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小さい太陽は作る事ができるのでしょうか?
星について調べていてふと疑問に思ったので質問です。 太陽は重水素の熱核融合からなると書いてあったのですが、 例えば宇宙で熱核融合を起こした場合に、太陽ができるのでしょうか? 太陽程大きくない小さい物なら出来るのかなと思い質問してみました。
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- Tacosan
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あ, 「原始星雲の重力収縮」は熱核融合じゃないです. 念の為ですが. 太陽系ができるときのもとになった重力は, 太陽系のもとになった原始星雲そのものに由来します. 「ちょっと星雲の濃いところ」は「ちょっと物質が多いところ」であり, 従って「ちょっと重力が強いところ」でもあります. この「ちょっと強い重力」が星雲の分子運動による圧力を上回ると重力収縮がはじまります. 言い換えると「ちょっと濃くてちょっと冷いところ」が星のもとになっています. で, 普通は中心部にいくほど重力は強くなり, そのうちに核融合をはじめて輝きだします. 手元の本を見ると, とりあえず中心部で物質の降着が止まったときの中心部の温度は 400万K くらい. 重水素の燃焼が 100万K, Li の燃焼が 250万K くらいということなので, このとき既に重水素は燃え尽きていることになります. この辺の段階と考えられる星が観測されていて, 「Tタウリ型星」と呼ばれています. で, さらに重力収縮して中心部の温度が 1500万K くらいまでいくと, ようやく軽水素に点火して立派な「恒星」となります. ここまでの段階で, 原始星のまわりにあった「原始惑星円盤」の中心部では軽いガスが吹き飛ばされて固体成分が残ります. これが大きくなったのが「地球型惑星」. もっと遠いところでは揮発しやすい成分も残り, これが重力源として加わるため, ガスを大量にまとうことができます. 太陽系では木星とか土星のあたり. さらに遠いところでは, 「揮発しやすい成分はあるんだけど星としてまとまる前にガスが霧散してしまう」ためにあまり大きくなれず, 氷を主成分とする惑星ができます. 天王星や海王星がこれです. というところで, 「新たな疑問」の一部にも答えてみたわけですけどどうでしょう.
- Tacosan
- ベストアンサー率23% (3656/15482)
「太陽は重水素の熱核融合からなる」というのが「現在の太陽が重水素の核融合でエネルギーを得ている」という意味なら, それは明確に間違いと言っていいでしょう. もしそんなことが本に書いてあるなら, その本は捨てていいです... ああ, 今なら何らかの形でリサイクルに回すべきかもしれませんが. 重水素は存在比率が小さく, また核融合の際に得られるエネルギーも少ないので恒星の熱源としてはあまり適していません. 普通の恒星 (主系列星) では軽水素を核融合燃料に使います. 「どのようなプロセスで軽水素を核融合させるのか」は恒星の質量により, p-p チェインとか CNO サイクルとかがあります. 1段落目で微妙な書き方をしていますが, これは今のところ「原始星の段階で重水素の核融合が起きる」とされているからです. つまり, 恒星として生まれる時には ・原始星雲の重力による収縮 ・重水素の核融合とさらなる収縮 ・軽水素に点火して主系列星の誕生 という手順に従います. ここで, 軽水素に点火するためには太陽の約 8% の質量が必要であり, これが主系列星としての質量の下限を与えます. これより小さい, 例えば太陽の 5% の質量の場合だと, 重水素の核融合は起きるものの軽水素に点火するまでの温度にはならず, 重力収縮によって解放されるエネルギーでわずかに温まるだけとなります. このような星を「褐色矮星」と呼びます. 重水素の核融合が起きる, つまり褐色矮星としての質量の下限は太陽の 1% 程度とされています. それ以下だと全く核融合が起きないでただ収縮するだけとなります. ちなみに太陽の質量の 1% というのは地球の質量の約 3万倍です.
- pasocom
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私たちの太陽の1/10程度の質量の水素ガスが密集し、凝縮すると星の中心部が高熱(1000万度程度)になり、水素がヘリウムになる「核融合」が始まる、つまり「星」として光り始めるとされます。 それより質量が少ないと重力が足りずにガスが密集しても高熱になりません。 ですから小さな星といっても太陽の1/10程度以上の大きさでなければ核融合の起きる「星」にはならないのです。
お礼
なるほど・・・ 熱核融合を起こすには必要な質量という物があるのですね。 わかり易い説明ありがとうございます!
お礼
なるほど・・・・ ただ、熱核融合といっても ・原始星雲の重力による収縮 ・重水素の核融合とさらなる収縮 ・軽水素に点火して主系列星の誕生 だけのプロセスがあるんですね。 勉強になります。 また、最低でも軽水素が太陽の約8%も質量が必要なんですね。 それを地球の質量に換算すると24万倍・・・ どのくらいの質量か見当もつかない数字です。 人間が作るには、ほぼ不可能という事なんですね。 あーでも、小さな地球や月もやっぱり難しいのかな・・・ それに、もし地球や太陽が出来る場合に、どこらへんから重力って発生するんだろう・・・ 太陽も地球も構成する物が違う所を見ると収縮された高熱が関係するんですかね? 新たな疑問が・・ すごく勉強になりました。 こんな突拍子もない質問にありがとうございます。