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ポジションの意味とスワップポイントについて教えてください。
「金利が高い方の通貨の売りポジションを保有している場合、スワップポイントを支払う必要があり、金利が高い方の通貨の買いポジションを保有している場合は、スワップポイントを受取ることができる・・・」 と、とあるFXを扱っている会社の説明書がありました。 仮に、NZドル/円をIFD(IFO)で買い注文した場合ですが、NZドルが買えても、反対注文(売り)がすぐに自動で起こって「売ポジション」となってしまうのでしょうか?そのまま5日ポジションを持った場合スワップポイントは「支払い」になってしまうのでしょうか? 初心者のため、ご教授ください。お願いします。
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結論: 支払にはなりません。 反対売買の自動執行は、NZ$買いの場合、円高に振れたときに発生しますので、円安に行く限りは反対売買も自動では行われません。 いずれにせよ、反対売買が行われるまでは(現在の金利環境の下では)スワップポイントを受け取ることができます。 解説: FX取引において、「NZDを買う / JPY を売る」という取引に入るということは、本質的には 今日、貴方がJPYを借りて、NZDを貸し、 明日、貴方がJPYを返済して、NZDを返してもらう という行動を、決済を行うまで毎日繰り返し行う事と同義になります。 具体的に書くと、例えば1月1日の為替レートを \1 = NZ$65 だとして・・・ ※まずは、円金利、NZD金利 (スワップポイント)を無視して考えます。 ------------------------ 1月1日: \6500 を借り、NZ$1=\65で NZDを買い、その NZ$100 を相手に貸す 1月2日: \6500 を返済し、NZ$ 100 を返してもらう ・・・ (A) \6500 をもう一度借り、NZ$ 100 を貸す ・・・ (B) 1月3日: \6500 を返済し、NZ$ 100 を返してもらう ・・・ (A) \6500 をもう一度借り、NZ$ 100 を貸す ・・・ (B) 1月4日: NZ$ 100 を返してもらい、市場でそれを売却し、\6500 を相手に返済する ------------------------ 1月1日時点で JPY/NZD 為替レートは前提より65円であり、\6500と NZ$100は等価なものであるため、差し引きではお金のやりとり無しにこの取引は実現可能です。 1月2日、および1月3日に、相互に返済を行っていますが(A)、その後、もう一度相互に貸し付けを行うので(B)、日中のやりとりだけを見れば、やはり差し引きでは金銭の授受は発生しません。 さて、1月4日に、返済を行うとします(=反対売買)。 このときに、為替レートがNZ$ 1 = \70 だとすると・・・ 相手から返済されてきた NZ$ 100 は市場で \70 で売却できるので、\7000円 が手元に入ります。ここから \6500を返済するので、差し引き \500が手元に残ります。 逆に、1NZD = \60 であれば・・・ 自分は \6500 を返済するのに対し、相手からは NZ$ 100 x 60 = \6000 しか返済されてこないので、差し引き \500 損をします。 すなわち、為替先物取引とは、「「売り通貨」を借りてきて、そのお金で「買い通貨」を購入して貸し出す」という行為と経済効果としては同義となります。 実際の取引では差金決済となるので、1月1日、2日、3日に金銭の授受は発生せず、1月4日に損益額(上の例の場合、500円)をやりとりして終了となります。 なお、貴方がFX会社に差し入れなくてはならない証拠金は、貴方が損をするような為替レートのシナリオにおいて、「本当にその損失額を支払う能力がある」事を証明するためのお金であるため、これは事前に預けて(信託して)おく必要があります。 (本当はFX会社も証拠金を貴方に入れるのがスジかと思いますが、残念ながらゲームのルールはそうはなっていません・・・) 本題のスワップポイントですが、お金の貸借をするからには金利がつきものです。 あなたは \6500 を借りてくるわけですから、相手にその金利を支払う必要があります。逆に、NZ$ 100 を相手に貸すわけですから、その金利を相手から受け取る事ができます。ここで重要になるのがJPY/NZDの金利差です。 http://report.monexfx.co.jp/interest/ によれば、円を一晩貸借する金利が年利0.1%で、NZDを一晩貸借する金利が年利2.5%だそうなので、ざっくりとした計算ですが、(1年を360日と仮定) \6500 x 0.1% x 1/360 = 約 \0.02 NZ$100 x 2.5% x 1/360 = 約 NZD 0.0069 = 約 \0.45 (為替を 65円と仮定 ) となり、差し引き、貴方の受取額が 0.45 - 0.02 = 0.43円となります。 これがスワップポイントの正体です。 貴方が NZDを買い持ちしている限り、FX会社の裏側では上記のような取引が行われていると考えられるので、貴方は(高い)NZD の金利を受け取り、同時に(安い)JPY の金利を支払う事になります。また、反対売買の自動執行は、上記の例のような取引すべてをクリアにするために行われるものです。買いポジションの解消であり、新たに売りポジションを取るものではありませんので、たとえ自動執行されたとしても売りポジションを抱える事はありませんし、スワップポイントの支払になることもありません。
お礼
詳細なご回答ありがとうございます。 安心して、IFD(IFO)注文できます。 本当にありがとうございました。