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スペインかぜが強毒性になった場所と日付は、なぜ分かった?

スペインかぜについて、wikipediaによると、 「発生源は1918年3月米国シカゴ付近。高病原性を獲得したのは1918年8月15日頃、アフリカ西海岸の英国保護領シエラレオネの首都フリータウン付近とされる。」 と解説されていますが、高病原性を獲得した(強毒性になった)場所と日付は、どのような調査または研究によって判明するに至ったのでしょうか。 出典が記載されておらず、またググってもそれらしい資料を見つけることができません。 ご存じのかた、ぜひ教えてください。

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回答No.1

1918年当時は、まだウイルスの分離技術もなく、強毒性への変異があったことは、罹患の状態や症状、死亡率などから予測されたものです。そもそも、スペイン風邪のウイルス自身も長らく不明であったものが、シベリアの凍土に眠っていた患者から分離されたのが最近のことです。遺伝子型がH1N1であると確認されました。結局最近の豚インフルエンザでも、最終的な判定はPCRを用いた遺伝子型のチェックによっています。 強毒性への変異があったのは、フリータウンとされている他、フランス西部、北米ボストンなどでもほぼ同時期に起こったとも言われています。 疑問の日付ですが、8月15日と、そこまで日付を確定出来るのは確かにかなり不思議だと思って調べてみると、参考URLの中に、 The material available suggests that “Spanish Influenza” was introduced into Sierra Leone by the warship H.M.S. Mantua, which arrived in Freetown, capital and harbour of the British colony of Sierra Leone, on 15 August 1918,・・・・ という記述がありました。 これによると、この日付は英国の軍艦(warship H.M.S. Mantua)が英国の植民地であるシエラレオーネのフリータウンに到着した日を指しているようです。この後、シエラレオーネで不調を訴える患者が爆発的に増えます。死者も相当数に上るようです。よって、この日(頃)をフリータウンでの変異が起きた日付としているようです。

参考URL:
http://www.ascleiden.nl/Pdf/workingpaper77.pdf
speedprott
質問者

お礼

疑問に思っていたことに対して実に的確な解説をしていただき、ありがとうございます! スペインかぜも、今警戒中の新型インフルエンザと同じH1N1型なんですよね。新型インフルエンザも今は弱毒性といわれていますが、スペインかぜのように強毒性になる可能性があるわけで、その点からwikipediaの記述をもっと詳しく知りたいと思ったのでした。 裏付けとなる資料も提示していただき、ありがとうございました。 大変勉強になりました。

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