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温暖化の中期目標に関する世論調査について
今年、麻生首相が日本の中期目標2005年比マイナス15%を発表する直前、内閣府が「地球温暖化対策の中期目標に関する世論調査」を実施し、マイナス14%を支持する声が45.4%と最も多かったという結果を公表しましたが、地球温暖化問題に関する懇談会の議事録を追っていっても、このアンケート調査が突然、懇談会にも諮られずに実施された印象を受けます。それまでの意見交換会やパブリックコメントではもっと低い現実的な目標を求める声が圧倒的だったのに、マイナス15%を正当化するために無理やり、あまり問題を熟知していない人に選択肢を示し、真ん中を選ばせたということではないでしょうか?この点、事情をご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
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>仰るように予め「玉虫色の意見形成」を意図したものであれば、意見交換会やパブリック >コメントは茶番劇ということになりますね。このようなアンケートをやって、「国民が賛 >成した」と、後で巨額な国民負担を強いられるのでは、たまりませんね。 うーん、まあ、私の回答の大意はその通りになってしまうのですが、「公害の健康被害なんて知らん、治療費も自己責任で」みたいな事がまかり通っていた一昔前よりは随分ましになりましたし、茶番劇といっても、それとはっきりわかる、すなわち、賛否両論あるのに、政府がやや強引に意見を通した、ということが周知されるようになったというところは、評価すべきかと思います。一昔前は、政府にとって都合の悪い意見を持つ人は、国民に気付かれないよう注意深く排除・黙殺するというような酷い真似が行なわれてきたわけですから(逆にいうと、最近の政府側に政策を押し通す自信がなくなったという現われというところが少々厄介なのですが)。 あと、アンケートは所詮アンケートなので、これをもって国民が納得した、とするには根拠が弱い事は当事者も理解しているので、今後の具体的な政策とか、実際の費用負担がどうなるかは政治次第といったところでしょう。 ただ、経済がやばいといってもまだまだ資金潤沢(借金しまくっても当分は困らない)な日本では、「ここで環境の事をきちんと考えないと国が滅ぶ」というようなるのが真剣みがないのが難点なんですよね。「日本は省エネ大国だし、ちょっと努力したら世界は日本製の省エネ技術を喜んで買ってくれるのでは」とか甘いことを考えているうちは、良い政策も作れないような気がします。 >フィードインタリフというのも、自宅に太陽光発電を設置できる余裕のある金持ち家庭に >補助金をつけるため、そんな余裕のない貧乏家庭の電気代を値上げするわけですから。 これも、国が毅然とした態度で調整に臨めば・・・、というところでしょうか。 日本経済への波及効果が大きいと考えられる、言い換えると貧乏家庭の所得向上に繋がる可能性の高い太陽電池産業に、財産を死蔵している金持ちからお金を出させる仕組みですから、こうした事を含めきちんと青写真を示すのが重要なのかな、とか思ったりもします。勿論、「貧乏家庭の所得向上に本当に繋がるのか」という問題があるわけですが、そういう議論(特に中長期的なメリットとデメリットに関する議論でしょうか。中長期的なこととなるとメリットばかり語られていて、あまり良い反論もなされていないのが現状かなと思いますので)を巻き起こす素地が現在の日本では弱いのがこれまた課題かな、とか思ったりもします。 あまりまとまっていませんが、参考までに。
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- tto1119
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この数値も目標には、裏がありそうです。 →環境税導入のリードアナウンス →排出権トレードの促進における、政治家の利権リーチ →環境技術向上のための国費の獲得(政治家主導、大手企業主導) 等など、裏がありそうですが。
お礼
そうですよね。中期目標検討委員会の議事録である金融業界出身の委員が「達成できるような目標ではだめだ」という発言をしていますが、これは、「それほど意欲的な目標が必要だ」というより、むしろ「達成できると海外の排出権を購入しなくて済んでしまう。そうすると、排出権取引で儲けようとしていた我々は儲けられないから困る」と言っているように聞こえます。
- pullmandsg
- ベストアンサー率38% (316/817)
15%という結論ありきで、アンケートもその結果を導くよう設計された面が大きい、というのは多分質問者さんの抱いた懸念どおりかと思いますが、 ・意見交換会等・パブコメで想定外の異論 ⇒あわててアンケートを作成 というわけではなく ・意見交換会・パブコメの異論は想定内 ⇒異論付きの議論とやや肯定的な世論調査で玉虫色の 意見を形成することを予め意図 というのが正しいのではないかと思います。 アンケートの恣意性は問題ありがちですが、意見交換会やパブコメの反対意見も、利害を受ける組織の硬直的な政治的主張そのまま(本来、こういうところの姿勢を軟化させるような水面下の努力が重要なんですが)、というケースが多く、結果、意見が割れるのは想定内だから両方の結果は参考程度、欧米が15%と主張しているからわが国も15%がいいかな的な意思決定が行なわれがちで、日本の気候政策における国際的なイニシアティブが取りにくくなっているのかなあ、とか思ったりもします。
お礼
するどいご指摘、ありがとうございます。 仰るように予め「玉虫色の意見形成」を意図したものであれば、意見交換会やパブリックコメントは茶番劇ということになりますね。このようなアンケートをやって、「国民が賛成した」と、後で巨額な国民負担を強いられるのでは、たまりませんね。フィードインタリフというのも、自宅に太陽光発電を設置できる余裕のある金持ち家庭に補助金をつけるため、そんな余裕のない貧乏家庭の電気代を値上げするわけですから。
お礼
ご回答ありがとうございます。 確かに政策立案の透明性が以前より向上したことは評価すべきと思います。ただ、15%の国際公約をしてしまったことは、どうでしょうか。これは、例えば、次の国際陸上100mで「ボルトの世界記録を抜きます」と公約し、しかも、「もし達成できなければ、観客の中国さんやインドさんも含め、全員に罰金を支払います」といっているようなものでしょう。今後の具体的な政策に期待したいとは思いますが、その尻拭いが弱いものへということになる公算が高いような気がします。