- ベストアンサー
中立説?ランダムドリフト?
木村資生さんの進化の「中立説」について教えてもらったのですが、どうもS.ライトが言っていた(?)「ランダムドリフト+固定」そのものではないか、という気がしてなりません。 中立説は、どのへんが新しかったのでしょうか? 自分はまったく分かっていないと思うのですが、よろしくおねがいします。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
木村資生が「中立説」を唱えだしたのは,1970年の頃です。当時はDNA解析はほとんど進んでいませんでした。かろうじて,ヘモグロビンの一次構造(アミノ酸配列)が明らかになって,その塩基配列に研究が進みつつあった時代です。 また,当時の進化説の大勢は,「総合説」等で何らかの形で自然選択,自然淘汰圧に原因を求めるものでした。 そういった時代に,自然選択を全く否定はしませんが,中立的に変化したDNAの塩基の置換が進化に結びつくと説いたのですから,大きな論争になるはずです。 あなたが「当然のことでは」といっておられますが,確かに今となっては当然かも知れません。 木村資生ご本人も,「ほとんどの分子生物学者は,塩基の置換については,中立説の考えかたで語る。」と何かに書いていましたね。 メンデルが相同染色体の動向を知らずして,対立遺伝子を考え出したのに似ているかも知れません。
その他の回答 (1)
木村資生はライトの弟子ではなかったでしょうか。ですから同じ土台に載っているのも当然と思います。 ライトは集団遺伝で,あくまでも「遺伝子」レベルで,遺伝子の変化を考えていたのではないでしょうか。 木村は,「DNAの塩基配列」レベルで考えた。つまり,突然変異が生じても「遺伝子」が変化しない場合,この方が当然固定される率は高いわけですが,を含めて考えた。対象のレベルの違いと私は理解しています。 進化は,本当に様々な説がありますね。「環境ゆらぎ説」でも読んでみようかと思っていますが… 詳しい方の回答をお待ちください。
お礼
なるほどです。 しかし、お書きになっているように、DNAって無意味な部分が多くて、遺伝子に相当する部分って限られているんですよね。 DNAレベルで変異しても、その性質があまり遺伝子として発現しないのであれば、中立な変異になるのは当たり前のような気がするのですが、どうなのでしょう。 今だから言えることなのでしょうか?それとも、私が何か考え違いしているのでしょうか?
補足
非常に分かりやすい説明をありがとうございました。 なるほどです!