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映画「宣戦布告」や、小説「ROE」のように敵特殊部隊がゲリラ戦を展開し
映画「宣戦布告」や、小説「ROE」のように敵特殊部隊がゲリラ戦を展開したら、該当箇所の普通科の方たちが対応するのでしょうか?または、特戦郡や第一空挺団の方たちのような特殊性の高い精鋭部隊が対応するのでしょうか? また、おそらく最初は警察の方たちが出動すると思いますが、一般の警官が対応するのでしょうか?SATや銃器対策部隊が対応するのでしょうか? 教えてください
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こんにちは > 映画「宣戦布告」や、小説「ROE」のように敵特殊部隊がゲリラ戦を > 展開したら 隠密裡に非合否法的手段を用いて我が国の領地内に上陸した者が、集団 的組織的に、人を殺傷せしめたり、建物などの構造物を破壊せしめたり、 道路、橋梁、空港、港湾等の重要施設や公共交通機関の破壊やその機能 の停止を企図する行為を行う。という状況想定でいいでしょうか? 当該事案が、防衛出動、治安出動(下令前の行動も含め)、国民保護法 に基づく派遣等、自衛隊への出動命令が出ていない、いわゆる"平時"に 発生したものであれば、まずは地元警察の対処となります。 (確か 両小説とも 初動は地元の警察が対応していましたね) その後の展開は実際の状況によっても多少異なるのですが、仮に地元 警察の手に負えない事態となった場合、地元警察から警察庁を通じ、 内閣情報集約センターに一報を上げます。情報集約センターはその情報 を総理に上申すると同時に、内閣危機管理センターにも通知します。 その連絡を受け、同センターの責任者である内閣危機管理監が内閣安全 保障・危機管理室のスタッフを緊急招集し情報の収集、分析、評価に 着手すると同時に官邸内に本事案に対する「対策本部」を立ち上げる。 というのが一般的な流れです。 情報分析の結果、対策本部は下記2つの対応のいずれかを選択します ひとつは警察法71条に基づく"緊急事態の宣言"(下記参照) 「内閣総理大臣は、大規模な騒乱その他の緊急事態に際して、治安の 維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に 基づき、全国または一部の区域について緊急事態の布告を発すること ができる」 この命令により、一時的に当該地区に関する警察力を直接内閣の指揮下 に置くことが出来ますので、警察が有するあらゆる重装備部隊・特殊 部隊(銃対(銃器対策部隊)、銃対レンジャー、SAT等)を使った対処 を検討することになると思われます。 (ちなみに、銃対は陸自と定期的に共同訓練をしています) もうひとつは自衛隊法78条による"治安出動"の命令です(下記参照) 「間接侵略その他の緊急事態に際して、一般の警察力をもつては治安 を維持することができないと認められる場合には、自衛隊の全部又 は一部の出動を命ずることができる」 これにより武器使用を前提とした自衛隊の出動が可能となります。 まずは当該地区の担任部隊に非常呼集がかかり、同時に中央即応集団 麾下の中央即応連隊(中即連:CRR)にも出動準備が下令されると思 われます。 ただ実際は(平時であれば尚の事)いきなり最初から自衛隊の治安 出動が下命される可能性は低いでしょう。まずは警察力で対応する事 になるだろうと思われますが、その場合でも(我が国お得意の) 「省庁間連携」によって、自衛隊からの連絡官が複数、現地対策本部 などに派遣され、警察へアドバイスをすると同時に情報収集を開始する だろうと思います。 また 場合によっては"情報収集"名目で少数の部隊を当該地区や近傍に 展開する、いわゆる準備行動をすると思います。 以後は警察力で対処の場合は"銃対"が、自衛隊で対処の場合は"CRR" のバックアップを受けた担任地区の"普通科部隊"が、がそれぞれ主役 となり作戦を実行することになりますが、状況の推移によっては SATないしは特殊作戦群(特戦群:SFGp)の追加投入があるかもしれません。 しかしそこまでの事態になったとしても、それは多分徹底的に"秘匿"され る(特にSFGpの場合は・・・)と思います。