hathatさんに代わってまとめることはできませんが、以下の情報がお役に立てれば幸いです。
グスコーブドリの伝記を読んだだけでは、まとめるのは困難と思います。
賢治さんの作品を本当に理解しようとすれば、遠回りのようでも彼の生い立ちや彼の哲学を調べてからのほうが結局はかどるでしょう。
この作品のテーマは一般に言われている「自己犠牲」などではなくて「本当の幸せとは何か」が一番近いと言えます。
なぜなら、作品のラストを読めば主人公のブドリは自己犠牲道を極める為に死んでいったのではなく、過去の自分と同じ辛い目に会おうとしている大勢のブドリ(の分身)の幸福のために、みずから灰となって世界中に散っていったからとわかるからです。
賢治は残酷にも若いころ医者に余命15年の宣告をされて、そのとおりに亡くなりました。 賢治の頭は常に自分の命の使い道がのしかかっていたのです。 彼は自分の命が無駄に終わってしまうことを恐れ、科学・文学・宗教・音楽・農業・芸術と多くの分野に手を染めて壁にぶち当たって数多くの敗北を味わっています。 功績が認められたのは亡くなった後でした。
こういうプロフィールがわかってくると、この作品が偽善的なものでもなんでもなく、単に自分の願う理想的な生き様を書き綴ったものであり、自らの理想像であるブドリは、これで最高の幸福を掴んだと解ってくるのです。
hathatさん頑張って下さい。