦がす 見渡すかぎりの金色の稲穂】 [わたしを止めないで 標本箱の昆虫のように 高原からきた絵葉書のように 止めないでください] 【わたしは羽撃き こやみなく空のひろさをかいさぐっている 目には見えないつばさの音】 [わたしを注がないで 日常性に薄められた牛乳のように ぬるい酒のように 注がないでください]【 わたしは海 夜 とほうもなく満ちてくる 苦い潮 ふちのない水】 [わたしを名付けないで 娘という名 妻という名 重々しい母という名でしつらえた座に 坐りきりにさせないでください]【 わたしは風 りんごの木と 泉のありかを知っている風】 [わたしを区切らないで ,(コンマ)や.(ピリオド)いくつかの段落 そしておしまいに「さようなら」があったりする 手紙のようには こまめにけりをつけないでください] 【わたしは終りのない文章 川と同じに はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩】