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Little Womenの結末について
- Little Womenとは、日本では「若草物語」として知られる有名な作品です。
- 主人公のジョーは、初めはローリーとの微妙な関係になっていましたが、最終的にはロンドンで出会ったベアと結婚します。
- 一方、ローリーはジョーの妹のエイミーと結婚します。ジョーの結婚相手がベアではなくローリーではなかったことに対して、賛否が分かれる意見があります。
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ちょっと大人向けの意見なので、夢多き閲覧者さんはご注意ください。 何度も映画化された自伝的小説『若草物語』ですが、私はウィノナ・ライダー主演の映画がいちばん気に入っているので、それを観た時の感想を書きます。 私はジョーが幸せだったと思いました。観た時すでに、結婚して10年近くが経っていたからかもしれませんし、単にジョーもローリーもエイミーも大好きな役者さんが演じていたからかもしれません。 ジョーの魅力は、女性が女性らしくあることを求められた時代の女性に似つかわしくない、型破りな性格と、自分の夢を追求するところです。原作では、器量も良くないことになっていたと記憶しています。彼女がハンサムな初恋(?)相手のもとを去って、やがてすれ違いが生じた時には確かに残念でしたが、のちの展開を観ていると、残念だったからこそ、その気持ちを乗り越えて粘った時の充実感に感情移入したものです。 83年の映画版『細雪』も思い出しました。あちらも四姉妹の物語ですが、大人しい三女が行き遅れます。でもこの三女、大人しいのに、なかなか芯が強くて、ポリシーを変えずにいた結果、ハンサムで裕福な青年と結婚し、その時に長女扮する岸恵子が「こいさん、粘らはったなあ」と言うのです。ジョーのも、その粘りだなと思いました。 むしろ美男美女のローリー夫婦はきれいすぎて、私には現実離れして見えました。あの二人はむしろ“サービスカット”だと思いました。要するに、観客を楽しませるための飾りです。でも現実世界では、恋と名声と金銭ほど思い通りに行かないものはありません。その“三重苦”をジョーは背負っています(ついでに原作では器量も)。そして、幸せというものは思わぬところに転がっているものです。貧乏で冴えない中年男が、頑張ってよく知り合ってみたら、この世の誰よりも自分と気が合い、夢を分かち合える人だったと気づいたりします。 ローリーは素晴らしい青春をジョーに与えてくれた若き青年ですが、ジョーと結婚してうまくいったかというと、彼らの性格からして、別問題だと思います。たぶん現代劇なら、ジョーはシングルで通して、ついでにレズビアンの恋人か何かと結婚して養子をもらうところでしょう。 しかし、あのほどよいラストが、私の知っている現実の幸せというものに、とても近いものがありました。少なくとも、結婚はゴールではなく、スタートラインですから。ああ、そういう意味では、幸せかどうかはわかりませんね。そうではなく、「今後の幸せを築いていく勇気を感じた」とでも申しましょうか。