• ベストアンサー

酸について

酸を物にかけると物が溶けますよね?たとえば塩酸の入っている試験管に鉄の欠片をいれると水素を出して融解すること等です。 では何故酸で物が溶けるのでしょうか?その仕組みを教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • htms42
  • ベストアンサー率47% (1120/2361)
回答No.4

私はもっと素朴に質問文を理解しました。 「『とける』とはどういうことでしょう」という質問です。 「とける」という現象に対して3つの漢字が当てはめられています。 「融ける」、「溶ける」、「解ける」です。 どれもくっついていたものがバラバラになる、絡み合っていたものがほぐれるという意味です。 「解ける」は絡み合っているものがほぐれるという場合に使っています。問題を解く、紐の結び目を解くという場合の解くです。解答という言葉はそこから来ています。「融ける」は熱によってバラバラになるという場面に使っています。雪が融ける、氷が融けるというときです。融けるに解けるをくっつけて「融解」になっています。「解ける」は強調になっているのでしょう。「溶ける」は他の物質と混ぜることによってバラバラになるという場合に使っています。液体に溶かしている場合を考えることが多いです。砂糖が水に溶ける、アルコールは水に溶けるという場合です。「溶解」と呼ばれている現象です。砂糖が水に溶けるというのと亜鉛が塩酸に溶けるというのと溶ける仕組みは異なりますが液体の中にバラバラになって散らばっていくという意味では同じです。「溶ける」という同じ漢字を使っているのはそういう考えからです。でも仕組みが異なるので「溶解」という言葉は亜鉛が塩酸に溶ける場合についてはは使わないようにしています。そうでないと「溶解度」という言葉に混乱が生じます。 ※「融ける」と「溶ける」ははっきりと使い分けられています。国語辞典で「融ける」を「溶けるに同じ」としているのはおかしいことです。(「融」という漢字が常用漢字の枠から外されたからです。変な魚編の漢字は生き残っているのにです。)最近はTVのクイズ番組でも、「固体を加熱すると液体に変化する。この変化を何と呼ぶか」という問に対して「溶解」と答えると○としているのが見られるようになりました。困ったことです。低学力というのが話題になっています。概念を大事にしない国の姿勢が問題なんです。 ※英語でも同じような発想をしているようです。solutionは解答という意味ですが溶液という意味もあります。solveという動詞が「とく」に対応するようです。 固体が液体に溶けるという場合、固体を構成している粒子の間の結びつきが液体に接触することで切れなければいけません。水に濡れて、水の分子が間に割りこむことだけでバラバラになっていくというのは砂糖が溶けるという場合です。結びつきが強すぎて水だけではバラバラになれないという場合は溶けないということになります。「水に濡れない」という物質は結びつきが弱い場合でも水には溶けることが出来ません。 水だけではダメだが酸を使うとバラバラに出来るという場合があります。その場合は固体の成分粒子を酸との反応で変化させているのです。固体の成分粒子が全く別の粒子に変わってしまったのですから結びつきの強さも変わります。亜鉛の場合であればZn、Zn,Zn,・・・となっていたところのZnがZn^2+というイオンになればもうZnとの間にあった結びつきは期待できなくなります。生じたZn^2+はZnの塊から離れて水の中に散らばっていきます。CaCO3は金属ではありません。でも起こっていることは同じです。石灰石の表面にある(CO3)^2-イオンが塩酸と反応してH2O+CO2となって離れます。Ca^2+が取り残されます。正の電荷を持ったものだけが残ったのですから結びつきは不安定になります。水に取り囲まれて離れていくことになります。 鉛を希硫酸の中に入れると表面が白くなります。溶けません。PbはPb^2+に変わるのですがPbSO4が水に溶けにくい(結びつきの強い)物質ですのでPbの表面に膜を作ってしまって溶けるという反応が止まってしまうのです。 硝酸銀の水溶液に食塩水を加えると塩化銀の沈殿が出来ます。Ag^+とCl^-の結合が強いのです。水だけでは結合を切ってバラバラにすることが出来ません。アンモニア水を入れるとAg^+ にNH3の分子が2つくっついた少し大きいイオンが出来ます。表面にこのイオンが出来るとCl^-との結合は弱くなります(イオンが大きくなると距離が離れますので引力が弱くなります)。水だけで引き離すことができるようになります。 まとめ 固体が水に溶けるというのは固体を構成している粒子がバラバラになって水のなかに散らばっていくということです。水だけでバラバラにすることのできる物質もあります。何か水以外の物質の働きで固体を構成している粒子を変化させないとばらばらにならないものもあります。酸性溶液を使ってバラバラにすることが出来れば酸に溶けたといいます。アルカリ性溶液を使ってバラバラにすることもあります。水酸化ナトリウム水溶液ではダメだがアンモニア水では溶けるというものもあります。 化学反応を利用してバラバラにした時にも「溶ける」という言葉は使っていますが「溶解」という言葉は使わないようにしています。

fireproof
質問者

お礼

長文でどうもありがとうございます。とけるとはどういうことかまできちんと理解することができました。これでこれからの授業や実験の内容をもっと深く理解できるようになれると思います。

その他の回答 (3)

  • toshiz00
  • ベストアンサー率37% (20/54)
回答No.3

 酸を物にかけると物が溶ける反応が進行するかどうかは仮に反応が起こったとして反応式(酸化還元)を考えます。  その各物質の標準還元電位を利用して反応が起こる環境条件も考慮したとき平衡定数が比較的大きいときに起こります(ネルンストの式等を利用する)。    よって、反応した仕組みといえば、酸を物が出会った時、酸と物がそのままいる(反応しない)状態と反応した状態とで比較したとき反応後の方が安定なので反応が起こる!  

  • potachie
  • ベストアンサー率31% (1065/3387)
回答No.2

溶けるというのが、水に砂糖が溶ける、というのとは意味が違っています。「融解」という現象ではありません。 鉄と塩酸の場合は、  鉄 と 塩酸(塩化水素=塩化物イオン と 水素イオン) がある状態よりも、  塩化鉄(塩化物イオン と 鉄イオン) と 水素 がある状態の方が、エネルギー的に安定するので、鉄が塩酸の塩化物イオン(塩素イオン)を奪って、塩化鉄になり、残された水素イオンは水素分子になって出てきます。 コレが基本的な仕組みです。 ここで、最初の状態では、  鉄 と 塩化物イオン(塩素イオン) と 水素イオン ですが、溶けた後は、  鉄イオン と 塩化物イオン(塩素イオン) と 水素イオン になっています。  鉄 ⇒ 鉄イオン  水素イオン ⇒ 水素 と変化していることを捉えて、 「鉄は水素よりもイオンになりやすい」 と考えます。この、○○は○○よりもイオンになりやすい をイオンになりやすい順に並べたモノをイオン化傾向と呼びます。 金とか白金はイオンになりにくく、(金属)ナトリウムは塩酸どころか水からも水素を奪って、イオンになります。

noname#160321
noname#160321
回答No.1

「イオン化傾向」ご存知ですか?それとも酸化還元電位までご存知でしょうか? 「イオン化傾向」で行きますと、水素よりイオン化傾向が大きい金属と酸が反応すると、金属が金属イオンに変わり、その時放出する電子が水素イオンを水素分子に還元します。 これが酸が金属を溶かす「一番簡単」な「原則」です。^^