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反発係数について
- 物理の反発係数について質問します。衝突後の速度の関係式について疑問があります。
- 高校物理の参考書には、速度V1V2で移動している二物体A,Bが衝突した時の衝突後の速度V1',V2'は、反発係数eに関係していると書かれています。
- しかし、衝突後の速度の関係式において、絶対値をはずす時に、どちらかの速度が負であるとしてよいのか疑問に思っています。
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V1>V2 であって V1'>V2' になる場面を考えることはできます。 はじめの1の進行方向を基準にとります。 一直線上の運動を考えます。 (運動量保存則はベクトルの関係ですから一直線上の運動である必要はありません。相対速度で反発係数を考えるというのが一方向での速度変化を考えるという事を指定しています。) 衝突が起こるためには2が必ず1の進行方向、前方にいなければ駄目です。 そして距離が小さくなっていく必要があります。これが V1>V2 という条件の意味です。 衝突後の1,2の位置関係については3つの場合が考えられます。 (a)1が2を突き飛ばす・・・1の前方に2がいるという位置関係は変わりません。V1'<V2'になります。 (b)1と2が合体して運動する・・・V1'=V2' (c)1と2の位置関係が逆転する・・・1が2の前方にでる V1'>V2' 普通は(c)は考えていません。 一本のレールの上を運動している物体であればめり込むか跳ね返るかの2つしかないからです。 でも (イ)突き抜ける場合 (ロ)隣接している二本のレールの上を運動している物体1,2があって、1が2を追い抜く時にこすっていく 場合 はV1'>V2'です。 (イ)弾丸が木片にめり込んで止まったという問題が(b)の場合の例としてよく出てきます。 木片の厚さが弾丸の運動を止めてしまうほどもなければ突き抜けてしまいます。(c)になります。 (ロ)に類似の場面はよく出てきています。 ただ、たいていは衝突の問題として意識していないのです。 台車の上を滑っている物体の運動を考えている時に、ある部分でだけ摩擦があるとしている問題を見ることがあります。たいていは運動方程式を使って解く問題になっています。でもこすっているところをブラックボックスに入れて前後だけを見れば衝突の問題になります。 衝突というのはこつんとぶつかる場合だけではありません。 ・運動している2つの物体がある ・2つの物体の間で力が働いて運動状態が変化する ・速度変化が空間のあるせまい領域で起こる という事が起これば衝突と見ていいのです。 ラザフォードの原子核散乱の実験の図をよくみます。 散乱という言葉を使っていますがα線粒子の運動が標的物質の原子核との相互作用によって変化しているので衝突だと言ってもいいのです。 α線の進路が原子核の位置と離れると散乱が起こらなくなります。方向の変化が起こる範囲を表す数値は「衝突半径」と呼ばれています。この半径以上離れるとα線は原子核と関係なく素通りします。衝突が起こっていないと考えています。 http://www.kutl.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld/Part2/P26/atomic_nucleus.htm
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- ppyiam
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V1>V2>0としてみましょう。 V1-V2>0ですので、この状況はV2の速度をもった物体AをV1の速度をもった物体Bが後ろから追いかけていて、その2物体の距離が徐々に縮まっているという状況ですね。そして距離がもっとも縮まったときに衝突します。この時V1'>V2'>0だとどうなるでしょうか。V1'-V2'>0ですから、物体Bは衝突した後も物体Aを追い越して進んでいってしまうことになります。これはもはや衝突ではありませんね。 このように考えればマイナス符号がつく理由が分かると思います。 もし、あなたが言いたいのが、「物体Aが物体Bと正面衝突ではなく、カスってぶつかって物体Bがそのまま物体Aよりも大きな速度で通り過ぎて行ってしまった場合は考えられないのか?」ということであれば、カスってぶつかった際に衝突面に垂直な成分と平行な成分に物体A、物体Bのそれぞれの速度を分解して考えれば、お互いの衝突面に垂直な成分についての相対速度から反発係数が定義できます。 この時も上のような考え方をすれば、衝突面に垂直な成分については、はじめは近づき、カスった後は遠ざかるからという理由からマイナス符号がつくことが分かるはずです。
お礼
確かにそうですね。よく考えたら追い越すことになってしまいますね。理解できました。ありがとうございました。
衝突前には2物体の間の距離は縮まり、衝突後は距離は広がりますね。つまり、相対速度の符号は衝突の前後で逆になります。つまり、V1 - V2 > 0 ならば V1' - V2' < 0 であり、V1 - V2 < 0 ならば V1' - V2' > 0 というわけです。このため、相対速度の比 (V1' - V2') / (V1 - V2) は必ず負になります。このことがご質問中の(1)式から(2)式への式変形の理由になります。
お礼
簡潔で分かりやすい解説をありがとうございました。理解できました。
お礼
こつんとぶつからないものも衝突と言うなんて知りませんでした。 大変勉強になりました。ありがとうございます。