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硫酸の二段電離と中和点の解釈について
- 硫酸は二段電離するが、明確な中和点は1つしか見えない。
- 硫酸の二段階の電離はほとんど起こらず、NaHSO4が生成される。
- イオン性の物質は水和し水と結合することで電離が起こる。NaClも同様に水和し結合する。
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学校で硫酸は2価の強酸として習います。 電離の式は2段階ではなくて一度にH^+が2つ出るとして H2SO4→2H^(+)+SO4^(2-) という表現を使っています。 2段階目の電離がそれほど強くない(pKa≒2)のにそういう表現を使っている理由は何かということでしたね。 硫酸の2段階目の電離の強さは強酸と(酢酸のような)弱酸の中間なのです。濃度によって強酸として扱ってもよい場合と弱酸として考えないといけないという場合が出てきます。その判定基準のひとつが滴定曲線の特徴です。塩基を加えていったときのpHの変化の形が完全電離として考えたときとほとんど差がないのです。普通よく使う0.1mol/L程度の濃度であれば第1段階の中和に相当する部分の段がまったくわかりません。濃度を10倍にしてもゆるいうねりのような変化が見えるだけです。Na2SO4を水に溶かしてもほとんど中性です。 濃度決定に中和反応を使うような場面であれば2価の強酸として差し支えないのです。(というか2価の強酸として考えるしか手がないということでしょう。) ※0.1mol/Lの硫酸の場合、pH≒0.97です。2価の強酸とした場合のpHは0.70です。一価の強酸であればpH=1.0です。硫酸だけのpHを考えるという場面では1価の強酸であるとするほうが近いということになります。でも普通は硫酸自体の性質よりも他の物質との反応でどういう性質を示すかの方に重点がおかれることが多いです。 濃硫酸に含まれている水はごくわずかです。市販の濃硫酸の濃度は98%ほどです。 第1段階の電離が少し起こっているだけです。第2段階はもうまったく起こらないといっていいほどです。 (濃硫酸中では第い1段階の電離自体それほど起こっていないのです。存在するものは少しのH2OとH2SO4です。そのH2OにH^+を渡すことと、たくさんあるH2SO4に無理にH^+を渡すことしかできません。 希硫酸にMg片を入れると勢いよく泡を出してすぐに溶けていきます。濃硫酸にMg片を入れるとポツ、ポツ、と小さな泡がゆっくりと出るだけです。) NaCl+H2SO4→HCl+NaHSO4 は濃硫酸を加熱したときに起こる反応です。 加熱でHClが気体として出て行くということで反応が進むと言っていいでしょう。 >水だけに限らず、NaClであっても結局、結合することは変わらないのでこのように言えるという解釈でよろしいんですか? 意味がよくわかりません。 この式の中のNaClは固体です。 水和と同じようにNaClに取り囲まれるという解釈は成り立ちません。 固体のNaClの表面で、むき出しになって存在しているCl^-と反応すると考えるか、少しの水に溶けた分について反応が起こると考えるかのどちらかでしょう。 (もしかしたら乾いた食塩そのままではなくて湿った食塩のほうが反応が進みやすいということがあるかもしれません。でもこれはやっていないからわかりません。) NaHSO4ができるというのはこういうくっついた形で存在するという意味ではありません。H2SO4の中にばらばらになって溶け込んで存在しているでしょう。水(H2O)の中にOH^-が溶け込んで存在しているような状態と同じです。
補足
htms42さん回答有難う御座います。 >硫酸の2段階目の電離の強さは強酸と(酢酸のような)弱酸の中間なのです。濃度によって強酸として扱ってもよい場合と弱酸として考えないといけないという場合が出てきます。 強酸または弱酸として扱うということが僕の疑問に対してどのように関係しているのかよくわかりません。二段電離に強酸とか弱酸とか関係しているんですか?? >意味がよくわかりません すいません。 NaCLではなくNaOHです。 僕が言いたいのは、化学新研究では炭酸の二段滴定に関して電離でなぜ、二段階でNaOHと反応するかを説明していました。 電離で、NaOHの二段反応の説明ができるのは電離も分子性物質の場合は二段階で水と化学反応しているから、水がNaOHになっても二段階で反応するということが二段電離で説明つくでしょという解釈で正しいですか???ということです。