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地震の震度の発表について
よくわからないことがあります。 昔は地震があると、 東京震度3、山形震度6、などと発表されていましたが、 最近の発表は、どうしてああ具体的に細分化されているのでしょうか? たとえば、東京都内でいうと、 震度3:杉並区高井戸、世田谷区成城、中野区江古田 ・・・などと、やけに細かく出ますよね。 「東京23区」などという表現なら、まだ理解できるのですが。 杉並区高井戸と言われると、じゃ、高井戸以外の杉並区は? 和田は? 永福は? 揺れなかったの? ・・・と思ってしまうんです。 なんで、このような言い方をする必要があるのでしょうか? ちょっとした地域の差で震度が変わるというのなら、 なぜ限られた地域の震度しか発表しないのか? (なぜ、すべての地域の震度を出さないか?) 納得いきません。教えてくださいな。
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前の方の回答とも重なりますが,私なりに回答してみます。 >昔は地震があると、 >東京震度3、山形震度6、などと発表されていましたが、 はい,そうでした。(ところで,山形で震度6を観測した地震ってあったっけ? 1894年=明治27年の庄内地震ならそのぐらいあったかな) ところで,「東京は震度3」と言った場合,「東京都全体を代表する値」と思っていらっしゃいませんか?(違ったらごめんなさい。) 実際には,「東京」とは「東京管区気象台」のこと,「山形」とは「山形地方気象台」のことです。 ところが,そのような誤解が絶えず,気象庁には「うちは東京都内だが,震度3のはずがない。もっと揺れたぞ」「いいかげんなことをいうな」という苦情が後をたたなかったそうです。 昔の地震の震度は,気象庁の担当職員が,体で感じた揺れの大きさをもとにして決定していました。 したがって,公式の震度の値は,担当職員が常駐している場所,つまり気象官署(気象台や測候所)のあるところでしか出せませんでした。 (なお,体感で決めるのは「不正確なのでは」という印象がありがちですが,実際にはある程度慣れると,個人差はあまり出ないようです。) その後,震度計という装置が開発されました。 これは,地震計(揺れを記録する装置)に,震度を計算するマイコンを組み込んだものです。 1996年からは,震度はすべて震度計の算出した値を発表することになりました。 これによって,気象官署以外の場所でも,震度計さえ設置しておけば,震度が分かるようになりました。 特に,各自治体が震度計を設置し,気象庁のネットワークとつながるようになったので,ここ数年で震度の観測地点は爆発的に増加しました。 回答No.2で紹介されている地図をご覧ください。 気象庁の自前の震度計は赤丸,自治体が設置したものは水色の□で表示してありますが,自治体のほうがずっと多くなっています。 以前は,気象官署の網に引っかからない大地震というのもあったのですが,そういうことはほとんどなくなりました。 (たとえば,1984年9月14日の長野県西部地震(死者29名)では,王滝村の揺れはおそらく震度6だったろうと推定されていますが,公式の震度は最大で飯田などの4です。近くに気象官署がなかったためです。今後はこういうケースはなくなっていくでしょう。) ところで >「東京23区」などという表現なら、まだ理解できるのですが。 なぜこれなら理解できるのか,よく理解できません。(^^) 23区の中でも震度は場所によって異なります。 たとえば,昨夜の宮城県沖の地震では,23区内の観測点のうち,震度3が43か所,震度2が7か所ありました。 もし23区をまとめていうとしたら,「この地域で観測された最大の震度は3です」とでもいうしかないでしょう。 実際,地震直後にまず発表される情報は,地域別の最大震度です。(回答No.3で述べられている「震度速報」です。) 昨日の例でいうと, 震度6弱:岩手県沿岸南部,岩手県内陸南部,宮城県北部 震度5強:岩手県内陸北部 震度5弱:青森県三八上北,岩手県沿岸北部,宮城県南部,福島県浜通り のようになります。これはあくまでも最大震度で,その地域内でもこれに満たない観測地点もあります。 >杉並区高井戸と言われると、じゃ、高井戸以外の杉並区は? >和田は? 永福は? 揺れなかったの? いえ,単に震度計が置かれていないだけです。 >なんで、このような言い方をする必要があるのでしょうか? >ちょっとした地域の差で震度が変わるというのなら、 >なぜ限られた地域の震度しか発表しないのか? >(なぜ、すべての地域の震度を出さないか?) 落ち着いて考えてみてください。 杉並区には,高井戸,和田,永福を初めとして,阿佐谷北,阿佐谷南など,全部で36の地区(番地の前に書く地名のこと)があります。 その一つ一つに震度計を設置していたら,予算もかかります。 また,ニュースなどで流す「各地の震度」の情報も,読み上げるだけで何時間かかるか分かりません。 今でさえ,昨日の地震ぐらいのになると,北は北海道から西は兵庫まで,震度1以上を観測しています。このため,震度の小さい地点は大都市しか発表しません。 とてもすべての地域の震度を発表しているゆとりはないでしょう。 それならば,逆に今だって地点の数は多すぎるのではないか,どうせニュースで読めないのであれば,という疑問が生まれるかもしれません。 しかし,とりあえず東京都内に関していうと,いまの程度が妥当だと思います。 いまの程度とは,面積が小さい市や区には1か所,大きいところは数か所,という程度です。 昔のように,東京都内で観測点が千代田区(東京管区気象台)1か所だけ,というのでは観測網の目が粗すぎます。 かといって,それぞれの町内に1か所ずつ(たとえば杉並区内なら36か所)となると,ちょっと多すぎるように思われます。 その理由は: (1) まず,1つの市や区の中では,それほど大きく震度の差は出ない場合が多いこと。 大きい区でも,区内の数か所の震度が分かれば,その周辺の震度もほぼそれに近い値だろうと考えられること。 たとえば,高井戸が震度3なら,(特にある地点の地盤と反応しやすい揺れだった,などの特殊な事情がない限り)杉並区内の他の地点もおそらく2~4程度でしょう。 (杉並区高井戸ときいて「高井戸以外の杉並区は揺れてないのか」と思うのは,あえて厳しい言い方をさせていただくと,地震の知識のない人です。ある場所で震度3の揺れを感じていれば,震度3の範囲はまわり数十kmぐらいに及ぶのが普通です。) (2) また,自治体は,地震がおこった時,震度の大きさによって,どういう体制をとるかを急いで決めなくてはなりません。 通常通りの業務でいくのか,それとも非番の職員の招集をかけるのか,対策本部を設置するのか,などの対策をとるうえで,地域内の震度が参考にされます。 その場合も,かならずしも全ての町内の震度が分かる必要はありません。数か所の震度が分かればじゅうぶんです。 ということがあげられると思います。 そんなわけで,震度計はほどほどの間隔で設置されています。 そして,地点名を「杉並区」で止めないで「杉並区阿佐ヶ谷」などとしている理由は, (1)一つの自治体の中に2台以上置いてある場合があること。 たとえば杉並区の場合は,桃井,高井戸,阿佐ヶ谷の3ヶ所です。) このため,かつての「東京(管区気象台)の震度」のような感じで「杉並区の震度」と言うことはできません。3か所の区別がつかなくなってしまいますから。 ちなみに昨日の地震では,高井戸と桃井は震度3でしたが,阿佐ヶ谷は震度2でした。 (2)震度の値はあくまでも観測したその地点での揺れを示すものであること。 もっとも,これを厳密に解釈すれば,「杉並区高井戸何丁目何番地何号,北緯何度何分何秒,東経何度……での震度は3」というべきでしょうが,それはあまりにも繁雑なので,他の観測地点と区別がつけばよいということで「高井戸」でとめているのでしょう。 (もちろん,番地や緯度経度などは別にデータがあり,それを見れば分かるはずです。) 「杉並区阿佐ヶ谷」も住所では「阿佐谷北」か「阿佐谷南」ですが,そこまで区別していないのも同じ理由でしょう。 なるべく分かりやすいようにと考えて説明してきたら長くなってしまいました。 どうでしょうか。まだ納得がいかないという点がありましたら,補足質問してください。
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- santagoo
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>最近の発表は、どうしてああ具体的に細分化されているのでしょうか? 地震発生直後の緊急防災対応をより迅速・円滑に実施するため、 震度情報の発表対象となる地方公共団体の追加を行っています。 地震の発表は以下のようになっています。 1.震度速報 (地震発生後約2分後) 震度3以上の大きい揺れを伴う地震が発生したことを知らせる情報。 地域ブロック名と震度を発表 (防災機関、報道機関がすばやく防災対応をとるための情報) 2.震源・震度に関する情報 (地震発生後約5分後) 震度速報後に地震の発生時刻、震源の位置、 地震の規模(マグニチュード)、震度3以上の地域名、大きな揺れを 観測した震度観測点の市町村名、および震度5弱以上と考えられるが 震度データを入手していない震度観測点の市町村名を発表。 3.各地の震度に関する情報 (地震発生後約5分後以降) 震源の位置、地震の規模(マグニチュード) に加え、震度1以上の地点を、観測点ごとに発表。
お礼
要するに、「東京の震度」とだけ出ていた時代よりも、 細かく対応できるようになっているということですね。 ありがとうございました。
- santagoo
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首都圏の震度観測点です。
お礼
本当だ。 確かにここにあるポイントが、 テレビの速報で出て来る地名ですね。 ありがとうございました。
- juvi
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震度計の設置してある場所の住所を発表していると聞いたことがあります。 揺れの強さなんて、ちょっとした地盤の違いで変わってくるため、逆にヘタに「杉並区」と言ってしまうと、「同じ杉並区だけどうちはそんなに揺れていないぞ」ということになってしまいかねないため、「杉並区高井戸」と限定することで、「あくまでそこにある地震計の読みだよ」と言いたいんではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 つまりあれは、 「杉並区高井戸の震度」ではなくて、 「杉並区高井戸に設置してある地震計の示した震度」 ・・・という意味なんですね。
お礼
大変よくわかりました。 他人に聞かれても、もう自分で説明できます。 ありがとうございました。