- ベストアンサー
歯医者業界の規制について
歯医者で治療してもらっているときに、 「この内容ならまとめて一回でできるのではないか?」と思い聞いてみたら、 「小泉首相時代に規制されて、ブロックごとにしなくちゃいけなくなった。一度でできる治療でも分けなくてはいけないんですよ」 と言われました。 そこで質問です。 ・なぜそのように決まりが変わったのですか? 個人的には、「過当競争気味の歯医者業界が政治家に献金→規制を敷くことによって業界の保護をはかる」 こんな流れなのかな~とか勝手に思ったのですが。 政治的な流れとかご存知でしたらお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
長文をご容赦下さい。 小泉政権で大幅な医療費削減が打ち出されました。 保険医療費の使い方を決定するのに、国の保健医療の点数を決める機関とは別に、全国の技官と呼ばれる代官の諮問機関にも医療、支払い側(保険者)、患者代表などのメンバーの会議があります。 この段階で実態を知らない某学者(ドコだかの教授)が「一度に歯石除去するのは、医学的にみて不合理だ」と意見を出しました。(一部地域では名も明らかになっています) そこで支払い側が思惑として「回数が重なれば、患者も通うのが面倒になって、自費で一度に除石して貰うか、通院をやめてしまうだろう」と即反応したのです。 この時点で一応の医学的根拠を得た分割規制が出来上がったわけです。 つまり、当初は都道府県毎で対応が違ったのです。 これが全国の技官の会議で打ち出され、「それなら予算が削減できる」という事になり、全国統一の規制となりました。 このサイトでも「うちでは一度にしてもらえる」という意見をチラホラ見かけますが、医者にとってみれば、途中で来なくなるリスクより、一遍にとってしまった方が確実で善いに決まっています。 だから当初から「重度の歯周病ならいざ知らず、手入れがしっかりしている人や軽度の歯周病、定期健診の人まで分割する必要はないだろうと訴えていたのです。 で、全国統一となり国の方針として分割規制がかかった時にも、歯科医師側は一括除石を認めるように訴えました。 国側の案は以下の通りです。 「初診時に歯面清掃という一括費用(分割合計260点余に対して60点)を作りました。定期健診では400点を新たに作りました」 欲深な歯科医師会担当者はこの葛篭に喜んで受け入れてしまいました。 ところが蓋を開いてみると「定期健診期間中は虫歯になるわけないから、もし出来ても無償で治療する事。定期検診は3ヶ月以内、一日でも越えたら理由を問わず費用は払わない。しかも保証は存続させ、一年間は虫歯治療も無償で行なう事」というメモが入っていたのです。こういうのを世の中では「やらずぼったくり」と言います。 結果的に保険の定期健診制度を選択する歯医者は少なく、多くの歯医者は歯面清掃60点を見返りに分割規制を受け入れる事になりました。 要するに歯科医師会は小さい葛篭を大きいと言い含められて持たされた挙句、中身は魑魅魍魎だったという、舌切り雀のおばあさんより間抜けな役回りとなったのです。 で、こんな偉い歯科医師会の役員は忙しいので診療していないか、自費で稼いでいるので、魑魅魍魎は保険をやっている全国の開業医にだけ襲い掛かったという事です 小泉氏には彼を推薦した神奈川県歯科医師会政連に「献金する見返りに呼びつけて勉強させろ」と言いましたが「歯科医師会から多くの議員を出す。数は力だよ」と無視。 ところが結果、全員短命或いは関係ない委員会に回されて効果なし。挙句に献金問題で歯科医師会は発言力も完全消滅。意見を述べても「歯科医師会は献金するほどの財力があるんだから」と一蹴[関係者談] 小泉氏は厚生大臣になっても、仕事は官僚に丸投げで自分は郵政のことしか頭にない状態。 私は政治連盟と大喧嘩した挙句、比例推薦の書名捏造までされて政連を退会しましたので、(多分公表のものとは大きく違うでしょうが)真相には自信を持っています。が、当然証拠となる文書など残るはずもない(質問状を何通か出しましたが)ので、あくまでも一噂としてご理解下さい。 歯科医師側がかけている唯一の圧力は「混合診療の禁止」です。もっともコレは医師会が中心ですが…。 でも歯医者の場合、実質的に冠も自費を勧められ、総義歯では特療という名の混合診療が認められているわけで、予算削減と自由競争を両立できる打開策はこれしかありません。 医療費を医科と歯科を分離した上で歯科の混合診療を認めれば、比較的安価で一括除石も夢ではないはずです。(最低保険医療費の設定など、具体的方法は別途必要ですが) なのに、なぜ歯科医師会が混合診療に反対しているのかが全くわかりません。 ちなみにセラミックなどの保険導入も反対ですが、これは支払い側と歯科医師会の意見が一致しています。(マトモな点数がつけられる訳もなく、品質低下が明白です。それより前装冠の小臼歯適用の方が効果的)
お礼
まさにこういう話が聞きたかったので、凄く助かりました。 業界保護ではなく、医療費削減でむしろベクトルは逆だったのですね。 各業界の立場、思惑までわかりやすい解説どうもありがとうございました。