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この国の就労形態について
最近は派遣切りが問題視されていますが 今後、日本の働き口はどうなっていくのでしょうか? 小生の知りうる限り派遣は工場が外国に出て行く空洞化対策としては有効であったと思いますし今後も企業としては新興国との価格競争は続いていくわけです。 一方、日本の流通形態については異常な中間コスト高が指摘されてはおりますがそれに従事している就労者が多いのも事実です。昨今の一次産業品の直売の流れや、それに逆行する代金引換払いを規制する方向など官僚の決める方向が定まっていません。 人口が減る一方の国で働き口が減る不思議状態の解決案を教えて下さい。
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- rokutaro36
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そもそも「空洞化」という認識が問題です。 空洞化という言葉はかなり以前から使用されており、生産拠点が海外に移転して、日本の生産力が落ちる……というモデルを端的に現したことばです。 同じものを同じレベルで作ろうとすれば、投資(賃金、設備、税金)が低額で済む国に勝てるはずがありません。 実際、多くの生産が海外で行われていますが、個々の産業は別として、全体としては、いわれたような空洞化は起きていません。 実際、日本のGDPは落ちなかった。 だから、最近は、空洞化という言葉を使わずに、国際競争力という言葉を使います。 なぜ、空洞化がおきなかったのか? 国際競争力を維持している理由は何か? という分析が、世間一般では甘いように思います。特に、政治家。 「賃金」だけで、分析できるような問題ではないと思います。 だから、現実に世界と戦っているシビアな財界に対抗できない。 と言っている私も、こうだという理由がわかりません。 ただ、賃金は要素の一つであり、それだけではない何かがあり、全体としては、その何かの方が、実は大きいということしか分りません。 賃金だけが問題なら、日本の低賃金の労働者でさえ、発展途上国の労働者とは比較にならない高給であるだけに、とっくに国際競争に負けています。 実際、繊維に代表されるように、とことん負けた分野はたくさんあります。 負けるときには、負けるのです。 でも、全体としては負けていない。それはなぜ? そういう分析が弱い。 1円でも利益を上げたい財界の理論に振り回されているのです。 ●人口が減る一方の国で働き口が減る不思議状態の解決案を教えて下さい。 答え:政権交代。 人口が減る一方というのは、国の人口統計を見れば明らかですが、働き口が減るというのは、ちょっと違うと思っています。 端的な例を挙げれば、農業従事者(農民)は減少の一方で、高齢化が進み、深刻な問題となっていますが、働き口が減っているわけではなく、働こうという人が減っているのであって、食料自給率の低下もあり、後継者が欲しい、自分は嫌だけど誰かに働いて欲しいというニーズは高まる一方です。 多くの人が認めることですが、これは日本の農政の失敗が原因です。 でも、その農政の失敗のために利益を得る既得権益が生まれ、自民党政権が長期間続いているために、失敗と分っていながら、先送りを続け、誰も転換できないという硬直状態にあります。 農業だけでも、数十万人の雇用のキャパシティはあります。 言うまでもないことですが、政策には、全員が損をする、全員が得をするという政策などありません。必ず、誰が得をして、誰かが損をするのです。 政策によって、得をしたり、損をしたりする……これが、本来の姿なのですが、日本では、自民党が長期に政権を握り、官僚が力を持ったことで、硬直状態が続き、得をする人は得し続けて、損をする人は損を続けているのです。 経済全体が上向きのときは、損をする人も、現状維持かやや上向きだったのが、失われた10年を経て、いよいよ損をする人は下向きになってきた。 それでも、世界第二位の経済大国であるだけに、何とか持ちこたえている。 でも、そろそろ、それも限界、爆発寸前でしょう。
Q、人口が減る一方の国で働き口が減る不思議状態の解決案を教えて下さい。 A、最終的なキーワードは、効率の良い生産関係と高度な生産力。 1991年のバブル崩壊をキッカケにして海外への生産拠点の移転が進みました。 さて、そうなると国内で産み出す生産価値は激減します。 さて、そうなると生産価値を産む対価である労働報酬も激減します。 これを反映して、生産と労働の需給関係も大きく変化しました。 この需給関係もの大変化に対応する一つの有効な手段は労働力の流動化政策です。 案の定、8年の紆余曲折を経て1999年に旧来の日本型雇用に最後の止めをさす法案が成立。 いわゆる日雇い労働制度の全面的な導入です。 >空洞化対策としては有効であった・・・ これは、小泉・竹中両氏と大企業の論理ですね。 若い男性の5人に2人が非正規社員、若い女性の2人に1人が非正規社員の負の影響は大きいです。 第一に、内需を継続的に支える世代を産みだす効果とは正反対の悪影響だけが残りました。 第二に、生産技術の継承と発展という側面からみても負の影響が多々確認されています。 ですから、総じて言えることは、「継続可能な社会経済構造体」から遠ざかった18年だったと言えます。 さて、なぜ、かくも「継続可能な社会経済構造体への転換」が彼岸の彼方に追いやられたのか? 「その根本原因って、一体、何なのか?」ということでしょう。 一つは、アメリカと日本の大企業という2つの利益集団の意向を反映した経済と政治にあります。 二つは、そういう対米従属と大企業本に反対する労働者、農民等の反対運動の低迷にあります。 小泉・竹中両氏が推し進めた日雇い労働制度の全面的な導入を国民が諸手を挙げて歓迎。 小泉・竹中両氏が推し進めた「雇用からの自由」を国民が諸手を挙げて歓迎。 これは、記憶に新しいことです。 「鬼畜米英で大東亜共栄圏を目指せ!」とは言いませんが、しかし、対米従属から脱することが第一。 「鎖国政策でもって一国内完結経済を!」とは言いませんが、しかし、大企業本位から内需本位へが第二。 ですから、小泉・竹中両氏が推し進めた構造改革路線の大破綻を国民自身が認識することも必要でしょう。 ところで、対米従属から脱却しアジア経済の船首となるには、これは別のテーマで成功することが課題。 つまり、もっと高度でもっと発達した資本主義国としてその生産力を飛躍的に高めることでしょう。 >継続可能な社会経済構造体の構築は、対米従属からの脱却だけでは無理。 >継続可能な社会経済構造体の構築は、大企業本位から内需本位への転換だけでは無理。 >二つの大転換を成し遂げる効率の良い生産関係と高度な生産力に移行してこそ。 ブルジョアジーもプロレタリアートも立場こそ違え、同じ日本丸の乗組員です。 <効率の良い生産関係と高度な生産力>は、両者の共通の大目標かと思いますよ。 で、この課題を達成するという展望なしには未来絵図は描けないでしょう。 と、私は思っています。
お礼
ご回答ありがとうございました。 かなり私には難解な回答でした。 >高度な生産性・・例えば単純作業がラインで機械化されてきた歴史の中で雇用が減ってきたのが歴史である、その一方で工作機械に係わる企業が潤う。単純な理解は不可能ですね。 小泉、竹中路線の完全否定もできかねます。要はワークシェアという賃下げをピラミッドの下だけ行ったからこその格差であると。
- kt1965
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一番大きな課題としては、人口が減るという問題と働き口を減らすという矛盾を一気に解決する方法はいくつか存在します。 1.巨大公共事業で一気に働き口を増やす。特に、工業エンジニアリングがまだ未成熟の分野は、労働集約型の産業になります。例:宇宙開発、航空機産業、医療サービス、福祉サービス、教育サービスなど。 2.農業や漁業、鉱業など、将来の安全保障まで俯瞰した産業人口を増やす。なぜならば、国が衰えつつある今日、最後の砦は国内に住む人々を守るのが最後の仕事になるからです。 では、なぜ?このような問題が生じているのか? 派遣のみならず、請負も含めて、計画生産型が崩壊して、多品種少量生産の時代に突入しつつあります。このような時代にあって、少品種大量生産型のシステムを維持してきた企業が、マスプロダクションの崩壊によって、このような事態に陥ったとするのが妥当でしょう。 上に掲げた解決策はこれを解決することができる数少ない事業であると思います。私の学生時代の記憶に間違いがなければ、宇宙開発の場合、鉄が金の値段に代わると言われました。これは、大量生産が不可能な分野だったからともいえます。実際問題として、現在も大量生産が不可能な領域でもあるのです。しかしながら、仰せの通り、コスト削減の流れの中で、どの分野も厳しいのが現状。でも、10年・20年の長い時間軸で産業を再編していくチャンスでもあるのかも知れません。
お礼
大変参考になりました。ありがとうございました。 やはり大きな政府型に推移するには高額所得者の税率を上げ(元に戻し)公務員の給与を下げて再分配の法則を変える必要がありそうだと感じました。一億総中流の方向も間違いではないと。
お礼
ご回答ありがとうございました。 空洞については見解の別れる所ですね、衰退した繊維産業と現在の基幹産業である自動車、電機とはすそ野の広さが違うような気がします。 政権交代というかダメ閣僚の淘汰については早急な対策が必要と認識します。 近々また官僚主導の共産資本主義に戻りそうな危うさを払拭するためにも。