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偏光レンズはなぜ乱反射光をカットできるのですか?
釣り用などのサングラスで「偏光レンズ」というものがありますよね。 水面の反射光などの乱反射光をカットできるという売り文句を見かけますが、 なぜそれが可能なのでしょうか? 乱反射光以外の自然界の光は偏光がそろっているのでしょうか? だとしても乱反射光だけが効率よくカットできるカラクリがわかりません。 ご教示お願い致します。
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カラクリはともかくとして、 私のもっているサングラスは、釣り用の偏向レンズと普通の安い色付サングラスでは、実際に釣りで水面を見たときの差はかなりあります。
>濃い黒のサングラスでも良い気がする まさにおっしゃるとおりですね。 一番の理由はデザインだと思いますよ。 もう一つは、鏡になっていると景色が写り混むので目を隠しやすいという点でしょうか。 透過率という光の透過する量はどちらから光を入れても実は変わりがないのですが、要するにマジックミラーになっていますから、一方から見ると鏡に見えて、反対から見ると鏡に見えないと言うやつです。 (これはガラス-吸収層-金属コーティングという3層構造にすることで得ることが出来ます) では。
>以下のような理解で正しいでしょうか? はい。よろしいと思います。 あと、重要なのは「フレネル反射」であるということです。 たとえば金属ミラーのようなものはフレネル反射ではありません。 厳密さを欠きますが、簡単に言うと、光に対して透明な物質の境界面での反射をフレネル反射と言います。 水面であれば「水」と「空気」です。 このほかフレネル反射するのは、ガラス-空気もそうですね。ガラス-水でも同じです。 中には透明ではないけど表面の反射だけであれば、磨き上げられた大理石などもフレネル反射になります。 これに対して、金属の場合、入ってきた光を積極的に反射する仕組みがあります。これは金属は電気を通す物質であり、これは金属の中の電子が金属の中を自由に動き回れるという性質から来るのですが、同じように光も電磁波という電気の力で出来ているため、電子とお互いに反応しあって反射という現象が起きます。 この反射ではフレネル反射と異なり偏光に対する依存性は非常に小さいため、金属面の反射はフレネル反射のように特定方向の偏光方向だけ反射するということがありません。 あと塗料などになると、今度は「散乱」という現象が主体であることが多いです。 こちらも元の光が無偏光であれば散乱する光も無偏光です。 では。
- 918BG
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No.3 です。手持ちの偏光フィルターで自動車を見てきました (^_^)/゜ フロントガラスからのまぶしい反射光は見事にカットしてくれます。しかし窓枠やエンブレムやヘッドライトの内側など、金属部品もしくはプラスチックに金属メッキ(?)したような部分は、偏光フィルターの角度を色々変えても反射光はカットされませんでした。 ボディー表面は塗料とワックスの反射なので、反射光をカットできます。ただし、自動車のボディーは曲面で構成されていて、部分ごとに偏光の角度が異なっているようで、フィルターの角度を変えるごとに異なる部分部分の反射がカットされます。全部の反射が一斉にカットされるものではありません。 さて、ここからは私の推測ですが、釣り用のサングラスをかけて見た場合には、自動車のボンネットやフロントガラスなど、水平な反射面からのまぶしい反射光はかなり良くカットされると思います。一方、垂直の反射面、たとえばショーウインドーをやや斜めから見た場合には、ガラス表面の反射がまぶしくて中の商品が良く見えないと思われます。その時には、No.2 の回答者の方が言われるように、頭を90度左右に傾ければ、ガラス表面の反射が消えて中の商品がはっきり見えるという訳です。 > サングラスがカットできる偏光方向と違う向きの偏光を持つような反射光は、そのサングラスではカットできないと考えていいですか? 頭を傾けない限りは、お尋ねの通りだと思います。
お礼
なるほど、、ボディからの光はカット可能なのですねー ところで偏光サングラスって、実際に使用したらどの程度良いものなんでしょうか・・・ぜひ試してみたいものです。 ありがとうございました!
- 918BG
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まず、naty さんのご質問を読むと、前提から思い違いをなさっている部分があるようです。 > 乱反射光以外の自然界の光は偏光がそろっているのでしょうか? いえいえ、自然界の光は偏光がそろってないです。色々な向きの偏光がごちゃごちゃに存在するのが自然光だと思って下さい。その自然光が、水面やガラス表面などで反射した時に、初めて偏光が揃うのです。そこで、偏光が揃った光(反射した光)だけを集中的にフィルターで遮断すれば、水面反射のギラギラを選択的に消すことができるわけです。 (こういう表現は科学的には不正確だと思いますけど、質問者さんの言葉を元に説明しようとしています) 釣り用のサングラスではないのですが、写真関係の偏光フィルターのしくみを解説したウェブ・ページをご紹介します。原理は同じです。 デジタルカメラにおける「偏光(PL)フィルター」の活用 (デジタルカメラ大実験) http://www.asahi-net.or.jp/~gg9m-knst/digicame/c1400l/pl/index2.html 偏光をカットする原理を言葉だけで説明するのはとても難しいことで、何種類もの図解を見てもらったり、実際に偏光フィルターを手にしてクルクルと回転させながら景色を見てもらったほうが理解していただけると思います。充分な説明になりませんでしたが、ある程度お分かりいただけましたでしょうか。
お礼
ありがとうございます。質問がヘタで申し訳ありません。 偏光をカットする原理がわからないということではなく、特定の偏光をカットしたら、なぜ反射光を効率よくカットできるのかが不思議だったわけです。反射なんて色々あるのに、偏光の方向なんて揃ってるのか?と思ったわけです。 下の方へのお礼でも書いたように、サングラスがカットできる偏光方向と違う向きの偏光を持つような反射光は、そのサングラスではカットできないと考えていいですか?(実際にはそのような反射光は少ないのかも知れませんが・・)
正確に言いますと、水面などでの反射は「乱反射」とはいいません。 通常太陽からの光などが物体にあたり、その「反射」した光や「散乱」した光の一部が目に届き、「物を見る」ことができます。 さて、太陽からの光は特定の偏光方向は持たない(無偏光)ので、偏光ガラスを通しても全体に少し暗くするだけです。 問題は物体での反射にあります。 通常は反射・散乱する光は、元の光が無偏光であれば、無辺光のままとなることが一般的ですが、 水面の場合、 1)基本的に平らな、なめらかな平面による反射 2)水の屈折率と空気の屈折率の差による反射である(フレネル反射と言います) という条件があります。 1と2の条件がそろうとき、反射する光強度は、偏光方向により反射率が異なります。 その偏光方向をp偏光、s偏光と呼んでいます。(sとpの方向は直交しています) 斜めから光が水面に入射して反射する場合、s偏光はよく反射しますが、p偏光はs偏光に比べると反射する光量が非常に少なくなります。 特に「ブリュスターアングル」と呼ばれる角度ではほとんど0になります。 すると反射光はs偏光のみとなりますので、偏光ガラスなどでs偏光の光をカットすると、水面による反射光を大きく減衰できるのです。 他の物体からの反射・散乱光はs,p偏光どちらも同程度の反射率ですから、結果として水面からのまぶしい反射光のみを効率的に落とすことが出来ます。 そのような仕組みになっています。 ちなみに、上記のような理由ですから、サングラスをどんどん傾けていく(首を傾げていっても良いですが)と逆に反射光が強くなってきます。 では。
お礼
ありがとうございました。 教えていただいたp偏光s偏光という語で検索してみたのですが、以下のような理解で正しいでしょうか?? ・地面や水面に反射する場合、s偏光は地面と平行の向きの偏光。 ・この向きの偏光をカットするようなサングラスなら、反射光をカットできる。 ・水面とは垂直な面から反射する光に対しては、このようなサングラスだと逆にまぶしい。 あと、金属の反射では偏光がそろわないと書いてあるHPがあったのですが、 車からのまぶしい反射光は偏光レンズではカットできないということでしょうか?
- debaress
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細かいスリットが無数に入っており縦方向もしくは横方向のみの光のみ通していると考えればわかりやすいかと思いますが。
お礼
たいへんありがとうございました。 とてもタメになりましたが、なかなか興味深く面白いですね。 ・・・ところで更に疑問が湧いてきたのですが・・ レンズがミラー加工してあるサングラスを見かけますが(虹色に光ったりするやつ)、あれはどういう効果があるのでしょうか?あれはやはり薄膜か何かがコーティングされているんですよね?減光するだけなら濃い黒のサングラスでも良い気がするのですが・・・