• 締切済み

刑法、おそらく違法性なのかな?

出火を装って保険金をだまし取ろうとしたAが、アイロンをわざとつけっぱなしで家を出た。火災が発生しそうになた所、たまたま窓の外を通りかかったBが発見し、窓ガラスを割って中に入り消化した。 このときのBの罪責ってどうなるんでしょうか?

みんなの回答

  • kybos
  • ベストアンサー率31% (187/591)
回答No.5

ケースによって分かれるかな。 (a)Aの家が現住建造物である。 (b)火災に延焼可能性があった。 →正当防衛。 (c)それ以外。 →誤想防衛か誤想避難。 いずれにしても緊急避難にはならない。 なぜなら、(a)(b)のケースであれば、Aによる放火は「正」ではないから緊急避難は成立しない。  →不正の侵害に対する行為ということで正当防衛の成否が問題になるけど、  火を消すのに窓割ったぐらいなら正当防衛でいいと思う。 (c)のケースなら、火災で侵害される法益はAの家という財産だけど、 Aが自分で放火してるんだから、そもそも「侵害」が存在しない。  →やはり緊急避難は成立せず、侵害がないのに窓を割ったということで、 誤想防衛か誤想避難かという問題。 誤想防衛や誤想避難だとしても、Bには誤想についての過失がない。 この場合、誤想を事実の錯誤ととらえるか法律の錯誤ととらえるかで見解が分かれるが、 本件ではいずれにしても無罪。 まあ、Aは財産権を放棄しるんだから、その一部に含まれる窓ガラスをBが割ったとしても、 端的に、違法性、すなわち「社会的相当性を欠いた法益侵害」はない、でもいいと思うけどなあ。 さらに、正当防衛だ緊急避難だってのは他人の法益を侵害したというのが前提なワケで、 保護されるべき法益が存在しないとしてしまえば、そもそも構成要件該当性がないとも言えそうな気がする。

  • jess8255
  • ベストアンサー率45% (1084/2359)
回答No.4

正当防衛に当たる、とのご回答があります。熟読しました。しかしBには「Aによる急迫不正の侵害行為」があるとの認識はありません。この点から私は正当防衛ではなく緊急避難である、と判断しました。 ところが過去の判例だと「隣の部屋のガス漏れに気付き、壁を壊して入室し(あるいは許諾なく部屋に立ち入り)ガスの元栓を締める」ことも正当防衛に当たるようです。 この論理からすると、今回の事例は正当防衛になるのかもしれません。

noname#83227
noname#83227
回答No.3

「罪責」ってんですから当然刑法ですね? 理論的には正当防衛で違法性を阻却すると考えるべきでしょう。 まず、大前提としてBの行為が器物損壊罪の構成要件に該当することは明らか。これがないと違法性阻却を論じる前提を欠きますのでこれは認定しないとまずいです。 次に、Aの行為について保険金を騙し取るの部分は実行行為性すらないので本件においては実はどうでもいいです(せいぜいが他人所有かどうかの判断材料になるだけ。しかし、本件ではそれが結論に影響しない)。 さて、アイロンつけっぱなしで放置したというのが他人所有(保険が掛けてあるから)の現住建造物または非現住建造物(家が一人住まいかどうかなどによる。なお、現住となれば他人所有は関係なくなる)の放火罪の既遂または未遂(火災が発生しそうというのがどういう状況下による)罪となります。 そこで、この火災を防ぐためにA宅の窓ガラスを割っているわけですが、Aの違法な放火行為に対してAの財産権を侵害しているのですから、緊急避難とはなりません。緊急避難は、侵害行為とそれに対する避難行為が「正対正」の関係にあることが必要で、本件は不正対正なので緊急避難は成立しません。 そこで正当防衛と考えるかですが、まず、国家的、社会的法益保護のためにも正当防衛が成立するとする判例に従えば、Aに成立する放火罪が何であるかを問わず正当防衛は可能です。しかし、アイロンつけっぱなしなのが果たして「A自身によるA宅への放火である」とBが認識しているのか?という疑問があります。単なる失火に過ぎない可能性もあるのですから(もっとも失火罪に対する正当防衛というのもありうるが)。つまり、Bに防衛の意思があるのかということ。防衛の意思不要説を採って偶然防衛にも正当防衛は成立するとすれば、正当防衛として問題ないでしょう。しかし、防衛の意思必要説を採るとどの程度の認識が必要なのかという問題が出てきます。検討が面倒臭いので詳細は省きますが、もし仮に正当防衛が成立しないのなら最後は正当行為(同35条。文言上は「業務」とあるが、一般的正当行為の規定と解するのが通説)で違法性を阻却するとすればいいと思います。緊急性の高い行為なので一般的正当行為よりは緊急行為として正当防衛で処理する方が理論的にはいいとは思いますが。 いずれにしても構成要件該当性は認められる、行為の客観的評価の問題なので責任の問題ではないということを考えれば、違法性の問題で処理することになるのは確かではあります。

  • jess8255
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回答No.2

Bには「Aが保険金詐取のためにアイロンをつけっぱなしにしている」と言う認識はありません。 法の保護する客体(対象)は家屋という財産であり、たとえその所有者であっても違法なAの意思(詐取)は無関係に緊急避難が成立します。 また放置すれば類焼の可能性もありますから、やはりBの行為には違法性がありません。

ueiattya
質問者

お礼

ありがとうございます!本当に助かりました。

回答No.1

(緊急避難) 第三十七条  自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。 2  前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。 刑法です。

ueiattya
質問者

補足

でも、Aは違法とはいえ自己の財産のためにやっているわけですよね?とすると財産の侵害という理由では緊急避難は成り立たないのではないでしょうか?

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