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「東アジア共同体・鳩山構想」と「新・基軸通貨」の関係
鳩山さんが、「東アジア共同体構想」を提案しているようです。経済の基礎を知らないので、何となくですが、「アメリカの国際支配力の低下傾向」は、単に、「軍事の影響力」だけでなく、「経済的な基軸通貨としてのドルの信用低下」にも関係していることが、最近、感じられるようになってきました。 そこで、「鳩山さんの提案(=構想)と、基軸通貨の変更(=ユーロのような、ドル以外への、東アジア圏で新設する新機軸通貨への変更や、既存の円や元が、基軸通貨になることはあるのか?)との関係」について、「持論・推論を含む、やさしい解説」を期待します。
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質問者さまのご想像とおりでは? 鳩山首相はアジアにEUのような共同体を作り,さらには統一通貨を作る.そしてその統一通貨を支配力低下が著しいドルの代わりにすることをねらっているんでしょうね.まあそうすることで中国+日本で新たな時代を切り開こうとしているんでしょう. しかし…ドルの基軸通貨制はそう簡単には崩れないと思われます.その理由は以下のとおり (1)単純にドルの代わりになる通貨がない. http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%9A%E8%B2%A8 基軸通貨であるためにはその通貨が安定した価値を持ち,整備された金融市場を持ち,さらには軍事的バックボーンがなくてはなりません. ・ユーロはアレですね.リーマンショック時にドル以上に不安定でしたからダメですね. http://www.kanetsu.co.jp/forex/chart/EUUSw.html ※下に行くほどユーロの価値が落ちる ・ポンドもユーロと同様の理由でダメでしょう. ・円は軍事面でどうしても基軸通貨にはなれそうもありません…. ・元は…そもそも未だハードカレンシーでないローカルな通貨に基軸通貨がつとまるのですか??(元が基軸通貨になるなんて言ってるヤツは信用できん.元が基軸通貨になる前段階として通貨管理制をやめ,ハードカレンシーとして認められるというステップがない限りまだ基軸通貨は霧の向こうです) ☆ちなみにドルの代わりとして中国がSDRで代替にするべきって話を出しましたね.すぐ立ち消えになりましたけど. 中国人民銀:新たな準備通貨の必要性あらためて指摘-報告(Update1) http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aypVyJpM0xIQ まあこれに関してはまだ時間がかかりそうですね.まあ個人的には為替介入に使えないってことで実用性に欠けるという点からドルの代わりになることができないという判断ですが… http://www.dir.co.jp/souken/research/report/capital-mkt/capmkt/09072101capmkt.html (2)ドルが暴落すると一番困るのは… ドルが暴落するとどうなるか?輸出入ができなくなる.なぜなら決済通貨として世界で使われているのがドルだから. 結論だけいうと一番困るのは「外貨準備を持ち合わせていない,そして資源もない新興国」である.そのような国は食料や石油が輸入できずにライフラインの確保ができなくなり国としての存亡に関わる. 日本はせいぜい対外債権が目減りするだけである.(これでもかなりひどい状況だが)国としての存亡とまでにはいかない. 「ドルの価値」を日本が守ろうとしているのは「新興国のライフラインを守る」という名目があるのを忘れてはいけない.これがある限りしばらくの間はドルの価値が守られるであろう. ま,こんな感じでドルは強いですよ….想像以上に….長期的にドル安傾向は変わらずじりじりと影響力はこれからも減り続けるでしょうが,まだ安泰です. 鳩「いや「アジア共通通貨」が作られたら変わる!!次の基軸通貨だ!!」 この件,ちと検討してみましょうか. ●そもそも「アジア共通通貨なんて作れるの?鳩山さん??」 個人的にアジアで共通通貨は作れないと予想しています.ユーロが失敗しているからってのも理由の1つです. http://kyo-yota-blog.seesaa.net/article/117876670.html そもそもユーロの失敗は金融政策(政策金利の上下・買いオペ・為替介入など)が各EU加盟国で別にできないからというのが原因です.(ECBが一括して行っている) これを別の言葉で言い換えると「自分の国で為替相場を操作することができない」ともいえます. これって中国が首をたてに振りますかね?中国ってのは為替を元安にすることによって「安い労働力」を武器に貿易していっている国です.しかしながらアジア共通通貨を導入するとなると「中国の意向で為替相場を元安にすることができなく」なります.となると中国の「安い労働力」は失われ,貿易に大打撃を負ってしまうことになるでしょう.そのため中国はアジア共通通貨の導入に消極的でしょうね.(傍証として中国は次の基軸通貨は元とかアジア共通通貨とかいわずにSDRを推奨していますね) 中国なしのアジア共通通貨….絶対にできないとはいいませんけど,やっぱ厳しいでしょうね.そんなわけで鳩山首相の提案は海の藻屑になるだろうってのが私の予想です. ちょっと難しい用語だらけになってしまったり,長文で読みづらかったり,途中端折ってワープしている箇所があるのはご勘弁を.
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- teccrt
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個人的な類推ですが。。。 東アジア共同体構想は、高度経済成長から衰退期を迎えた日本が再度成長するための戦略であり、その際に通貨は一番大きなポイントになると思います。 日本は、ヨーロッパがEUという国家連合体としてまとまってしまったために、先進国ではアメリカ・EUという2大勢力に叶わない孤立した国となってしまい、中国・インドと言った途上国にも経済規模で近いうちに抜かれ、世界のなかで埋没しかねない状況にあります。 外貨を稼ぐにもコストが高騰しすぎて一部のハイテク部品しか競争力を持てず、内需で回すにも日本社会が少子高齢化を迎えて国内市場は縮小する一方なので、日本一国ではどうにも打開できない。そこで、経済成長著しい中国とアセアンと共同体を作り、共同体内部の需要を取り込むことで経済をもう一度成長軌道に乗せよう、というアイデアなのだと思います。 その際に、共同体で一つの通貨にまとめる利点は3つ。1つは、両替の手間が省け、価格比較が簡単なので必然的に域内ビジネスにおける関税は下がる。そのため域内ビジネスが活発になり、日本(だけではなく各国とも、だが)の強みをより活かせることになる。2つ目は、共同体内部のビジネスでは為替変動リスクを無くせるので、安定した経済運営が行えること。3つ目は、日本単体よりも大規模な経済活動をバックボーンにした通貨にすることで、ドルやユーロに対してより安定した通貨になること、です。 EUとユーロの仕組みが成功しつつある現状では、日本もこのような共同体を作りところですが、中国に飲み込まれてしまうリスクもあり、かつ東アジアはヨーロッパより経済・文化・民度の差が格段に大きいので、果たして共同体としてやっていけるかどうかという疑問は残ります。 日本としては、当面はEUのような国家連合体を目指さずに、経済的な結びつきの強い共同体を作ることが理想です。
お礼
日本の願望は、「広域アジア圏の連合体と、その圏内の機軸通貨の新規作成」だが、「各国の間の、経済・文化・民度の格差が大きい」ことと、「安定した基軸通貨の作成」の両面で、「成立は難しい」という理由で、当面は、「国家連合体」よりは、「経済協力共同体」の方が安全というイメージが了解できました。 「1つの共同体として、まとまる」ための、「3条件の分類」は、特に、勉強になりました。有難う御座いました。
- gungnir7
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易しい解説をご所望とのことなので、できるだけ分かり易く説明します。 EUみたいな共同体の理想は人、物、金の自由な移動です。 これに対して問題となるのが、経済格差、住民の道徳(民度)、共通の思想です。 欧州が一枚にまとまることができたのはキリスト教圏であり、モラルも共通で高かったからです。 残念ながら経済格差は西欧と東欧では大きく、独仏の主要国が被害を被る形になりました。 では、東アジアはどうかというと上記3つに関しては全くお話になりません。 経済格差は中国の貧農と日本では、上記西洋と東欧の比ではありません。 思想も共産主義と資本主義では共通の会計原則など実現不可能でしょう。 そして何より決定的なのが民度です。 はっきりいってゴミは平気で捨てる、公共の物は自分のものといって勝手に盗む、 相手を騙すことに明け暮れる、威張り散らす、極度の拝金主義と 中国人の短所は文化大革命以降、すっかり道徳がなくなってしまいました。 こういう人達が自由に往来するようになれば日本人の生活は破壊されます。 中国人の道徳が日本人並みになるには100年かかるといわれています。 実現すれば中国、韓国はホクホクですが、日本人ばかりがとばっちりを受けます。 日本人は中国のために身を粉にして働き、それでいて中国人は日本に強盗をしにやってきます。 どうです?パラダイスでしょう。こんなもの当分の間は実現はしないでしょう。 なお、今回の世界不況で英独仏それぞれが重い債務を背負ってしまいました。 そのため他国を救っている余裕はありません。 既にアイスランドなどは破綻し、東欧もとぶのは時間の問題です。 この状況下では主要国もユーロの重みに耐えきれず、ユーロが終焉するのは既定路線です。
お礼
「ユーロの終焉は、規定路線」という視点には、ビックリしました。「西欧と東欧の間の経済格差が大きくて、独仏の主要国が、被害を被った」という指摘も始めて聞きました。つまり、「EU連合体の形成時の、各国の諸条件が重要で、無理をすれば、先進国が、最大のダメージを受ける」というメカニズムがイメージできました。 「モラルなどの条件が比較的に共通している」とも言える、「EUでさえも、世界不況で、主要国は重い債務を背負った」くらいなので、ましてや、「中国と日本の格差を考慮すれば、日本だけが、大損害を被る」という筋書きも了解できました。 結論的には、「東アジア共同体」は、時期尚早というより、「中国の民度が大問題なので、日本経済にとって大損害であるばかりか、むしろ、辞めた方が利口」というご意見のように推定しました。 「鳩山さんの、理想主義」が指摘される所以も了解できました。有難う御座いました。
お礼
「鳩山」さんが、時々、「経済音痴」と揶揄される理由が、「未来イメージを作りたがる、ド素人の私の傾向と、さほど変わらないレベル」のようなので、若干、納得できました。最も、それでは、日本国民が困るのでしょうが・・・! 昨日の「東アジア共同体」についての合意(=三者会議)で、「長期的な・・」だったので、何となく、「中国の消極的な意向を表す、政治的な外交辞令ではないか?」という予感がしていました。 「中国の消極性」ー「元安ー安い労働力による貿易ー元でなければ、中国の意向で、為替相場を制御できないー貿易に大打撃」・・などが、「アジア共通通貨の導入に消極的」というイメージに帰結して、筋書きが良く分かりました。 「自分の国で、為替相場を、操作できる」ことが、「EUに欠けている」という視点、それが「理由で、世界不況でユーロが失敗した」という視点も始めて聞きました。 「基軸通貨には、軍事的なバックボーンが必要」という条件であれば、当面、「円の可能性は、消える」し、「中国に飲み込まれる」という主張も、少しはイメージできます。 専門用語を知る必要がありますが、ともかく、ポイントとなる筋書きが了解できました。有難う御座いました。