アルミ箔の用途に応じて試験方法は異なります。
調理用のホイルなら
引っ張っても破れないこと
千切るときは切れやすいこと
尖った物をくるんでも破れにくいこと
包んだ物を開ける時にも破けないこと
加熱したり、内容物の焦げによっても破れないことが望ましい。
などなどあり、それぞれに試験方法が異なります。
一般的には一定幅の試料の両端を引っ張り、同時に荷重を記録しながら切れた時点の荷重で引張強度を見る方法があります。(温度や雰囲気を変えることもある)このばあい、試料の断面1平方ミリメートル当たり何Nの力を加えたか(圧力Pa)で評価できます。
また一定の荷重を掛けた針を押し付けて貫通するかどうか、針を押し付けながら箔を引っ張って破れるかどうかなどを確かめる方法もあります。針の先端の表面積から換算したアルミ箔の平面1平方ミリメートル当たり何Nの力を加えたか(圧力Pa)で評価できます。
ただ、アルミ箔は製造工程の制約により、幅方向、長さ方向の全てが均質というわけではありません。試料の採取方法により結果が異なります(たとえば長さ方向に引っ張ると切れにくいが、幅方向だと切れやすいとか)
JISZ2201、2204、2241、2248に金属材料の引張試験、曲げ試験の方法が規定されています。
錠剤の外装に使うアルミの強度は、気密性・耐食性(薬品を変質させないこと、薬品によって変質しないこと)・取り出しやすさなどを勘案して決めているはずです。
錠剤の取り出しやすさは入れる錠剤の形状(厚み、直径)によっても異なります。
錠剤を覆っているプラスチックを押した際に錠剤の片側に力がかかるようにすると錠剤自体が「てこ」の働きをして箔の片側に荷重が集中して一箇所から破れ始めます。この場合錠剤の直径が大きいほど取り出しやすくなります。
錠剤を均等に抑えた場合、錠剤の表面全体でアルミ箔を押し、アルミ箔(円形)の円周全体に外力が均等にかかり(円周の長さ全体で荷重を受け止めることになり)破れにくくなります。外形が大きければ上から均等に押された場合(輸送時など)に破れにくくなります。
現実には錠剤のパックを均等に積み重ねないので保管時、輸送時に破れないためには偏荷重を考慮する必要があるでしょう。
錠剤の角が滑らかであれば荷重が集中せずに破れにくくなります。
JIS規格のページでZ2201とキーワードを入れて検索すれば規格を閲覧することができます。
お礼
ありがとうございます。 アルミ箔とは錠剤のPTP包装に使うもののことだったので参考になりました。