「実に楽しい」は普通の日本語です。
「○○過ぎる」の「○○」のところには、本当なら動詞の連用形が入るので、「楽しい」という形容詞が入るのは、文法的におかしいと言えます。
でも、「風呂の湯が熱すぎる」とか言うので、その定義はどうなんだろう、という疑問もあります。
考えてみると、「熱すぎる」の場合、「適温」に対してそれを上回る、ということを表現しています。
それを「楽しすぎる」に適用すると、適度な「楽しさ」というものがあって、それを「上回る」ということになりますが、「楽しさ」というものが、その「程度」を設定できる類のものとは思えない。
だから、「楽しすぎる」という表現までいくと、それは「逸脱」の気味があるとはいえると思います。
とはいえ、日常的な会話のレベルで用いられる分には、そこまで厳密な検討は必要なさそうにも感じます。
文章の中で用いるのは問題かもしれませんが、言葉はいきものですから、口語で思わず口をついて出る場合、それをとやかく言うのは野暮だろうと思います。