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ポリマーアロイ/ブレンド,コンポジット,ハイブリッドの違い

ポリマーアロイとポリマーブレンドってどう違うんでしょうか? また,ハイブリッド材料だとか,コンポジット(あるいはナノコンポジット)なんて用語もよく聞きますが,これらの正確な定義もよく判らず,混乱しています. これらの用語が主に高分子化学の分野において使われる場合の分類や定義についてご存知の方,教えて下さると助かります.

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  • shota_TK
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回答No.1

アロイとブレンドは同じものと考えていいと思います. 厳密には,ブレンドはただ混ざっていればよし,アロイはモルホロジー(相溶性とか非相溶とか)を積極的にコントロールして特定の機能を発現させたブレンドポリマーの一種,というイメージで使われていると思います.(業界によって定義が違うかも) ハイブリッドは,異種混合というコンセプトですが,分野によっていろいろな材料があります.みんなで勝手に「これがハイブリッド!」って定義しちゃってます.具体的には,以下のものなど・・・ ○樹脂の化学構造の一部に無機系の化学構造をくっつけた材料. ○ポリマーに硬質粒子(シリカとか)と軟質粒子(ゴムとか)を充てんした材料 ○ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)と炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の交互積層材料 ・・・などです.正確な定義はないと思います. コンポジットは「複合」と訳します.ミックス(混合)との違いを説明します.ミックスは,「A+B→C」という概念ですよね.典型的なのは合金です.「銅と亜鉛で真ちゅうを作る」というイメージです.原料とは全く違うものができますよね.これに対し,複合の概念は「A+B→AB」です.例えば,ガラス繊維強化プラスチックが典型ですが,GFRPは微視的に見ると,繊維は繊維として存在し,樹脂は樹脂として存在します.しかし,GFRPは元の繊維や樹脂とは全く違う性質を示します.このような概念の材料をコンポジットと言います.明確な2つ以上の相からなる材料のことです.硬質粒子充てんプラスチックなどがこのカテゴリになりますね.非相溶性アロイの場合,コンポジットに近い形態になりますが,普通は入れません.一般的には,コンポジット=FRPと考えれば70点ぐらいだと思います. とりあえず,そんなとこで.

neo_chem
質問者

お礼

お礼が遅くなってすみません! 回答どうもありがとうございます。 ひそかに尊敬するshota TKさんから回答頂き、嬉しい限りでございます。いや、ホントに。やはりこの分野だと右に出る方はいませんね、うんうん。 とりあえず、 ポリマーブレンド⊃ポリマーアロイ ということですよね。 あと、ハイブリッドの例が ○樹脂の化学構造の一部に無機系の化学構造をくっつけた材料. ○ポリマーに硬質粒子(シリカとか)と軟質粒子(ゴムとか)を充てんした材料 ○ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)と炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の交互積層材料 だとすると、 コンポジット⊃ハイブリッド という関係がほぼ成り立つのかな。 『ハイブリッド』って、恐らく材料化学的な分類だけでなくて、『2つの材料の長所だけを組み合わせた』という設計者の思想をも含んだ言葉のような気がしますねー。