「不偏言語」ではなくて「普遍文法」ですね。
チョムスキーは1928年生まれのアメリカの言語学者で,1957年以来,「生成文法」という文法理論をほぼ1人で引っ張ってきた人です。生成文法は10年おきくらいに理論が大幅に変更されたりするので私も詳しくついていけていませんが,とりあえず,生成文法で一貫して追究されているのが「普遍文法」だとはいえます。
人間が生まれてコトバを身につけていくとき,全く何もないところから1つずつ覚えていくのではなく,生まれつき頭の中には人間言語に共通する普遍的な構造のようなものが備わっていて,それが日本語なら日本語,英語なら英語という現実の言語に触れることによって日本語の文法,英語の文法として形作られていく,という仕組みを生成文法では考えています。その「普遍的な文法」がどのような形をしているのかということを,個々の言語の文法の分析からあぶりだそうというわけです。
『生成文法がわかる本』(研究社)という本はそのあたり大まかなことが平易に書かれています。ご興味がおありなら一読されては?