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精神障害者年金について
精神障害者福祉手帳3級を持っています。 障害者年金を受けることは可能でしょうか? また、受けられる場合の条件と金額を教えて下さい。 行政のHP拝見したのですが難しすぎて理解できず質問させて戴きました。
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手帳を持っているからといって、障害年金を受けられるわけではありません。 それぞれの障害認定基準が異なるからです。 障害年金を受けるためには、まず、その障害の原因となった初診日の日付を確定させる必要があります。 いちばん初めに医師の診察を受けた日で、その当時の病名は問いません(当時、病名がまだ確定していなくても良い、という意味)。 原則として、当時のカルテが存在していることが必須で、そのカルテをもとに、初診日の日付を当時の医師に証明してもらいます。 すると、次に、初診日の直前までの保険料の納付状況を調べる必要があります。 国民年金保険料だけではなく、厚生年金保険料を納めていた期間も含みます。また、国民年金保険料の免除を受けていた期間(たとえば、学生だったので、納めなくても良いように申請して認められた期間)も含みます。 20歳以降は国民年金や厚生年金保険に入っている、ということが大前提ですから、要は、20歳以降から初診日の直前(初診日のある月の2か月前)までを見る、といったイメージです。 このとき、すべての期間をみたときに、未納が全期間の3分の1未満におさまっているか、あるいは、初診日の直前から1年間をさかのぼって全く未納がなかったときの、どちらかの場合に、障害年金を受けられる可能性が出ます。 逆に言いますと、もしこのような条件を満たしていなかったのなら、どんなに障害が重くても、1円も障害年金を受けることはできません。 なお、もし、初診日が20歳になる前にあったのなら、そのときだけに限って、このような保険料の納付の条件が必要なくなります(保険料を納めていなくても良い、という意味)。 続いて、初診日のときに入っていた公的年金制度の種類を調べます。 国民年金だけに入っていたときは、障害基礎年金しか受けることはできません。 厚生年金保険に入っていたときは、障害年金で定められている1級か2級の状態(手帳の級とは違います)にあてはまれば、障害厚生年金と障害基礎年金の両方が受けられます。3級の状態だったときは障害厚生年金だけで、障害基礎年金は出ません。 このような障害の状態にあてはまっているかどうかの基準となる日を、障害認定日と言います。 障害認定日は、初診日から1年6か月が経った日です。 つまり、このような細かい条件をすべて満たした上で、最後に、障害認定日のときの障害の状態が障害年金で定められている障害の基準(国民年金・厚生年金保険障害認定基準)にあてはまっているかどうかを見て(障害認定日のときの状態を示した診断書を精神科医に書いてもらう)、そこで初めて、障害年金を請求することができます。 国民年金・厚生年金保険障害認定基準(昨年11月1日に大改正されたばかり) http://maroon.typepad.com/files/h22-11_shougai-nenkin-kijun.pdf 以上が基本です。 1級の場合、障害基礎年金は年額で約99万円、2級で年額約79万円です。 障害厚生年金(厚生年金保険に入っていたときの平均的な給料の額によって、ひとりひとり大きく異なります)の1級と2級が出る場合は、この99万円や79万円にプラスされることになります。 また、障害厚生年金3級には最低保障額があり、年額約59万円を下回ることはありません。 なお、これらの障害年金の額は、物価に連動してゆくので、毎年度変わります(今年の4月からは下がることが確定しています)。