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生理はなぜ28日周期なの?
質問1 生理はなぜ28日周期なの? 質問2 人間以外に生理のある動物はいるの?それらの動物もやはり28日周期なの?
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Na.4のJagar39です。 繁殖学の本を久しぶりに開いて調べてみました。 性周期 アカゲザル(28日)、オオジカ(30日)、オポッサム(28日)、カニクイザル(28日)、カバ(30日)、キリン(14日)、クモザル(25日)、ゴリラ(45日)、アフリカゾウ(42日)、チンチラ(24日)、チンパンジー(34日)、ニホンザル(28日)、ハムスター(4日)、ミンク(8-9日)、モルモット(16.5日)、アメリカヤギュウ(21日)、ライオン(21日)、ラクダ(10-20日)、ラット(4-5日)、ロバ(21-28日)、馬(22-23)、山羊(20日)、ネコ(15-21日)。 この中には季節繁殖動物が多数含まれていますが、それらは繁殖期中の性周期を記しています。 これを見ると、性周期の長さには一定の傾向が見られないことが判ります。よって、ヒトの28日という数字そのものにも、特別な意味は見いだせない、というのが現代の科学の答えでしょう。(No.4にも"偶然でしょう"と書きましたが) また、そもそも性周期の長さという数字に特別な意味が必要か?ということです。 ですから、ヒトの性周期が28日である理由は特にない、が回答で、十歩譲っても判らない、ということでしょう。 他にも「特に意味のない数」と思われるものはたくさんあります。 哺乳類の頸椎の数が7本なのも、陸生脊椎動物の指の数が5本なのも、その数自体に特別な意味は見いだせません。単に始祖となった動物が7つの頸椎と5本の指を持っていたのだろうと考えられています。 (多くの鳥は4本、偶蹄目は2本、奇蹄目は本の指ですが、これらは全て基本形が5本指で、残りの指は退化しています) このように、特に理由や意義など想定しなくても良いような事柄に、無理に理由付けをしようとするとおかしな話になってしまいます。このような、「全ての形質は適応的である」というステートメントを"前提"にしてしまい、その前提から考察をすることを「適応主義」といい、生物学では批判の対象になっています。 少なくとも、例えば今回のような「ヒトの性周期が28日であるのは何故?」という質問に対して、 1.特に理由はない 2.月齢周期と関係があるから 3.エルバッキー星のアストラル体によ影響されているから みたいな回答が、互いに何の脈絡もなく並ぶのは、回答者にとっても利益にならないと思っています。この3つのうち何が妥当で何がヨタ話かを判断できる知識があれば、そもそも質問することすら必要ないわけですから。 「経験者」とか「専門家」などの区分も判断の助けにはなるでしょうけど、それも自己申告なので本当にそれを名乗る資格がある人なのかは判りませんし(私だって獣医師で繁殖学の研究室に所属していたことをここで証明する方法はないわけです)、結局は回答者の誠意に期待するしかないわけですよね。 「ヨタ話」が出てくること自体は悪いとは思いません。それに対して「それは違う」という話がその根拠と共に出てくれば、読む方も判断ができるわけですし、どちらが正しいのだろうと考えるでしょうし、もしかしたら関連書籍を読んでみようと言う気になるかもしれません。 何にしても、「無批判に他人の言うことを信じる」ことが最も危険なことだと私は思います。
- パブクシャンnoチビ枯淡(@tibikotan)
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おはようございます. お二人の回答者様の投稿文を興味深く読ませていただきました. わたしが同様な手法で回答を示さなかった理由を述べておこうと思います. 質問者様は >なぜ生理は28日周期なの? とのご質問です. それを生理学的な手法でご説明なされていますが, ご質問の根本的命題に対するお答えではありません. もちろんお一人は「参考意見」と示されていますが, 単に生理学的現象面での身体的変化過程を, 順をおって説明をされているだけではないでしょうか? ではなぜ,「その時間の間に,その様な現象が起こるのか」の, 納得できる記述はなされていないでしょ? つまり, 私が私見として断りをいれ示した『月齢との関係』を 『科学的根拠を示し』て『否定する』ものはなにも記されていません. ご質問者さまの疑問は,現象面に関係する時間との関係を含んでいるのです. 通常使用する時間とは地球の自転をもとにして, 時の流れを計測するスケールとして利用しているのに過ぎないのですが, その「時間の流れに沿ってなぜ28日であるのか?」 つまり,質問を少し別の角度からすると, 「なぜ28日周期でなければならないのか?」の命題には, 「一切答えていない」と思われます. すなわち,私はその疑問に対し「私見であるが」と,お答えしているのです. 質問者さまの一見単純で簡単なご質問ですが, 哲学的な側面まで含む非常に意味深い生命現象に対する, 科学的にも素晴らしいご質問なのです. つまりご質問に対する明解な答を出せないのが, 「現在科学の限界である」が,現実の回答と認識しています. 根本的な疑問を再認識するご質問を与えてくれた ご質問者さま並びにお二人の回答者さまに深く感謝します. この再度の回答が,参考の一助として役立てば幸いです. なお目覚めたばかりのあわただしい早朝に記述をこころみました. それゆえ読み直しをする時間的余裕が有りません. 誤字や脱字,さらに乱文の失礼をお許しください.
獣医師です。学生時代は繁殖学研究室に所属していました。10年前から獣医学領域でもウイルスというまったく違う分野になりましたので、もう忘れていることも多いのですが・・・(ウイルスも繁殖も細胞培養をするんだから似たようなものだろ、と乱暴なことを言われて配置転換したという経緯が) 「生理」というのは、ヒトの月経のことを指す場合が多いのですが、ヒトと同じように黄体退行期に子宮内膜の剥離による出血を見るのは、他の方も回答されていますが人の他には一部の類人猿だけです。 犬や牛など、いくつかの動物にも「出血」が見られますが、それらは卵胞期の子宮内膜の充血によるものです。 従って、ヒトでは「生理直前」は妊娠の可能性が最も低いタイミングになりますが、牛や犬では「出血の直後」が最も受胎する可能性が高いタイミングになります。 月経ということではなく、完全性周期を持つ動物ということになると、けっこう多いです。牛と豚が21日、羊16日、マウスが4日、ラットが6日、などです。 たいてい、野生動物が季節繁殖であっても、家畜化された動物は通年性周期を持っていますね。 ということなので、ヒトの性周期の28日が月齢の周期と一致するのは、残念ながら単なる偶然でしょう。ロマンチックな仮説なのでちょっと好きなのですが。 そもそもヒトの生死と潮の満ち引きに関係があるという証拠もありません。たまにそういう「説」が出ることはありますが、全て統計的な処理の恣意性を指摘されてしまっています。一見しただけで判る酷いのも多いです。 海洋生物の生活周期は、潮の流れなどが変わるので当然あるでしょうけど、人間が月の重力に影響を受けている、と考えるのはちょっと無茶な話でしょう。地球からの重力の方が遙かに大きいので、月の重力が動物の身体のリズムに影響を及ぼすことができるか・・・と考えると、かなり無理っぽいです。 潮の満ち引きと引き合いに出されるということは、重力ではなく潮汐力のことを言いたいのかもしれませんが、それでも「ヒトが月から受ける潮汐力」はほとんどゼロに近いです。今私がこれを書いているパソコンのディスプレイから受ける潮汐力の方が遙かに大きいくらいです。 交尾刺激がきっかけで排卵が起きる動物は、ネコやウサギなどいくつかありますが、決して多いわけでもないです。 オスの精子は性成熟に達してから精巣内で作られますが、メスの卵子は胎児期に既に卵巣内で作られてしまっています。つまり生後はもはや「卵子が作られる」ことはありません。 で、一周期に1つの卵子が排卵されるというわけでもありません。 排卵されるのはヒトの場合1個なのですが、卵子が発育して成熟卵胞になり、排卵される時には、同時に多数の卵子が発育を開始しています。それらの卵子のうち、排卵される1個を除いて他は全て退行・閉鎖してしまいます。(実は卒論でそのあたりをやっていた) なので1回の性周期に、かなり多くの(おそらく数十個)卵子が"消費"されているわけです。 成熟卵胞になると卵子を囲む組織が水を含み、風船のように膨らんで、それが排卵によって割れると、その"風船"の内側の細胞が変化して「黄体」が作られます。その黄体細胞から分泌されるプロジェステロンが子宮壁を着床に備えて肥厚させ、受精卵が卵管から降りてきて着床すると、妊娠を維持するために黄体がプロジェステロンを分泌し続けるわけです。 受精卵が降りてこずに「空振り」に終わると、一定の日数が経過後に黄体は退行を始め、肥厚していた子宮壁の内膜が剥がれて出血と共に排出されるのが「生理」です。 このサイクルは他の動物でも起きているのですが、黄体退行期にヒトほど激しく内膜剥離が起きないため、出血が確認できないだけです。
こんにちは。 >質問1 生理はなぜ28日周期なの? ヒトは「完全性周期」の動物です。 妊娠しない場合、卵胞の発育に一定期間と排卵を挟んで14日間±2日の黄体期を1周期として繰り返します。この14日間±2日というのが、様々な種の完全性周期の動物に共通しており、ヒトも例外ではありません。 なので、ヒトの生理が基本的に28日周期であることは、黄体期の14日間±2日を差し引いた卵胞の発育に費やされる期間(卵胞期)がヒトの場合は14日間ほどである故に生理周期は28日なのです。 ですから、生理周期が32日周期のヒトは卵胞期が28日周期のヒトよりも4日間長いのですよ。 >質問2 人間以外に生理のある動物はいるの?それらの動物もやはり28日周期なの? まず、生理=月経のある動物について。ヒトと一部のサルだけです。 月経は、妊娠しなかった結果として子宮内膜を剥離し更新する現象ですが、多くの動物ではこのように目に見える形で子宮内膜を更新することはありません。俗に「イヌの生理」と言われますが、あれもヒトと同様の機序で起こる月経ではなく、排卵に先駆けて充血肥厚した膣粘膜から少量の出血を見るものだそうです。 ヒトと同様に月経のある一部のサル=狭鼻下目のサルがだいたい28日前後、チンパンジーで35日前後です。 http://moon.jaxa.jp/ja/qanda/faq/faq7/menstruation.html ヒトは交尾とは関係なく一定の周期で排卵をしますが、動物によっては交尾がきっかけで排卵が起こるものがあり、そうするとヒトのように無駄打ちということがありませんので、排卵=妊娠であり、子宮内膜の更新の必要がない、つまり月経がないということもできます。 ちなみに、ヒトの排卵は左右の卵巣から交互に起こるとは限らず、右ばかり何周期も続いた後に今度は左ばかり、また交互に、というように全くのアトランダムに起こります。また、片側の卵巣を摘出しても残された側の卵巣から毎周期排卵されるようになりますので、決して片側卵巣につき倍の周期ではありません。
- パブクシャンnoチビ枯淡(@tibikotan)
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こんにちは. >質問1 生理はなぜ28日周期なの? 絶対的に28日周期とはいえません.28日型が平均して多いのであり, 当然周期には個人差が有りますので周期には30とか23日型などもあります. 若い女性の多くの場合に,生理不順が問題になることでご理解ください. これからの説明には,さきにお断りしておきますが, 断定できるだけの科学的根拠持つ資料を持ち合わせていません. それゆえ科学的説明ではありません事をご理解ください. 巷では月の引力が及ぼす影響について下記の様なことが言われています. (1)人の生死は,潮の満ち干に関係があるといわれている. (2)多くの海洋生物は,潮の満ち干にあわせたような生活周期がみられる. (3)「月経周期」は,月が地球を一周する期間にほぼ等しい (4)その他にもありますが,省略します. ちなみに陰暦の一年は354日となります. これを12ヶ月で割ると,1ヶ月は29.5日になります. 回答者の私見ですが,何か身体的にも月の引力が関係有りそうですね. >質問2 人間以外に生理のある動物はいるの?それらの動物もやはり28日周期なの? 現在精神科医である安田一郎先生の古い著書からの資料を引用させていただきます. 類人猿と旧世界猿には,人と同じ月経がある. アカゲザルの月経周期は人と同じ28日. ニホンザルでの発情期は7日.性周期は26~29日. チンパンジーでは,35日.なおチンパンジーは7日の発情期があり, 人と同じく繁殖季はない.詰まり一年中(言葉が悪いが)季節を問わず発情する. 要約すると以上のようなご質問に該当する記述があります. 【用語の解説】 『発情周期』:4期に分ける. 『発情前期』妊娠に対する準備が性器全体で活発に行われている状態. 『発情期』:メスが交尾を許す時期のこと. 『発情後期』:妊娠しなかったため,準備が無駄になり,性器がもとの状態に戻る時期. 『発情休止期』:次の発情の準備期間. 人間の女性の場合には,動物のメスように,一定の周期で現れる発情期がなく, 月経が一定の周期(普通は28日)で現れる. これ『月経周期』というが,これも性周期の一種である. >生理のある動物 定義が明確では有りませんが,生理のない動物はありません. 『性周期』を理解すると,理解されると思います. すごく簡単に紹介しました. これ以上知識を深めたいなら,該当する新刊書籍を購読してください. 質問者さまの,参考の一助になれば幸いです.
なかなか複雑な現象のようです。人間の卵巣は左右二つありますが周期によって同じ組織学的特徴を示します。しかし排卵するのは片方です。交互に順番になっているのだろうと思いますが、もしそうなら周期は倍になります。本当のところはどうなっているのでしょうか。他の動物では刺激に応じて排卵するものも多いのではないでしょうか。
お礼
皆様の回答を読んでためになりました。今後も回答を期待いたしております。ありがとうございました。