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音圧を稼ぐ方法。コンプレッサーの使い方
タイトルの通り音圧を稼ぐ方法を知りたいです。 DTM、ソフトはSONAR6を使用し、作曲をしているのですが、上手な方と比べどうしても音が小さいです。 私の現在の制作手順は MIDIをオーディオ化→各パートEQで不要な部分をカット、ほしいところはブースト、ただしカットが基本→センドでリバーブをかける→マスターでマキシマイザーをかける この順番です。 しかし最近マキシマイザーよりコンプのほうがいいと聞きまして、使いたいのですが、マスターでどのような設定にすればよいのか検討もつきません。 アタック、リリース、レシオ、スレッショルドなど意味はわかっていますが、それをどのように組み合わせるのかがわからないのです。 各パート単体では0db以内ですが、同時に演奏させると0dbを超え、コンプをかけると、さらに超えてしまいます。 音は確かに大きくなってはいますが、パラメータの設定法がわからず、ぐちゃぐちゃで聞けたものではありません。 曲によって掛け方は変わってくると思いますが、 何かしらパラメータの外套手段や設定手順をお聞きしたいです。 アウトプットなら圧縮後だいたい何dbほどあげるのが定番なのか? アタック、リリース、レシオ、スレッショルドは何を手がかりに決めればよいのか? そもそもマスターだけでなく各パートでどんどん使うべきものなのか? あとインプットは0以外する理由、つまり入力を上げたり下げたりする理由がさっぱりわかりません。 このあたりのコンプの使い方、パラメータの決め方をお教えいただきたいです。 特にアウトプットの音量なんかはかなり影響の強いところでもありますし、定番はどの程度なのか気になります。
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うーん、以下は自分のSONAR環境での経験(もっぱら、自分たちで録音した生音素材を使用)と、今までのお礼文等から「私がそう読解した」というレベルでの話ですので、質問者の方の実際とはかけ離れた解釈も混じるかもしれませんが、そこんとこは捨て置いて下さい。 >そしてマスターの出力を波形にしてみると明らかに一拍目が大きくなっています。 >波形を見る上ではベース、バスドラが大きいのです(特にベース) 私の解釈なら…ですが、あっさり辛口に言い捨てれば 「ベースの元トラックレベルをあらかじめもっと押さえ込んで、バスドラと拮抗するレベルにすればいいじゃん」 「で、バスドラとベースをセットで、マスターに行くまでに程良いバランスにすればいいじゃん」 ということになっちゃいます。 というのも、 >私の曲だと一拍目の飛び出た波形が邪魔をして、コンプ、マキシマイザーなどで音量を上げようとしても >すぐに一拍目の飛び出た波形がゆがみ始めて音圧を上げれない。 という話自体は、これは非常にごもっともな話で、一拍目のベースの飛び出しのためにトータルコンプ(マキシマイザ)が思った通りの働きをしてくれない…ってのは、私もよくやってしまう話なので。 で、その対策としては、辛口には上に書いたとおりなのですが ・レベルが飛び出す音は、トラックレベルでボリューム押さえるかコンプ/リミッターで飛び出し部分を押さえ込む ・そうやって、飛び出しは押さえるが音のダイナミック感は損なわないトラックセッティング(コンプ設定)を見つけ出す ・これはベースとドラムのパーツは個々に行い、(これは私のやり方ですが)マスター前にベースとドラムをバス送りにする ・ベース、ドラムのバスに、バス全体に薄くコンプを掛けて調整。コンプで音が沈む場合はイコライザも追加して音色調整 というやり方をして、なんとか 『ビート感は残しつつ、しかし音量感はあまり大きくレベル振れがない(なるべくトータル音圧感が大きい方向)』 のドラム+ベースパートを造り、そのバスをマスター送りにする。 …なんて手法を、私は結構好んで使っています。 コンプは、たしかに教科書的には「音全体の粒を揃えて音圧感を増すエフェクト」と表現されがちで、そのこと自体は別に間違ってるわけではないですが、機械任せの押さえ方では限界もあります。 なので、最近のプロの方々は、あんまりコンプは使わずにDAWのボリュームオートメーションで「人間の指示で直接ボリューム値を、それも1音単位で増減指示する」という手法を使うのが普通みたいです。 確かに、コンプは圧縮値が大きいほど「音質感が損なわれる」ことが多いですが、直接ボリューム増減なら音質感は維持されますから、まぁそれはアリだわな…と思います。最近のDAWは、百分の1秒単位で「ボリューム値の自動調整」をプログラムできるので。 ただ、大事なのは、上のようなプロの手法も含めて、 『あらかじめ各トラック単位、あるいは相関度の多いパートグループ(ベースとドラムのような)単位で、音の粒立ち、音質、音圧の平均化等を煮詰めておく』 『マスターは、それらを煮詰め済みの音の集合体として最小調整で済むようにする』 ということです。 No.2さんも同じ意味の事を言われているのですが、 『マスターに音源を集めた段階で、何もエフェクトを付加しない状態でも90点以上の仕上がり感は出ないとだめ』 『マスターで90点稼げていなかったら、マスターを触る前に個別トラックまたはバスグループの音作りに立ち返って調整』 その裏返しで、これは「そういう風に考えておこう」という標語としてですが 『マスタリングエフェクト(マキシマイザ)は、完成品にほんの数パーセントの味付けをする…程度の能力しかない』 (ただ、その最後の味の調整自体は、それはそれで重要必須ですが) ということです。 料理で言えば、食卓に供する直前に最後の仕上げとして振り掛ける「スパイス」が、マスタリングエフェクトというイメージ。 この「スパイス」が無いと料理が完成しない…という点では、重要であり必須なわけですが、スパイスかける前の料理自体の味が破綻していたら、それを回復するような『魔法のスパイス』では有り得ません。 「最終スパイス」をかけなくても、あらかじめそれなりに十分美味しい料理に仕上げておかないと、スパイス自体も活きてこない…ということです。 それを踏まえて… >ベース、バスドラの音量を波形が飛び出ないように大体平均的にしようとすると、 >今度はベースやバスドラがかなり小さな音量になってしまいます。 平均化して音量を揃え(コンプでそれをやれば、音の密度自体は上がるはず)ると音量が下がるのはごもっとも。 その場合は、トラックのフェーダーかコンプ使ってればアウトプットレベルを上げて、下がった音量感を元のレベルに上げればよいだけの話…ということにはなります。 フェーダーを上げるかコンプのアウトを上げるか…は、音色によってケースバイケースなので一概には言えませんが、最初は、コンプのアウトを上げると音質感が悪くなるならフェーダーで…ってとこから試行錯誤をお勧めします。 で、私の場合は、扱ってる曲調の上でリズムセクションがかなり大事なので(私自身がベース弾きなので(^^ゞ)、リズムセクションだけバスにまとめて、言ってみれば「リズムセクションだけのマスタリングを1回やっておく」という手法を使ってるわけです。 >SONARで聞いているときは0dbを超えてもほとんどゆがみは感じられませんが、 >こういうものはマスターをwavでエクスポートしたときゆがんだりクリップ音だらけになるものなのではないのでしょうか? それはごもっともな話です。 私も、今はPRODUCERバージョンを使っていて、PRODUCERバージョンにはプロ級のエクスポートエンジンが付いているので随分と楽になったのですが、LE版やSTUDIO版ではアマチュアユースのエクスポートエンジンしか無かったので、 「SONAR自体で聞いたら何ともないのに、WAVエクスポートしたら大音量時にバリバリ音割れする」 ということに悩まされた時期がありました。 この点は、ソフトのエクスポートエンジンの質に負う所は大きいようです。 こいつばかりは、ちょいと各自で試行錯誤するしかないとは思います(書き出して、割れてたら少しレベルを落としてやり直し)。 これはほんの参考ですが、STUDIO版を使っててなかなか音圧が上げられない(前述のエクスポートでの音割れに悩んでた)時に、私が好んで使ってた手法は、 ・できるだけ高ビットレートで、とにかくWAVが割れないレベルで書き出す。 ・SONARで新プロジェクト作って、書き出したステレオWAVだけインポート ・インポートしたステレオWAVのマスターに、コンプ(マスタリングエフェクト)、EQを掛けて、できるだけ音圧を上げてCD音質でエクスポート(要試行錯誤(^^ゞ) です。 少なくとも当時の私の環境では、元のプロジェクトから直接書き出すよりは「少しは」良好な結果にできました。 ただ、これはかなり経験積んでからやっと気が付いたのですが、エクスポートで音割れが出る時と言うのは、私の場合はほとんどが「低音域の処理に、実はまだまだ工夫の余地があった」というケースでした。 その意味では、「単にまだまだミックスの腕がヘタッピだっただけ」が原因だったとは言えます。 >現に今回プロの方の音源(波形)をSONARに読み込んで研究してますが、どれも0db以内(というか0db ぴったり)になっていますので、 >やはり0dbは超えないように作るべきでは?と考えてしまったのですが…? それは、少しだけ考え方が違うとは思います。 プロ用機材なら、大抵は+数dB程度は超過しても音割れが出ないシステムのはずです。だから、各曲データ完成段階では、まだ若干のオーバーレベルはある…と、素人的には思ってて良いはず(プロ的にはオーバーレベルのうちに入らないが)。 しかし、再生機器である一般ユースのCDプレイヤーでは、そのままのデジタルデータを再生したら「音信号は歪んでないんだが、CDプレイヤー側が歪む」という事態が発生します。もちろん、それは商品としてはマズイ。 で、最後の最後に、「全曲を、一般向けCDプレイヤーで再生しても絶対歪まないギリギリ」に『デジタルデータを規格どおりに揃える』という作業をやるもんだ…と、素人的にはそういう認識で良いかと。 まぁ、そういう作業が、本来的には「真の意味のマスタリング=製品マスター原盤を作成する作業」であり、プロの世界ではそれ専門の「名人職人様」がおられたりする分野なんですが、そういう作業を経れば、逆説的に言えば「全てのCDサイズ音源は、ギリギリ0dB以内に収まってないとおかしい」という話です。 「プロはそういう風に作る」というよりは、「作ったものに最後にカンナを掛けてサイズを揃えてから出荷している」というイメージですね。 だから、作ってる途中や「最終仕上げ行程(最終原盤マスタリング)」に回す前の段階では、そこまでギリギリ厳密な調整ではないと思います。 もっとも、この最終仕上げ行程で、また若干は音質感が変わるわけで、その「最終工程での音質変異」も計算に入れた形で完成版を作る…というのは、プロの技だと思います。 で、私の昔やってた「いったん高レートミックスWAVを書き出してから、改めて調整する」という手法も、『格好だけを捉まえて言えば』ですが、このプロの工程を少し真似た手法とは言えます。 飛び出しがあっても音割れがなければ、一端作ってみてじっくり調整する…という方が、経験値は上げやすい…というのが、個人的な見解です。
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- kenta58e2
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あー、そこは、私が質問者の方の手法では >ベースの音量が大きく全体の音量が稼げないのでベースのフェーダーを下げて他のパートと近いレベルにする→ のところを、フェーダーでなくコンプを使って「飛び出す部分のレベルだけを下げたんだ」と思い込んでたからですね。 そこは私の読解力の問題です。申し訳なし。 >今回私はこれをマルチバンドコンプで若干マシにはしましたが… それが成功しているなら、私からは、もともと私が言いたかったとおりになっていますので、安心しました。
お礼
なるほど。理解しました。 kenta58e2さんを初め色々なご意見を聞き、少しずつですが 自分の気をつける点がわかってきた感じがします。 長い間お付き合いありがとうございました。 そろそろ回答を締め切りたいと思います。
- kenta58e2
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No.1です。 すいません。夕べ私が大ボケしていたようで、「マージン」の件はNo.2のご回答の中の話でしたね。読み流して頭に入ってませんでした。失礼しました。 まぁ、専門家のNo.2さんからは、以下に対してちょっとダメ出しでるかもですが・・・私のような素人的には、 >「音が小さい感じ」というのはまずマージンが正しくとれていない状態です。 というのは、まずは「出力レベルにまだ余裕があるのに、それを使い切ってない」と解釈して差し支えないと思います。 確かに、ここんとこが『素人的に難解な部分』で、私もさんざん悩んだ覚えがありますが、レベルの数値に拘ると、ついつい「dB値を越さないように」ばかりに気を遣いすぎて、「これだけ綿密にやってるのに音圧が上がらない??」ということがありますな。 しかし、実際のところメーター値というのはあくまで「目安」で、場合によっては0dBをガンガン越して(いるようにメーター上では見えて)も、聴感上は歪みなく程よい音圧が稼げることも多いんです。 逆に、メーター上は0dBを維持しているように見えても、実際には歪みが酷く、レベルを下げざるを得ないことだって有ったりします(あんまり無いけど、そういうシーンは現実に有り得る)。 こういう違いが出てくる原因はいろいろあるんですが、さきに述べた「音の信号密度」が相関してくることが多いです。 だから、メーターでは0dBをちょっと越し気味でも、聴感を頼りにレベルやレシオを微調整する・・・ということが必要になってくるのが、コンプのやっかいな特徴でもあり、また、使う人間の腕とセンスの見せ所でもあります。 で、こういう「マージンの追い込み」が十分にできていないミックスは、多くの場合、トラック間のバランスもまだまだ調整の余地が残っている・・・つまり調整不 足・・・というケースが圧倒的に多いので、No.2さんの言うところの >そして恐らくバランスも。 という観測に繋がってくるわけです。 とにかく、レベル値自体は無視して良い物ではないので、その都度状況把握は必要ですが、その上で「聴感上問題のないギリギリ」まで煮詰めていくことは、マスタリングエフェクト(マキシマイザー等)を使うまでにやっておかなければならない大事な作業ということは言えますね。 まぁ、素人的な解釈ではあるので、No.2さんから「ちょっと違う」とご指摘があるかもしれませんが(^^ゞ、まずはこのような考え方からスタートして、素人的には差し支えないと思います。 とにかく、「数値=結果」ではない・・・という点が、コンプやリミッター及び「マスタリングエフェクト」を扱う上で『納得しておかなければならない』コツです。 そこんとこを体得できれば、質問者の方の疑問は8割方解消すると思うんですけどね。
お礼
ありがとうございます。 マージンが正しく取れていない、出力レベルにまだ余裕があるのに、それを使い切ってない。について、私なりの見解を一つ前のお礼の部分に書きましたので、もしよろしければ見ていただけると嬉しいです。 SONARで聞いているときは0dbを超えてもほとんどゆがみは感じられませんが、 こういうものはマスターをwavでエクスポートしたときゆがんだりクリップ音だらけになるものなのではないのでしょうか? 現に今回プロの方の音源(波形)をSONARに読み込んで研究してますが、どれも0db以内(というか0dbぴったり)になっていますので、 やはり0dbは超えないように作るべきでは?と考えてしまったのですが…?
- kenta58e2
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No.1です。 私も、一般論と経験則をズラズラと書いただけなので、No.2の方に上手く補足いただいたな…と思っていたのですが… とにかく、ことコンプに関しては、私の既述の 「コンプレッサは、あんまり「理論どおりには働かない」エフェクトの代表選手とも言えるので、その点が難解」 というのと、No.2で述べられている 「疑問がごっちゃまぜにならないよう、わけて考えましょう。」 というのが、ある意味全てです。 >マスターではなく各パートにコンプをかける基準というのは何かありますか? ありません。 色によって、また「欲しい効果」によって、最適な値は全く変わってくるからです。とにかく、全てにおいて聴感頼りの出たとこ勝負しか有りません。 これは、私もNo.2さんも、さんざん書いているとおりで、それが現実です。 だから、私などは『「理論どおりには働かない」エフェクトの代表選手』と言っているのです。 >小音量部を持ち上げるために入力レベルを決めると書かれていますが、 >小音量部を上げたければ、入力レベルを変えなくても >スレッショルドを深くして、アウトプットを上げれば同じ動作になると考えていいでしょうか? だから、問題は「スレッショルドを変えると、音色が大きく変わる事がある」ということ。そこが問題なので、音色によってスレッショルドの最適値が変わり、そのためにインプットレベルとアウトプットレベルのバランスもその都度変えなきゃならない…ってことです。 「この操作と、あの操作では数値上の出力レベルは同じになるはず」…というのは『理論』で、レベル自体は確かに『理論どおり』にはなりますが、操作方法が違うと出てくる音色が変わってくるから、そこが悩み所になるのがコンプというものなのです。 だから、No.2さんが 『自分の欲しい効果によります。』 『アタック感が欲しいのか,消したいのか、自然にかかって欲しいのか、べこべこに潰れて欲しいのか。』 と解説されています。私も全く同感です。とにかくコンプとはそういう物だから。 >私は全て打ち込みなので、録音と違い、それなりには音量が揃っているようにも聞こえるのですが、 そのとおりなら、別にトラック毎のコンプは要らないかもしれません。 ただ、もしそうならば、今度は逆に、マスターのレベルが上がらないのは、ひとえに 「チャンネルのレベルが低すぎ」 「マスターのレベルが低すぎ」 「マキシマイザの使い方が悪いので要研究」 の3点しか問題は発生しません。 このあたりは、No.2さんが看破されているとおりでしょう。 ちなみに、マキシマイザにしたってレベルメータと聴感で微調整する物であり、マスターに仕込めば所定の音量が出るという単純な物ではないですよ。マキシマイザも数値だけ見てれば良いという物ではないのです。 そして、マキシマイザを適用する前にある程度は十分なマスターレベルを保っておく必要はあります。 マスターレベルが抜本的に低かったら、マキシマイザ掛けてもあんまり効果が出ないです。 このあたり、No.2さんはしっかり見抜かれているなと感服します。 >(1)曲の中の一部のピークを抑える >これは浅めにマキシマイザーをかけたときと同じ動作ということでしょうか? マキシマイザのパラメータによりますが、基本的には全く別物です。少なくとも動作体系の上では。 これは、マキシマイザ外して代わりにリミッターを入れて、いろいろパラメータを変えてみたらすぐにわかるとは思いますが。 >マキシマイザーもマスターにインサートしてゲインを上げなければ、 >0db以上を抑えてくれているようですから ピーク値を0dB以内に納めるかどうかということと、楽曲全体の音量/音圧感とは、実はあんまり深い相関関係はないんです(全く無いという意味ではないが、イコールの関係ではない)。 「音信号の平均エネルギー密度をどれだけ上げるか」が、音量感/音圧感と深い相関があります。 そして、エネルギー密度を機械的に上げると、普通はピークレベルが上がるので、ピークをレッドゾーン以下に押さえ込む…ために、単純に押さえるのはリミッター、楽音のアタック感/リリース感を出来るだけ残して押さえるのがコンプレッサ…ということになります。 マキシマイザは、この2つのエフェクトの機能も内包して、トータルで扱いやすくした「複合エフェクト」と言えます。 で、そういうことだからこそ >コンプをかけると音は大きくなりますが、0db以内に抑えてくれるわけでもありませんよね? だから、歪まない範囲の瞬間的な飛び出し程度の線で「0dB内に収まるように」コンプレッサを設定するんです。 0dB以内に抑えてくれない…んじゃなくて、操作する人が収まるようにあれこれ試行錯誤して設定するもんですよ。 >コンプをかけた後にリミッターや、ゲインを上げないマキシマイザーなどで0db以内に抑えるのが基本ですか? 単独トラックでは、コンプだけでレベルを適正化できないようでは、操作者の腕前が話になりません。 ドラムなんかなら、コンプではなくいきなりリミッターで押さえるという「作戦上の選択肢」はありますが、コンプ掛けてさらにリミッターで潰すというのは、「そういう方法で初めて得られる音色が欲しい」(ペコペコに潰れた音などをあえて作りたい)という場合の「音色創造技術」として使う時だけです。 ただ、そういう単独トラックをマスターにまとめた後で、トータルコンプやリミッターでどうしても飛び出す部分だけを押さえ込むということは、また別の話。 そして、そういうマスター操作そのものが、マスタリングの一環です。 だけど、マキシマイザ自体がそういう作業専用の複合エフェクトなわけなので、マキシマイザの使い方をマスターしさえすれば、そういう悩みは出てこないはずですけどね。 >マージンとは何でしょうか?検索すると余裕という意味らしいですが… これは、どういうところで出てきた「マージン」かで意味がかなり違うので、その「マージン」の前後の話がもうちょっと詳しくわからないと、何ともいえません。 「マージン=余裕」はそれでいいんですが、どの部分のどういうパラメータを指した「マージン」かで、微妙かつ重大に意味が変わってきますから。 >やはり音圧を出す為には音色選択やEQで各音域をバランスよくするのが大切ということですか? それも大事ですが、今回はそれよりも「各トラックの出力レベルの最適化」の方がもっと大事なように思います。 もちろん、楽曲や製作者の欲しいイメージ次第で最適値は変わりますから、こっちにも「標準的な値」などありません。 自分で、「自分の欲しいイメージどおりになる」バランスを模索しないと。
お礼
ありがとうございます。 マスターでの音量がすでに低いというものに私は当てはまるのかもなと思いました。 そう思う理由はマスターの出力を波形にしたときの形です。 例えば現在作っている曲は3拍子で、一拍目にベース、バスドラが付点二分音符で鳴ります。つまり拍の頭だけで発音します。 そしてマスターの出力を波形にしてみると明らかに一拍目が大きくなっています。 波形を見る上ではベース、バスドラが大きいのです(特にベース) 上手い曲ですと大体平均的な波形になっているので、全体的に波形の詰まった曲になり音圧があるように聞こえますが、 私の曲だと一拍目の飛び出た波形が邪魔をして、コンプ、マキシマイザーなどで音量を上げようとしても すぐに一拍目の飛び出た波形がゆがみ始めて音圧を上げれない。 ということかな?と考えていますがどうですか? しかし、その場合問題があり、 ベース、バスドラの音量を波形が飛び出ないように大体平均的にしようとすると、 今度はベースやバスドラがかなり小さな音量になってしまいます。 (とはいえ波形が若干平均的に近づいた分音圧は上がったようにも思いましたが) こういったところをEQやパンで邪魔しあわないようにし、できるだけ波形を平均的にすると、コンプやマキシマイザーの効果が上手に使えるということですか?
- voices2009
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#1の回答でかなり具体的な方法論は既に出ていますが、補足したいと思います。 失礼ながら色々な疑問がごっちゃまぜになっていると思われますので、それぞれをわけて考えましょう。 トータルでのコンプとトラック別のコンプは若干意味合いが違ったりしますので、一般的な意味合いの違いを列挙します。 あくまで一般論ですので、例外も別の考え方もあります。 ■トータルコンプ トータルコンプの掛け方には大きくわけて2種類 (1)曲の中の一部のピークを抑える、 コンプというよりリミッター かけないと一部分のために全体の音量を下げなければいけないので、音圧が稼げなかったり、かつてはSNが悪くなったりした。 この場合ピークを除いてはほとんどリミッターがかからない様に設定する。 スレッショルドは高く,レシオはグンと大きく、アタックは速く。 バイパス時と音質に変化は少ない。 (2)全体的にコンプがかかっている感じ 音の飽和感、存在感、音圧感のためにかける。 マキシマイザーなどもこれに含まれる 派手にかけると曲の中で「弱い部分」が存在しなく音がガンガン前に出てくる印象。小さい音で流してもガンガンなってる様に感じる。 まったくこれがないと自然だがしょぼい印象になりがち。 かけすぎるとペッタペタで音が引っ込みダイナミックレンジがなく平面的な音になる。 スレッショルドはやや低め,レシオは小さく、アタックとリリースは速く。 ■楽器ごとのコンプ 全体の中で各楽器のキャラクターを目立たせたり、アタック感を出したり、サスティーン感を足すために使う。音のコシや太みが出たりする。 どうかけるかはケースバイケース さてアドバイスとしてはコンプを外してきっちり音を作る事です。 H--Mさんの言っている「音が小さい感じ」というのはまずマージンが正しくとれていない状態です。そして恐らくバランスも。 マージンが正しくとれていないと音圧を感じません。 音圧を感じないオケにいくらトータルコンプをかけても音圧は出ません。 あとそもそも貴方はアウトプットが小さいのではないかな。 ギリギリまであげてみたら? プロエンジニアの中にはいきなりトータルコンプをかましながらミックスする人もいますが、そういう人は外しても綺麗にバランスがとれています。 いきなり真似しない方が良いです。 >アタック、リリース、レシオ、スレッショルドは何を手がかりに決めれば >よいのか? 自分の欲しい効果によります。 アタック感が欲しいのか,消したいのか、自然にかかって欲しいのか、べこべこに潰れて欲しいのか。 >そもそもマスターだけでなく各パートでどんどん使うべきものなのか? 「べき」ではありません。でもまあ大抵はかけます。 エフェクトというのは、こういう時には○デシベルこうする、という便利な決まりは、あるようでないのです。 大切なのは自分が何をどうしたいのか分かっている事です。
お礼
回答ありがとうございます。 (1)曲の中の一部のピークを抑える これは浅めにマキシマイザーをかけたときと同じ動作ということでしょうか? マキシマイザーもマスターにインサートしてゲインを上げなければ、 0db以上を抑えてくれているようですから コンプをかけると音は大きくなりますが、0db以内に抑えてくれるわけでもありませんよね? ということはコンプをかけた後にリミッターや、ゲインを上げないマキシマイザーなどで 0db以内に抑えるのが基本ですか? ■楽器ごとのコンプ 下でも質問させていただいていますが、 私は全て打ち込みです。録音でないので、それなりには音量が揃っているように思います。 そういう打ち込みである場合、アタック感やサスティーン感を出す意図で使用することはあっても、 音量をそろえるという意味でコンプをかける必要はないのでしょうか? コンプのアウトプットも大きくしたり小さくしたり色々試したのですがなかなか… マージンとは何でしょうか?検索すると余裕という意味らしいですが… やはり音圧を出す為には音色選択やEQで各音域をバランスよくするのが大切ということですか? (一応意識はしているんですが…)
- kenta58e2
- ベストアンサー率74% (2483/3311)
SONAR使いです。 ちょっと、一発で完全回答ではないのですが… MASTERでのマキシマイザーは、どういうのをどういう風に掛けておられましたか? 私の場合の話になりますが、SONAR6ならSonitus:fxのMiltibandのマルチバンドコンプレッサがあり、こいつで帯域別にコンプが掛けられるし、このエフェクトは細かいパラメータを打ち込まなくても、画面のマウス操作だけで相当のことができるので、MASTERまでのミックスがそこそこ整っていれば、私なんかはプリセットとマウス操作だけで大体はまとまるんですけどね。 それはそれとして、 >アウトプットなら圧縮後だいたい何dbほどあげるのが定番なのか? 出力のレベルメーターと聴感で決めます。 通常は必ず上げる方向にはなりますが、どれくらい圧縮するかで何dB上げるかは変わってきますから、定番の値はありません。 >アタック、リリース、レシオ、スレッショルドは何を手がかりに決めればよいのか? 聴感を手がかりに決めます。 スレッショルドとレシオは、入力のダイナミクスをまず見て(ここは聴感だけでなくレベルメータもよく見た方が良い)、 ・小音量部をどれくらい持ち上げるか=入力レベルの選定 ・大音量時にどのくらいのレベルからコンプレッションを掛けるのが、生音感の阻害が少ないか=そのレベル位置がスレッショルドレベル ・最大音量時にどのレベルまでに押さえたいか=押さえ込み量が多いほどレシオを大きく を、聴感とレベルメータを頼りに模索する事になります。 レシオを上げすぎると、大音量時の音色が「詰まった音」になりやすいです。 スレッショルドを低くしすぎると、楽音全体のダイナミクス感が減りがちで、生音感が失せがちです。 そこらを考えながら、毎回試行錯誤します。 >そもそもマスターだけでなく各パートでどんどん使うべきものなのか? やり方次第でもあり、やってる本人のスタイル次第ですが、私はミックスダウンまでに各トラックにコンプを掛けて、トラック毎に上に書いたような点の「そのトラックでのギリギリの線」を模索してから、最後にマスターで細かい部分を整える主義です。 ダイナミクスを押さえすぎると生音感に影響がありますが、マスターでまとめて押さえると、トラック毎の「活き具合、死に具合」が悪い方向に誇張される事が多いので、なるべくマスタートラックまでに個別に音を整えておくのが、私の流儀です。 もちろん、違う流儀の方も居られるとは思いますが。 >あとインプットは0以外する理由、つまり入力を上げたり下げたりする理由がさっぱりわかりません。 小音量時のレベルを上げて、大音量時との差を小さくするためです。 それは、コンプレッションをかけると大音量も小音量も同じようにレベルが下がってしまうので、小音量時が埋もれてしまう事が多いため、あらかじめレベルを上げておく必要がある…というケースが「圧倒的に多い」からです。 (小音量時と大音量時の差が少ない音源なら、必要無い場合はあります) コンプレッション=出力レベルは下がるということが、感覚的に一つのキモになりますね。 コンプレッサは、あんまり「理論どおりには働かない」エフェクトの代表選手とも言えるので、その点が難解なんですが…
お礼
回答ありがとうございます マキシマイザーは色々使ってみようと何種類か持っており、 W1 Limiter,AradazMaximizer,Classic Master Limiter,BuzMaxiを持っていて 一番良いと思ったものをマスターバスで全パートにかけて使用していました。 SONARは6ですが、HomeStudioXLでMiltibandは使用できないみたいです… コンプの掛け方も理屈よりも慣れなのかもしれませんね… 小音量部を持ち上げるために入力レベルを決めると書かれていますが、 小音量部を上げたければ、入力レベルを変えなくても スレッショルドを深くして、アウトプットを上げれば同じ動作になると考えていいでしょうか? マスターではなく各パートにコンプをかける基準というのは何かありますか? 私は全て打ち込みなので、録音と違い、それなりには音量が揃っているようにも聞こえるのですが、 打ち込みでも使った方がいい場合もあるのでしょうか?
お礼
ありがとうございます。 ベーストラックにマルチバンドコンプをインサートし、低域を少し押さえるようにしたところ、フェーダーを少し下げた状態でも聞こえるようになり、若干ではありますが改善したようにも思います。 マスターまでで90点。 例もごもっともなものですね。 >平均化して音量を揃え(コンプでそれをやれば、音の密度自体は上がるはず)ると>音量が下がるのはごもっとも。 >その場合は、トラックのフェーダーかコンプ使ってればアウトプットレベルを上げ>て、下がった音量感を元のレベルに上げればよいだけの話…ということにはなります。 ここは…話がお互いすれ違っていますか? ベースの音量が大きく全体の音量が稼げないのでベースのフェーダーを下げて他のパートと近いレベルにする→ すると聞こえなくなってしまう→ トラックのフェーダーを上げる? これでは元に戻ってしまうだけでは?今回私はこれをマルチバンドコンプで若干マシにはしましたが… SONARのPRODUCER版やSTUDIO版でエクスポートに差があったとは知りませんでした。 私はSTUDIOですが、色々試して行きたいと思います。