>熱と関係ない振動
とは具体的に申されますとどんな具合の振動でしょうか?
零点振動と呼ばれる振動が残ります。
理系の大学で勉強する「量子力学」と
いう物理学に出てくる、「不確定性原理」
というのが分からないと、イメージがつかめ
ないと思いますが。
原子レベルの話で、しかもその影響が
出てくるのは極低温ですから、
日常的にこれを感じる機会がないので
感覚的にも分かりにくい話なんですが。
原子の位置と運動量がゼロになる
ことはないというものなんです。
一定の非常に小さな値の範囲で
常に変化していてゼロにはならないと
いうことは、常に原子の位置が
変動しているということで、
つまりは「振動」していると
いうことなんです。
>1度下がるごとに約1/273体積が減っていくとあります。
マイナス273度付近では体積はあるんでしょうか?
まして、絶対0度では?いかようになるかというとそうなるということなのですね。
体積というのは、原子間、分子間に働く力によって決まってきます。
高校の化学あたりを学ばれるとよく分かると思うのですが、
原子間、分子間に働く力にはいろいろあるんです。
水で言うと、温度が下がって氷になったとき、
膨張(単位体積あたりの重さは変わらず、体積が増える)するので、比重が小さくなります。
だから氷は水に浮くんです。
これは、水の間には、水の分子に入っている
水素原子間に「水素結合」という力が
働いているためで、それで水のほうが単位
重さあたりの体積が小さくなります。
氷1gより、水1gのほうが体積小さいんです。
温度が下がって、氷になったときのほうが
体積が増えているんです。
>約1/273体積が減っていくとあります
それは温度、つまり原子の振動が原子間隔を
決める主な要因となっている条件のときだけの
話です。原子間隔を決める力には、先に述べた
ようにいろいろあるので、全ての物質、全ての
温度で、1/273という法則が成り立つわけでは
ないということです。
>ヘリウムは、マイナス 273.16℃つまり絶対零度でも超流動
>ヘリウムは固体にならないんですね。凝固点は無しなのですか?
超流動を説明しようとして、誤解を招くような説明になった
かもしれません。高い圧力をかけてやればどんな物質も
固体になります。しかも金属です。
>凝固点は無しなのですか?
通常の大気圧では絶対零度にしても固体になりません。
物質の3態は分かるでしょうか。非常に高い
圧力をかけた状態で固体になるんです。
周期表を見て頂くと分かりますが、「ウム」という語尾が
ついている元素は、ヘリウム以外全て金属(アルミニウム、
フェリウム<鉄>、マグネシウム・・・)つまり通常
固体です。
ヘリウムは最初、太陽の光の分析(スペクトル分析)で
見つかり、それまで地上で見つかっていたどの元素とも
違う光の波長だったので、太陽にだけ存在する
元素だと考えられたんです。
太陽内部の高圧なら、通常は金属の固体
だろうということで、金属の元素名につける
「ウム」という語尾をつけたんです。
>>ヘリウムは固体にならないんですね。
ご質問の内容が、(1/273もそうですが)全て
熱振動に関わる力の関係だけの話をされて
いるので、それ以外の要因がいろいろあるため、
熱エネルギーがゼロ(絶対零度)でも
液体のものもあるということで、ヘリウムの例を
出しました。
お礼
ありがとうございます。 温度による振動との違いはどんな所なのでしょうか?