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刑法が私人間に直接適用されるのはなぜでしょうか?

公法は国家と国民の間を規律する法律で刑法がそれに当たるということは分かるんですが、例えば人を殺して人権侵害した場合に侵害された人もいるわけで、私人間の問題に刑法が適用されている様なイメージも受けるんですが どういうことなんですか?憲法という公法は私人間には直接適用されないで 刑法という公法は直接適用されるんですか?

みんなの回答

回答No.5

 私人間適用という言葉の意味に誤解があるようです。  私人間適用というのは,私人と私人の間の法律関係に,憲法が適用されるかどうか,という問題です。  例えば,私人であるAさんと,私人であるBさんが契約を結んだ場合に,その契約が人種とか性別によって不平等であったような場合(例えば,女性従業員の定年を男性従業員よりも低年齢に定めるといったもの)に,憲法14条が,その法律関係に直接適用されて,そのような契約が無効とされるか(直接適用説),労働関係法規の定めや,民法の権利濫用や公序良俗に関する規定の解釈を通じて,憲法14条の趣旨を私人間にも実現していくか(間接適用説)というのが,私人間適用の問題だということになります。  刑法は,これをどうひっくり返しても,私人と私人の間の「法律関係」を規定したものとみることはできず,私人が一定の行為をした場合に,その行為に対して国家の有する刑罰権を発動するかどうかが定められているだけです。すなわち,刑罰というものは,国家と国民(私人)との間でのみ発動されるものであって,私人と私人の間で刑罰権を発動することができるというものではありません。  ですから,刑法について,私人間に適用されるということはあり得ないということになるわけです。

setsunaki
質問者

補足

回答ありがとうございます。人を傷つけたりすれば、傷つけられた人もいるわけでそこに刑法が適用されると人権侵害した方の人権が制約されて結果的には私人間に刑法が適用されているような感覚をどうしても憶えてしまいます。ある私人が人権侵害した場合にその私人と国家の間を規律する法律である刑法が適用されるということは分かるんですが、同時に人権侵害された方も含めると私人間の問題に刑法が適用されているように思ってしまいます。

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  • kgrjy
  • ベストアンサー率54% (1359/2481)
回答No.4

刑法は、これこれの犯罪を犯した人に、これこれの刑をくだせ という、立法府から司法(裁判官)への命令です。 立法府が司法をコントロールする公法です。

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  • kiwa67
  • ベストアンサー率22% (82/357)
回答No.3

>憲法という公法は私人間には直接適用されないで >刑法という公法は直接適用されるんですか? そうです。 公法は、国家と国民間の間の規律のほかに国家の規律を行う法との 定義がありますので、刑法は、後者の定義だと思います。

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回答No.2

刑法が私人間の調整に機能しているということでしょうか。 殺人という行為が、国家として看過できないから、国家がその殺人を犯したものを処罰するというだけのことですよね。

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  • -9L9-
  • ベストアンサー率44% (1088/2422)
回答No.1

刑法は犯罪(質問においては殺人そのもの)に対する刑罰を定めた法規です。殺人という犯罪によって生じた人権侵害は不法行為であって民事上の問題であり、刑法とは関係ありません。刑法が私人間に適用されていると考えるのは間違いです。 法学上、公法と私法、民事法と刑事法の違いは別個の概念です。刑法は刑事法なのであって、国のあり方や国の機関についての規定である公法の枠組みで単純に考えられるものではありません。

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