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昔の音楽理論では
昔の音楽理論では、完全5度、完全8度の響きのみが協和音で、長3度などの響きは不協和音であるといったことを聞きましたが本当なのでしょうか?ソースがわからないので教えていただきたいです。
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>昔の音楽理論では、完全5度、完全8度の響きのみが協和音で、長3度などの響きは不協和音であるといったことを聞きましたが本当なのでしょうか?ソースがわからないので教えていただきたいです。 それは9世紀にスイスで起こった「ゴシック音楽」の初期の形態です。 少し前日本でも流行った「グレゴリオ聖歌」はご存知でしょうか? 9~10世紀の音楽で、「単旋律」で書かれています。実際に歌われる場合は、声域によりオクターブもあったと考えられます。当時の音楽はメロディーのみで、これを大勢でユニゾンまたはオクターブで歌われていました。これが最も溶け合った響きであることが当時の人の普通の感性であったのです。 したがって、完全四度・五度が加わったのはその後になります。 「グレゴリオ聖歌」の譜面は、「ネウマ」という記譜法に残されています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%B4%E3%83%AA%E3%82%AA%E8%81%96%E6%AD%8C 9世紀のスイスから「ゴシック音楽」というのが芽生えてきて、それは「グレゴリオチャント」に完全四度・五度を加えたものです。ですから、「ゴシック音楽」は、完全一度、八度、四度、五度という「完全音程」のみで歌われていました。完全音程というのは、基音に対する、「低次の倍音」のみですから、非常に溶け合った響きです。 世の中が、より複雑なものを求めるにしたがって、三度が加わり、にわかに「色彩」を感じる響きとなりました。さらに近代になって、セブンス、シックスス、が加わり、更に高次の倍音になる、ナインス、11、13などのテンションが加わるのです。 したがって、大昔、人の心が純粋だったころは、ユニゾンとオクターブ以外は、「不協和音」。その後は、完全音程以外は不協和音。さらに三度が許され、短七度が許され、という具合に、「許容範囲」が広がったのです。「不協和音」という概念は、本来、倍音列の低次部分に無い音、すなわち、物理的に溶け合っていない和音ですが、「不愉快な響き」というような捉え方をした場合、現代人の耳はストライクゾーンが広くなっているといえます。大昔は、「不快な響き=不協和音」ということであったのが、現代は、「心地よい不協和音」という概念が理解される時代であるということです。 以下、詳しい説明となります。 この当時の「単旋律」の音楽は「ロマネスク音楽」と呼ばれていますが、より表現を増そうと、多声化してゆきました。 この時代の多声音楽を「ゴシック音楽」と呼んでおります。 大体、9世紀頃から始まり、グレコリオ聖歌に4度、5度の旋律を加えて、平行進行による多声音楽を作り(「オルガヌム」といいます)、12世紀には「ディスカントゥス」と呼ばれる反進行の形の音楽も登場しました。 さて、平行進行とは例えばドの音とソの音がなっていますよね。次にこのドがレに、ソがラに向かうことを平行進行といいます。同じ間隔を保っての音の移動ですね。反進行とは逆であり、この場合ですとドがシに向かうと反進行と呼ばれます。 音楽史においては、だいたい、5世紀頃から15世紀頃までを、中世の音楽と区分化されております。 この時代の中での特色として、音楽が長い年月をかけて発展していったこと。 モノフォニー(単旋律)からポリフォニー(複旋律)へと音楽は進化してゆきました。 中世の音楽の初期段階で(400年~1150年頃)聖歌は完成されました。 数年前に日本で流行しましたグレコリオ聖歌はキリスト教の聖歌で単旋律によるものであります。 単旋律による音楽をロマネスク音楽といいます。(対し、多声による音楽はゴシック音楽と呼ばれています。) 長い歳月をかけて単旋律音楽が続いたのは、音楽の三要素であるメロディーが、人の感覚に依存するものが大きいからだと思います。 メロディーは、論理より感覚で捉えるものでありますから。 メロディが明るく感じたり、暗く感じたり、切なく感じたり、これは受ける人の個人差もあるからで、だからこそ、音楽が唯一、人の心を表現できる芸術だとも思えます。 これに和声が複合されると、音楽は感覚的なものだけに留まらず論理も加わります。 単旋律(モノフォニー)とは、一つしかないメロディの事を指し、わかりやすく言うなれば、一人で吹く口笛は、単旋律、一人だけで歌う歌もそうであります。 これに対し、多声音楽(ポリフォニー)は、メロディが二つ以上、違う高さの音が存在する時に多声音楽と呼ばれます。 ここでの例だと間違えやすいので、必ずしも一人だけで歌う歌がモノフォニーとは限らず、複数人いても 同じメロディを歌えば、れはモノフォニーであります。 また、同じメロディを奏でることをユニゾンといいます。 さらに完全に機能和声上にある音楽を、音楽(ホモフォニー)と呼びます。 一部の記述は、個人ブログ「The history of the music~音楽の歴史」より引用させていただきました。 http://historymusic.seesaa.net/article/87752572.html
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- jummjumm
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こんばんは。 一般に、現代において音程は ・完全協和音程(1度・4度・5度・8度) ・不完全協和音程(3度・6度) ・不協和音程(2度・7度・増4度・減5度) と分類されます。 質問者さんの中で多少混同されているかなあとお見受けしますが、いかがでしょう。 それで、本題ですが http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%94%E5%92%8C%E9%9F%B3%E3%81%A8%E4%B8%8D%E5%8D%94%E5%92%8C%E9%9F%B3 wikipediaに、 >不完全協和音程は、かつては不協和音に分類されている時代があった。 という一文があります。(※不完全協和音程=つまり3度・6度のことです) wikiではソースと言うには信憑性に欠けるかとも思いますが、参考文献も提示されていますので、 ご興味がおありであれば調べてみても面白いかもしれません。 私の記憶や手持ちの資料には、恐縮ながらあまりその辺りの情報はありませんでした。 あるいは、 http://www5d.biglobe.ne.jp/~sak/yodo/index.htm このページに書いてあることが、質問者さんのお知りになりたいことに近いのかなあとも思います。 論点は3度ではなく4度音程についてで、ちょっと専門的なページですが、 書いてあることそのものは決して難しくありませんので、ぜひ目を通してみて下さい。 ご参考になればと思います。 失礼致しました。
- silents
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昔の使った教科書をざっと見た限り、時代と地域によってはあったんじゃない?ってかんじです。 質問者さんに一番近かったのが、ピタゴラス音律かなとも思いましたけどよく分かりませんねぇ。 完全4度も協和音らしいですし、さすがに協和音がその二つで後は不協和音という記述は、違う音律でも見つかりませんでした。 音楽理論は苦手でしたので参考程度に。
- A88No8
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こんにちは ピタゴラスのハーモニーの考え方は昔も今も変わらないですが、「昔の音楽理論」の前提条件をハッキリさせた方がよいと思います。 事例から推測すると前提は12平均律と思えます。 また協和音/不協和音の言葉ですが2音が協和するかどうかなので正確には「完全協和音程」と「不完全協和音程」のことだと思います。 これで宜しければ専門家の方から反応があると思いますよ。